サカナクション「忘れられないの」
今日の曲は、サカナクションの「忘れられないの」。
作詞・作曲は、山口一郎。
1998年、札幌第一高等学校の同級生である山口・岩寺を含む4人で「ダッチマン」が結成される。ビクターエンタテインメントの育成部門に所属していた。ダッチマンはライブを中心に活動していたが、2004年3月に岩寺を含む3人が脱退。ダッチマンは山口によるソロプロジェクトとなった。
2005年、岩寺がダッチマンに復帰し、ユニット名を「魚」と「アクション」の単語を組み合わせた造語「サカナクション」に改称。ひねくれたこと・いい意味でふざけたことをやりたく、バンド名にはあまり用いられない「サカナ」を入れ、変化を恐れずにやっていこうという意味をこめて「サカナのアクションでサカナクション」にしたという。
2006年春、山口は、音楽仲間であった草刈、仕事の同僚であった岡崎、知人の知り合いであった江島をそれぞれ勧誘し、サポートメンバーとして参加する。8月には地元北海道で開催されるRISING SUN ROCK FESTIVAL 2006 in EZOに、イベンターの推薦により公募選出枠「RISING★STAR」より868組の中から選出される。
2007年、アルバム『GO TO THE FUTURE』をリリースし、ビクターエンタテインメント傘下のBabeStar Labelよりメジャーデビューを果たす。これを機に草刈、岡崎、江島が正式メンバーとなり、今のサカナクションが結成された。
今回の曲「忘れられないの」はサカナクションの13枚目のシングル『忘れられないの/モス』として2019年8月21日にNF Recordsからリリースされた。
収録曲である「忘れられないの」および「モス」は1980年代の音楽・カルチャーに大きく影響を受けており、当時普及し始めていた8センチCDでのリリースに至った。パッケージも当時と同じ縦型の形状で、当時の流行にならい、両曲のカラオケバージョンも収録される。当初、本作は8センチCD用の部材や工場での生産数量の制約から1万枚限定でのリリースの予定であった。しかし、本作のリリースが発表されるとすぐに予約が殺到したため、生産体制の調整を行い、追加生産が行われることとなった。
「忘れられないの」は、ソフトバンクの「SoftBank Music Project」シリーズの第6弾として制作された楽曲であり、同社のテレビCM「速度制限マン」篇のテーマソングに使われているほか、ボーカルの山口一郎も出演している。
「忘れられないの」について、山口は松任谷由実との出会いに触発されてこの楽曲を制作したとラジオ番組『サカナLOCKS!』2019年6月14日放送分で明らかにしており、AORをはじめとする80年代の音楽と現代の音楽を組み合わせて制作したと語っている。
同楽曲の歌詞は上京をテーマとしており、山口は「150パターンもの歌詞を書いた中で、115番目に選ばれた歌詞となっています」と、CMに出演した広瀬すずとの対談との中で振り返っている。
シンセなどのデジタルサウンドの風合いといい、まさに80年代をギュッと凝縮し、現代ポップスにまでアップデートした一曲。
当時を知らないヨロシクがこの曲には懐かしさを感じるのは驚くべきこと。それでいて古臭さを感じず、今の音楽として十分に捉えれる山口一郎の表現力はすごい。
オマージュでもリバイバルでもない完全新作として、新鮮なノスタルジーを感じられる楽曲こそ今の時代の主流足りうるものがあるのではないかと思う。
今日の写真は、A24制作のホラー映画『ヘレディタリー/継承』。
今まで見たホラー映画の中で、1番ドタバタして見た、怖すぎて。
クライマックスのあのシーンは、忘れないの。。。