【 イラストレーター : 刀 彼方 】 イラスト制作の作業に集中できるデバイスとは?
【刀 彼方 | Kanata Katana】
フリーのイラストレーター。武装/メカや近未来SF系が得意なジャンルであり、ヴァンガードやIRIAMライバーデザインetc.などキャラクターデザインを手がける。トレーディングカードゲーム・ライトノベルのイラストなども制作している。
作品はこちらからご覧ください。
【 普段のお仕事とイラストレーターを目指すきっかけ 】
ー 普段、どんなクリエイティブ作業をしていますか?
カードゲームのイラスト、ソーシャルゲームのキャラクターデザイン、V-Liverのデザインなどを行っています。
長くお仕事をやっているのはヴァンガードというカードゲームで、ソーシャルゲームに関しては結構あちこち色んなものをやっています。 あと最近ですと、関わったライトノベルが3月25日に発売されます。
ー イラストレーターを目指したきっかけを教えてください。
イラストコンテストに出してみたら一次審査を通過して、そこで手応えを感じてやってみようかなと思ったのがきっかけです。
それまでも趣味で絵は描いていたのですが、コンテストに出すまでは自分の絵がどのくらいまで通用するのか、とかは全く分からなかったので。
元々キャラクターデザインが好きで、オリジナルの自分の考えたキャラクターを描いていました。
漫画は高校生の頃描いていたときもありましたが、今はイラスト一筋です。
【 イラストへのこだわりや取り組み 】
ー 絵を描くうえでのこだわり教えてください。
SF寄りの装備や武器やメカが好きなのでよく描いているのですが、キャラクター本体っていうのは結構やわらかいものなので、それと対比させるように装備とか機構の入り組んでいるソリッドな感じのもので対比させる工夫はしています。
例えば華奢なキャラが重装備を背負っているとか、意外性があるような感じですね。可愛いだけのキャラではなくて、そこにかっこいい要素をくっつけてあげたりするのが好きです。
あと、顔はこだわりがありますね。
装備も、装飾一つとってもそこら辺になさそうな形を考えて付けてあげたいなと思っています。
ー どのようにキャラクターをデザインをしていますか?
最初に顔を決めちゃいます。顔を決めると、こういう性格してそうとか、こういうのが好きそうだなというのが出るので。
でも武器を持っているキャラだと、先に武器を決めることもあります。
顔と武器を見ながら、棒立ちの状態を立ててみて、姿勢に顔に合いそうなキャラクター性を入れて、シルエットを決めてパーツを付けていって、配色を決めて、細かい部分を作っていきます。
ー 色のこだわりはありますか?
お仕事では偏らないように散らしているのですが、青が好きで、ここぞというところで青を使いたくなります。
ー 絵を描くための自己トレーニングなどしていますか?
最近だと売れ筋のラノベの表紙イラストを模写して、構図の線や視線の向きを描き足したりしています。
キャラクターの魅力やストーリー性を感じさせるような、絵の中身的な部分のスキルを身に付けたいなと思っているので、こういった練習をしています。 例えば「立ち絵」「カードイラスト」「小説の表紙」、この3つはどれもフォーマットが違うので面白いなって思っていて。
立ち絵だと、キャラクターがどういう振る舞いをしてそうとか、キャラクターそのものにフォーカスしてるんですよね。どういう動きをしそう、どういう性格してそう、といったものが重要視されているなと思います。
これがカードイラストだと、背景やエフェクトが入るので、どういう世界に息づいていそうか、どういうモーションをしそうか、といったような迫力重視のフォーマットがあって。
表紙だと、この子とこの子はどういう関係なんだろう?とか、情緒的だったり感情的な部分が重要になって。
それぞれ違う面白さがあるなと思いました。
ー 目標や夢を教えてください。
秋葉原の駅の柱に自分の絵を載せたいなと思ってます。あそこに載れたら凄いよなあって。
お仕事の領域でいうと、自分の好きなイラストレーターさんがカード・ゲーム・ノベルとやっている方が多くて、その3つは絶対に抑えておきたいなと思ってます。
【 デビューのきっかけ 】
ー デビューのきっかけを教えてください。
デビュー作はトリプルモンスターズというソーシャルゲームのキャラクターデザインで、その時は自分でクライアントさんに営業をかけました。
イラストコンテストや持ち込みなどのフラットな場で見てもらった時の相手の感触と、運とかが絡むSNSの感触って全然違うものだなと思って、これをどちらかだけに絞る必要は無いなと思って営業をかけてみたら結果が出たという感じです。
イラストに全然関係ない会社にも一度就職していました。
ただその間もイラストの仕事があったりしたので、昼間は新入社員として仕事して、帰ってきてから寝るまで仕事のイラストをやって、みたいな二重生活でした。
当時、イラストを描いていきたい気持ちはあるけど、仕事になるのか分からないみたいなところがあって、途切れないでイラストの仕事が来るのかとか感触も全く分からなかったので、被せてた期間が割とありましたね。
ー 学生時代勉強したことで今活きてるなと思うことはありますか?
