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フロアタイムのおすすめ書籍

「フロアタイムについてもっと知りたいのですが、おすすめの本はありますか」という質問をよく頂きます。自閉症の療法というとABAが主流の日本ですが、それ以外の選択肢としてフロアタイムが知られてきているんだなと、とっても嬉しくなります。

そして嬉しいと同時に、もどかしさも感じています。それは言語の壁です。フロアタイムはアメリカが発祥の地なのでですが、日本語での情報がまだまだちゃんと行き届いていません。圧倒的に日本語での情報が少ない。これでは広まるものもなかなか広まりません。

フロアタイムを導入しているアメリカの特別支援学校で私は働いていますが、数年前にnoteを書き始めたきっかけもそこにあります。学校で学んだり感じたりしたことをここで日本語で発信し、フロアタイムの情報を必要としている人に届けられたらいいなと。そんな訳で、時折りフロアタイムとニューロダイバーシティ、インクルーシブ教育あたりのトピックを行ったり来たりしながら書いています。

さて今日はそんな冒頭の質問に答えるべく、フロアタイムに関連するおすすめ書籍を紹介します。

先にも書いたようにほとんどの本は英語のみでの出版なのですが、実は日本語もあります! DIRフロアタイムの創立者、スタンレー・グリーンスパン博士が書いた「Engaging Autism」、その日本語版「自閉症のDIR治療プログラム:フロアタイムによる発達の促し」が出版されています。DIRフロアタイムのバイブルのような立ち位置にあって、マスト本と言っても過言ではありません。

自閉症のDIR治療プログラムーフロアタイムによる発達の促し

アマゾンで検索すると同じタイトルの本が2冊出てきます。実はこの本、以前出版されたっきり長いこと絶版になっていました。しかし2024年に入って金子書房から待望の再出版🎉。上の写真はその最新版の方です。この本は勤め先で新学期になると「また読んでおさらいしてね」と上から言われる、基本の一冊です。

と日本語のフロアタイム関連書籍はあると力強く言ったものの、私の知る限りでは上の一点だけ。涙。紹介があっさり終わってしまった。

しかしそれでは悲しいのでこちらも紹介。書籍というか雑誌の一記事なのですが、フロアタイムを展開するアメリカの非営利組織ICDLの代表、ジェフ・ガンゼル氏の寄せた記事がForbes JAPANの2022年11月号に掲載されています。遊びをベースにしたDIRフロアタイムとは?の問いに答えています。

2022年11月号 Forbes Japan

英語でも大丈夫!という方は以下もおすすめします。グリーンスパン博士&セレナ・ウィーダー著、「The Child With Special Needs」。私のメンターがイチオシししている本で、彼女は先に紹介した「Engagin Autism」よりこの本が好きだと言っていました。ちなみに辞書のように分厚い本で、ここだけの話ですがわたくしは読み切れておりません。読まれた方は是非感想を聞かせてください・・他力本願です。

The Child With Special Needs

グリーンスパン博士の書物はまだまだたくさんあります。英語であっても今はAIを使えばあっという間に翻訳してくれるので、ぜひチャレンジされることをおすすめします。またAmazon.comでキンドル版を買い、そこからText to Speechで音声にして読み上げ、それを聞き流す方法もおすすめです。オーディブルがない場合、私はもっぱらその方法で読書します。

ハッピー・リーディング!

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