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目を背けても見えてしまうなら

日経新聞の土曜版を眺めていたら「妻の性格が変わってしまい困っている」との60代男性からのお悩み相談が載っていた。

結婚42年目で夫婦ともに定年退職し家にいる時間が長くなったところ、妻の物言いがきつくなり、「昔はもっと優しかったのに…」とご主人は妻の変貌を嘆く。

相談者のお悩みに回答者は「一人になる時間を心掛けること」、「妻が変わったのでなく、知らなかった一面を新たに発見しただけなので平穏に暮らすためには不都合な部分をなるべく見ないようにすること」とアドバイスされていた。

なるほど。
どんなに麗しい人と一緒になって幸せな家庭生活を築いてきたとしても(いずれ化けの皮が剥がれて)予期せぬパートナーの未知の側面を目の当たりにするのは、熟年夫婦あるあるなんやなと思いつつ、果たして僕は未知との遭遇に対し、見て見ぬふりはできるかなと物思いにふける。


先日、栄養士OGの知り合いに誘われ「野菜摂取と有効性」という演題の某野菜ジュースメーカーの講演会に参加した。この講演会は北海道栄養士会の研修の一環として毎年定期的に開催されるものらしい。

まず最初に一日の野菜の摂取量は350g必要で、この摂取量をクリアしている人は少ない。北海道民の平均は278gで以外にも野菜不足との指摘があった。

講演の内容をまとめるとカロテノイド、ビタミンC、ポリフェノールなど抗酸化物質を多く含む緑黄色野菜の摂取を増やすことで活性酸素を取り除かれるから毎日の調理が難しい場合、野菜ジュースを飲みましょう。

というさりげなく自社商品のPRをぶっこんでくるところが巧みだなと思った。昔あった「おもいッきりテレビ」のように感心した聴講者はスーパーで野菜生活を購入するのだろう。


前段の話とつながりが良く見えないかもしれないが、僕らは誰かから「こうすべきだ」、「こうあるべきだ」と情報を刷り込まれているから「あるべきでない」、すなわち不都合な状態に狼狽してしまう。

前段のお悩み相談の例では「波風立てぬ夫婦円満が望ましい」という前提条件が相談者にはあるのだろう。しかし、ここで悩みの対象となる妻の思惑はどのようなものだろうか。

子育て、仕事を終えようやく手に入れた自由な時間を謳歌したい、多少のワガママにも目をつむってもらいたい。

そんな風に想像した。

そうであれば、見て見ぬふりを決め込んで妻に距離を置くのではなく、干渉しすぎない範囲で妻の新たな出発を観察した方が、モヤモヤしながら生活を続けるよりも活性酸素は減少するように思う。

もちろん生理的に耐えられないなら別居とまではいかないにしても昼食を別々にするなど個別の時間を多く設けた方がよいかもしれない。

今日も皆様にとって良い一日になりますように。

今日も「僕の感想」を大切にしながらnoteを書いています。

そうそう、栄養士会の研修会では札幌観光大使の方もいらっしゃり、研修会終了後、名刺交換したら割と有名な方だったので驚いた。
うん、きれいな女性でしたよ。

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竹内康司
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