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EcoVadis総合得点の計算方法が2025年1月1日より変更されます

EcoVadisは、四半期毎に評価手法をアップデートしていますが、2024年第3四半期の評価手法アップデートで影響の大きい変更がありました。

現時点(10月22日)ではEcoVadisの英語サイトでは発表になっていますが、日本語サイトではまだ発表されていません。
重要な変更なので皆さんにはいち早くお伝えします!


1.今回のアップデートで何が変わる?

従来、総合得点は、テーマ別の詳細スコアを四捨五入した10点刻みのテーマ別スコアを用いて計算していたのを、テーマ別の詳細スコアを用いて計算するように変更されます。

EcoVadisは従来テーマ別の詳細スコアの1の位を四捨五入して10点刻みにしたテーマ別スコアをテーマ別の重要度を反映したウェイトで加重平均して総合得点を計算していましたが、変更後はテーマ別の詳細スコアをそのまま用いて総合得点を計算することになります。
ただし、既に発行されているスコアカード、総合得点への影響はありません。そのまま有効となります。

2.いつから変更される?

変更日:2025年1月1日 
この日以降発行されるスコアカードの総合得点はテーマ別の詳細スコアを用いて計算されます。

3.なぜ変更される?

EcoVadisは変更の理由として次の点を挙げています。

  1.  評価の正確性と透明性を向上するため

  2. 10点刻みテーマ別スコアでは反映されなかったテーマ毎のサステナビリティ改善努力がスコアに反映され、企業間のサステナビリティ活動の差異や、サステナビリティ向上活動の積み重ねが総合得点に従来よりも反映されるようにするため

4.変更による影響

それでは、この変更によってどのような影響があるのでしょうか。具体的な例で見てみましょう。

上記の例ですと従来詳細スコアが切り上げられていた「環境」と「倫理」ではスコアにマイナスの影響となります。特に従来45点から切り上げて50点になっていた「倫理」でマイナス影響が大きいでしょう。ただし、従来ですと「倫理」は詳細スコアを10点あげないと10点刻みの次のスコア60点になりませんでしたが、今後は詳細スコアを1点でも上げれば総合得点にプラスの効果が期待出来ることになります。

逆に、従来詳細スコアが切り下げられていた「労働と人権」と「持続可能な資材調達」ではスコアにプラスの影響となります。特に従来詳細スコア64点が切り下げられて60点となっていた「労働と人権」ではプラスの影響が大きくなります。ただし、従来ですと「労働と人権」はあと1点上げると10点刻みのスコア70点が期待出来ましたが、そうした期待は出来なくなります。
総合得点に与える影響は、この例では若干のプラスとなりますが、詳細スコアの内容によってマイナスの場合もあります。

今後は今回の変更によるスコアへの影響を勘案したうえで、詳細スコアを意識して、スコア向上の戦略を立てていく必要があります。

ブレインファームは、EcoVadisの評価システムに精通しており、評価改善のノウハウを蓄積していますので、EcoVadisへの取組みでお困りの場合は、いつでもご相談ください。
お問い合わせ:https://brainfirm.co.jp/contact

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