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イチブトゼンブ

最近考えたことを徒然なるままにつづる。

一言で書くと「部分最適ではなく全体最適」。
これに尽きる。

自然環境も人間社会も個々人の身体機能も一部に焦点をあてるのではなく全体との調和や整合性を考える。

以前、新潟県三条市に生物学者の福岡伸一先生が講演に来られた時、「動的平衡」の視点から生命を捉えなおすというテーマで話をされた。胃や腸の細胞は2、3日で入れ替わるので、昨日の「私」と今日の私を構成するものも入れ替わる。過去には生命を機械論的に捉えていたものの、生化学会において生命の本質についてパラダイムシフトが起こり、ルドルフ・シェーンハイマーは「生命は流れだ」という「動的平衡」の先駆けとなる考えを提唱した。

西洋医学では疾患があれば悪い箇所を外科手術したり薬物治療で治そうとする。もちろん医学の発展のおかげで長寿化や難病治療の実現など恩恵を受けることは多々あるのだが、その反面、臓器のもっている本来の治癒能力をとらえていないという批判もある。また必要以上に強い薬を処方された結果、副作用で苦しむケースも存在している。

一部を取り入れる部分的な対処療法ではなく身体全体のバランスを考える。東洋医学のアプローチに対し、僕は一周回って先進性をおぼえるのだ。

繰り返しになるが「部分ではなく全体」。
「木を見るのではなく森を見る」。
「虫の目だけでなく鳥の目でも俯瞰してみる」。

周囲との環境や関係性に配慮して心身ともに健やかに生きたい。
それは、今はやりのウェルビーイングとかいう前にアリストテレスの「ニコマコス倫理学」の時代から提唱されていたのだろうな。

今日も皆様にとって、良い一日になりますように。

すべて何かのイチブってことに
僕らは気づかない
愛しい理由を見つけたのなら
もう失わないで
愛しぬけるポイントがひとつありゃいいのに
それだけでいいのに

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竹内康司
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