立体のデザインを大学時代やっていたので、装備を360度回したときの図がパッと頭に描けるとかそういった空間把握能力、みたいな部分でしょうか。
その辺りは活きてるなと思います。
【 刀さんの作業環境 】
ー 作業環境を教えてください。
Mac mini Late2018と、Cintiq 13HDを使っています。
モニターは型番がちょっと分からないんですがDELLの27インチと、あとどうでもいいモニターをDiscordやTwitter用にしています。3画面あるようなイメージです。後者のモニターは交流用・資料用・作画用ですw
クリエイティブソフトはCLIP STUDIOのEXで、CMYKの仕事はPhotoshopを使ったり、あとは軽くモデリングするのにRhinocerosというCADソフトを使っています。
ー イラストを描くときにCADソフトを使ったりするんですか?
先ほど話したようにもともと大学で立体のデザインを勉強していたのですが、その名残でCADソフトが入っているんですが、装備とかを描くときに使ったりします。
でも手で描いたほうが早いので、正直あまり出番は無いんですが…複数同じものを違う角度で配置したいときに、アタリ程度のものを作る際にも使ったりしています。その後クリスタに放り込んで線画化するという使い方です。
ー Discordはどんなふうに使ってるんですか?
似たような生活をしているTwitterの知り合いと、深夜や明け方、真っ昼間なんかに作業するというときに、みんなで集まって雑談しながら絵を描いています。たまに意見を聞けたりもするので、だいぶ助かっています。
ー 普段作業机に置いてあるものを教えて下さい。
好きな作家さんの本が置いてあります。あとはチョコとか梅ねりとかのおやつ類とか・・・。
クリエイターっぽいものはあまりないかもしれないですw
ー 机や椅子にこだわりとかはありますか?
人に進められて、セイルチェアを買いました。あれは数少ない前傾機能がついた椅子なんですよね。
以前は変な腕の痛みがあったんですが、セイルチェアにしてから痛みが無くなりました。姿勢悪かったんだなぁって思いましたね。
ー 今回導入していただいた「Orbital2」を使ってみてどうでしたか?
とても満足しています。
3日くらいで手元や設定を見ずに操作できるようになって、馴染むのに2~3週間くらいでした。
ハード面もソフト面も気遣いが行き届いていて使いやすかったです。
例えばジョイスティックを倒したときにかかるバイブレーションなんですが、90度に倒した時と45度の時とでバイブレーションがちょっと違いますよね。 倒す方向が何方向もあると入力を間違えやすいので、こういうところを細やかに考えられているのが凄いなと思いました。
見ずに使えるというのが大事だと思うので、そこをかなり頼りにしています。 実際に割り当てて一番捗っているのは、ブラシサイズの増減ですね。リアルタイムで変えながら描けるのがとても良いです。
▼ インタビューの全文はこちら
Orbital2とは?
クリエイターを科学する、ミライの左手デバイス
「Orbital2(オービタルツー)」
Orbital2(オービタルツー)は、クリエイターのキーボードのキー(ショートカットキー)操作を無くすことを目的に開発されたハイエンド入力デバイスです。
CLIP STUDIOやSAIなどの様々なクリエイティブソフトウェアに対応し、「マウスやショートカットキーを用いる以上の作業時間の短縮」と「疲労の緩和」を実現します。