”ゆうせんじゅんい”のはなし
はるちゃんとあきちゃんは仲良しです。
今日ははるちゃんが
「お部屋のもようがえをするの。あきちゃん、手伝って!」
と言ったので、あきちゃんははるちゃんのお部屋にやってきました。
はるちゃんは、
「とにかく、お部屋にあるものをろうかに出そう!」
とどんどんどんどん、ろうかに出していきます。
あきちゃんは、
「こんなにろうかがものでいっぱいになったら、歩くのも大変だよね」
と使わないものを箱に片づけていました。
それを見たはるちゃんは
「あきちゃん!まずはお部屋にあたらしいものを運ぶのが先だよ!
片づけはあとでいいの!」
と言いました。
あきちゃんは
「わかった、そうするね」
と、はるちゃんの言うとおりにしました。
あきちゃんは、片づけをすることを”ゆうせん”しようとしました。
はるちゃんは、お部屋にものを運ぶことを”ゆうせん”しようとしました。
あきちゃんははるちゃんの言うことを聞きましたが、
あきちゃんがなにも考えずに動いていたわけではありません。
はるちゃんと考えかたがちがったというだけです。
どちらが正しい、どちらがまちがいということはありません。
考えを言う、考えを聞く。
それがたいせつなのです。