キリンジ「千年紀末に降る雪は」
今日の曲は、キリンジの「千年紀末に降る雪は」。
作詞・作曲は堀込高樹。
キリンジは1996年に兄の堀込高樹と弟の堀込泰行の2人で結成。デビュー後、複雑ながらポップなサウンドと独自の詞世界で注目を集める。特に作詞作曲を堀込泰行が担当した代表曲エイリアンズは発表後、様々なアーティストにカバーされるなどバンドの知名度上昇に大きく貢献した。また兄弟それぞれが他のアーティストへの楽曲提供を手がけるなど、作詞家・作曲家としても支持を集める。『ミュージック・マガジン』誌ではデビュー当時から絶賛をもって迎えられ、キリンジを中心とした「新しい日本語のポップス・ロック」の特集が組まれるほどであった。
2人構成時代においても、「キリンジは主に泰行が歌っているわけだから、そもそも“デュオ”っていうのとは違いますよね」と高樹が発言しているなど、「デュオではなくバンドです。」と主張していた。
2013年春、弟の泰行がグループを脱退してソロアーティストとなり、兄の高樹がキリンジの暖簾を引き継ぎ、新たに5人のメンバーを加えて「KIRINJI」として活動を継続することとなる。
2016年のアルバム『ネオ』のプロモーションで、堀込高樹は「魅力のあるグループを作らないと活動していけないなと思った」「曲が生まれて、どんどん変わっていくっていうプロセスを(リスナーに)見せたい」「(兄弟時代の経験から、リスナーは)実はタレント性に惹かれて聴いているっていうことが多い」と述べている。また、現行体制のバンドメンバーのことを「『俺について来いよ』っていう奴がいたら引く人っているじゃないですか。そういう人の集まり」と述べている。
2020年1月31日バンド活動の終了を発表。秋冬ごろにバンド体制のラストライブの開催が発表され、2020年12月9日、10日にバンド体制でのラストライブ「KIRINJI LIVE 2020」を開催し8年のバンド体制活動に終止符を打った。
現在は堀込高樹を中心としたバンド体制時のバンドメンバーを含む変動的な音楽集団(ソロプロジェクト)として活動している。
今日の曲「千年紀末に降る雪は」は、2000年11月8日に発売された3rdアルバム『3』に収録されている。
クリスマスを歌うとは到底思えないジャジーでしっとり重いイントロから始まる。この歌の中心にあるのは、「現代社会とサンタクロース」という、何ともポップスらしくないテーマ。
" 恋人はサンタクロース 意外と背は低い "はユーミンの歌詞を使って現実的な物悲しさを表現している。曲はひたすらサンタの悲しさを綴っていく。子供たちにプレゼントを渡そうと街へ出れば車に轢かれかけ、汚い大人たちには嘲笑を浴びせかけられ、挙句の果てに純真だと信じていた子供が娼婦になる始末。
赤い鬼で旧暦の節分をほのめかした後に柊の実をさりげなく出したり、電波塔を化粧瓶に見立てたりするなど、曲の端々に堀込高樹の文学的センスが光る。
今日の写真は、いわずもがなキリンジのアルバム『3』のジャケット。
今日は「千年紀末に降る雪は」の歌詞が素晴らしいので全文載せようと思う。
あなたは何を感じるだろうか。
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