#3 まじっすか⁉
10年強、育ててたって?
全然、自覚がなかったぜぃ…
ひどい腹痛もない。
びっくりするような出血もない。
むしろ、大変な治療をしている友人の話を聞いて、
気の毒だな、、辛そうだな、、
と、心配していたくらい。
どこか別世界の話を聞くように、
そう、その時は、他人事だった。
いやいや、自分の心配しとけよって話。
「妊活に入るかどうかもありますし。
しっかり治療のできる大きな病院を
紹介しますから」
と、女医さん。
先生。。
本当に無症状で、分からなかったんです。
『いやいや、検診しとけよ。いい歳して、
自分の身体だろ?』
とでも言いたげに、
先生はスゥーと鼻から息を吐いた。
はっ、さっき先生”妊活” ゆーてたな…
うっわ~
なーんも考えてないわ。
だって、赤ちゃんは自然に授かるものでしょ⁉
いやいやいや。
これまた、友人の大変な妊活話も聞いていた。
なのに、検査に行っておいた方がいいよとのアドバイスにも
その時が来たらね~ と、先延ばしてきたのだ。
相棒に、いつ話そうかな
婦人科で受診したのは、
有給消化に入る前日だった。
担当した大きなプロジェクトの精算を終え、
引き継ぎも片付き、
ようやく自分に時間を使えるというタイミング。
この時点で、入籍は済ませていたものの、
昨今のコロナ禍で、式は挙げず。
また、いい年齢でもあったので、結婚についても、
一部の親しい人に報告するくらいだった。
来月には、引っ越しを済ませ、同居生活が始まる。
わー、いろいろ立て込んでくるのに、
紹介された病院へ行くのは、
引っ越し終わってからでいいよね~
相棒に話すのも、具体的な検査の後でいいよね~
だって、まだ何も分からないし~
と、思い。
相棒には、
紹介状をもらったから、
今度、大きな病院へ行ってくる!
程度にしか、報告しなかった。