しばたはつみ「マイ・ラグジュアリー・ナイト」
今日の曲は、しばたはつみ「マイ・ラグジュアリー・ナイト」。
作詞は来生えつこ。作曲は来生たかお。編曲は林哲司。
しばたはつみはフランク・シナトラやサミー・ディビスJrに愛され、世界的に活躍した数少ない実力派日本人女性シンガー。
父はピアニスト、母はヴォーカリストという音楽的に恵まれた環境に育った。松本伊代とは再従姉妹(はとこ)同士である。
9歳のころから米軍キャンプの将校クラブで歌い始め「スマイリー小原とスカイライナーズ」の専属歌手になった。有名な『OH! モーレツ』(丸善石油(現コスモ石油)、出演は小川ローザ)のCMソングも彼女が歌っている。1968年に「はつみかんな」として「乙女の季節/B面:恋と海と太陽と」でビクターからデビュー。
数曲リリースの後はサッパリで、立正学園高等部卒業後、両親の許可がやっと下りた20歳から二年間アメリカで暮らす。帰国後、1974年に日本コロムビアから、「しばたはつみ」としてシングル「合鍵」で再デビュー。その後、ジャズ、ソウル/R&B、ロック、ポップとあらゆるジャンルの歌を歌いこなすようになる。
70年代にはジャズピアニストの世良譲に師事。アルバム「ブルースを唄う女」(1975)も好評を博した。洗練された歌番組『サウンド・イン"S"』(TBS)にはサブ司会としてレギュラー出演。同番組の司会を務めた伊東ゆかりも小学生のころから歌手として歌っており、しばたはつみと境遇が似ていた。1977年、「マイ・ラグジュアリー・ナイト」がオリコンチャート17位のヒットとなり注目される。同年、第28回NHK紅白歌合戦に初出場。
以後、ジャズヴォーカリストとしてライブ・コンサートを中心に活動する。日本だけでなく、アメリカほかの国々も含め、年間100ステージもこなす活発な歌手活動を展開した。
そして、2010年3月27日、57歳で急性心筋梗塞により死去。
今回の曲「マイ・ラグジュアリー・ナイト」は、1977年7月10日に発売されたシングル曲。マツダ・コスモのタイアップのCM曲。前述の通り、この曲で、しばたは『第28回NHK紅白歌合戦』に出場した。椎名林檎もライブ『座禅エクスタシー』でカバーしている。
まさに"本物"の歌手。その歌声には彼女の魂がこもっていて、文字通りソウルフルな歌唱はどんなに上手な人でも真似できない。
日本の歌謡曲は素晴らしいと思わせてくれる名曲だ。
今日の写真は、マツダ コスモ APリミテッド。
今回の曲のCMになった車だ。昭和50年に発売され名車として名高い、らしい。
赤がめっちゃかっこいい。外車みたいだなって思った。
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