学校選び・いい学校のサインとは
私の長男はADHD持ちですが、彼に最適な環境を見つけるため学校探しにはプリスクールの頃から慎重でした。今では大学選びの年齢ですが、それでも今までと同様に慎重です(今は本人の意見がメインなので親の出番は減りましたが)。今までにいくつの学校を見学してきたことか。
それと並行するのですが私が学校で働き始めたのも彼が幼児の頃で、この「先生として働く、つまり学校というシステムを内側から見る」という経験はかなり貴重な副産物を与えてくれました。どういうことかと言うと、うまく機能している学校とそうでない学校の特徴や違いがよく見えるようになったのです。
どの学校がいいかは個人の好みなのでここでは書きませんが、どんなスタイルの学校にでも当てはまるような「学校選びの基準」というか「手がかり」になるポイントをいくつかの記事に分けて書いてみます。
まず一つ目。
最初から変化球を飛ばしますが「スタッフ・トレーニングに力を入れているところはいい学校のサイン」です。
私が一番最初に働いた学校はモンテッソーリのプリスクールでした。ここにはモンテッソーリのサーティフィケートを得るための2年間の学校も併設されていたのもあり、スタッフ・トレーニングにはとても力を入れていました。
ちなみにスタッフ・トレーニングとは研修のようなものです。この学校の場合はモンテッソーリ教育に限らず、チャイルド・サイコロジーや、幼児教育全般について、児童が帰宅した後にスタッフが集まり勉強しました。
私はこのトレーニングが大好きでした。学んだものは教室ですぐに使えるし、なんだかんだ言って意欲を掻き立ててくれます。常に新しい何かを学べるので飽きることがありませんでした。
また私が今働いている学校もスタッフ・トレーニングにかなり力を入れています。この学校の場合はDIRフロアタイムの実践に力を入れていて、やはり生徒が帰った後にスタッフが集まって学びます。週に3日で、トータルで4時間ほどの学びの時間です。
この学校が凄いのは学んでいる間もお金が払われていることです。研修がきちんと勤務時間内にスケジュールされている。今まで多くの学校で働きましたがこれは初めてでした。学校には尊敬の気持ちすら湧きます。
そして面白い現象ですが、パッションのある学校にはパッションのある人が集まるんですよね・・・ 熱い人が集まっています。もちろんそうで無い人もいます。スタッフの回転が早いクラスもあります。それでも学校全体としてみると、ここのコミュニティは濃いです。過去働いた学校の中で、一番好きな学校と断言できます。いい人が集まってる。
とここまで書いてきたスタッフ・トレーニングですが、難があるとすれば外側にいる人からは見えないことです。笑笑 なのでここはズバリ聞きましょう。学校見学に行き、最後に「はい、質問はありますか?」と聞かれたら真っ先に手を挙げて聞いてください。ないですと言われたら「ムムム」と思っていいと思います。笑
ちなみにトレーニングの有無には傾向があります。学校が特別に力を入れている何かがあれば、研修している可能性は高いです。例えばモンテッソーリやレッジョ、シュタイナーなんかもそうだと思います。そのフィロソフィーに忠実に取り組んでいる学校であれば熱心に研修しているはずです。こういう学校は軸がはっきりしているので先生もブレにくいです。そうすると私立だけ?と思うかもしれませんが、そうでもなく。例えば公立でもインクルーシブ教育に力を入れている学校であれば、スタッフ・トレーニングには熱心だと思います。息子たちの学校はそのケースでした。
学校を選ぶ際の手がかりになる一つのポイントは「スタッフ・トレーニングに力を入れている学校はいいサイン」でした。
もっともっとあるので続きます。