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第7話「ハルの過去の一つ」

時はアグライア歴  1865年
7月11日(水)

(午前10時)

ハルはいつものお気に入りの噴水に腰かけていた

ハル「あれから1週間たったなぁ。答えがまったくでない・・・」

リトラバード「おっ!ハルじゃないか」

ハル「リトラバード!」

リトラバード「ここ1週間、噴水に姿を見せなかったから心配してたぜ!」

ハル「うん・・・」

リトラバード「話は聞いたよ。悩んでるらしいな」

ハル「まったく答えでなくて」

リトラバード「そんな顔してるよなぁ」

ハル「うん」

リトラバード「やめちまえよ」

ハル「やっぱりそうだよね・・・難しいよね」

リトラバード「ちげぇよ、考えるのをやめちまえって言ってんだよ」

ハル「・・・」

リトラバード「よく考えてみろ、1週間も考えて出ない答えが、今からいきなりフッと出るはずないだろ(笑)1週間も考えても出てないんだぜ」

ハル「それもそうだね・・・」

リトラバード「さらに言えば人の集中力の最大を引き出せるのは15分程度だって聞いたぜ。だからオレは15分考えても出ない答えは、時間をおいて頭が休まったらまた15分の最大集中力で考えるようにしてる」

ハル「15分かぁ」

リトラバード「何度かそうやって考えても答えが出なきゃ、1人で考えてないで誰かに相談してみたり、状況が少しでも変化してからまた考えればいいんじゃないか?なんてオレは思ってるが」

ハル「考えても答えが出ない時は、誰かに相談したり、状況に変化があったら、また考えればってことか・・・」

リトラバード「おう」

ハル「たしかにそうかも」

リトラバード「だろ」

ハル「そしてさ・・・」

リトラバード「まだあんのか(笑)言ってみな」

ハル「うん。ほら、今もそうなんだけど、リトラバードに教えてもらってる。みんなにもそう」

リトラバード「それがどうした?」

ハル「オレはトレスやマリス、ピピンやリトラバードに教わってばかり」

リトラバード「教わってばかりで自分が小さく見えるってか?」

ハル「うん」

リトラバード「そんな自分が誰かに教えるなんて自信ないってか」

ハル「まぁ・・・」

リトラバード「うまく言えないけどさ、ハルだから教わってばかりいるんじゃないか?」

ハル「どういうこと?」

リトラバード「ほら今もそうさそれ。どういうこと?って聞いたろ」

ハル「うん」

リトラバード「みんなはさ、ハルに教えなきゃゃゃゃ!なんて思って話しるんじゃなくて、実はハルがオレたちになにかヒントを聞き出そうともしてるんだよ」

ハル「そうだね。オレ聞いてるね」

リトラバード「だろ、それは向上心なのかもしれない。吸収力かも柔軟性かもしれない」

リトラバード「ハルはそれでいいんじゃないか?自然と誰かに相談もしようとしてる。オレはさ、人の意見はめんどくさくてあまり聞かないのよ。聞いたら時には自分を変えなきゃならないからさ」

ハル「うん・・・」

リトラバード「ハルは自分でも考えながら、いろいろな人から話を聞いて、自分を少しずつでも変えてく努力もするだろ?」

ハル「それはある・・・」

リトラバード「トレスがハルにPTをすすめたすべての理由は知らないし、それをオレが考える必要もないが、1つ言えるのはハルはそのめんどくさい、考える・変わるをどんどん自然とやってるわけよ。それって成長できるヤツってことだよな」

ハル「あっそうかも」

リトラバード「成長できるヤツがPTのトップなら、PTも成長するかもな」

ハル「そうだね」

リトラバード「って、オレの考える時間はこれが限界だw15分どころか10分ももたねえ(笑)」

ハル「あはは」

リトラバード「オレはハルを心配なんてしてなかったぜ」

ハル「え?」

リトラバード「ハル、ナガラ山で、朝日に向かってでっかい声で叫んだよな」


●(過去)

ハルは大声で
ハル「おはようございます!!」

ハル「オレの故郷メディアス。最高の仲間がいる場所。最高の思い出がある場所」

ハル「今まで本当にありがとうございました。そして、これからもよろしくお願い致します」

ハル「ブレスバリィは、いつか必ず輝いてみせます!!」


●(現在)


リトラバード「そう叫んだハルを心配するのは時間の無駄だわ、ハルならホントやりそうだしな」

ハル「うん、それは自信ある!というかそうしたい!輝かせたい!!」

リトラバード「ほらな、心配いらんのよ、あははは(笑)」

ハル「あははっ」

リトラバード「あっそうだ。ブレスバリィに入りたいっていうその少年な、エスタくんだっけか」

ハル「うん」

リトラバード「明日そのエスタくんと、同じ歳の少年の2人で職業選択の儀式をやるらしいぞ」

ハル「明日かぁ、職業選択の儀式を見てみたい!」

リトラバード「10時からだってよ」

ハル「ありがとう!」

リトラバード「さて、まぁたここで時間くっちまった(笑)」

ハル「ごめん(笑)」

リトラバード「またなっ」

ハル「またっ」


リトラバードは心の中でつぶやいた
リトラバード「ハル・・・凄えよ・・・噴水にいたら、誰かが通る、誰かと話せることもある、その瞬間楽しいだけでなく、なにかを吸収することもある。そんなこと考えてやってないんだろうが、そうなっちまってるんだよ。自然に・・・」

リトラバード「オレはあと何百回、いや何千回もあの噴水にひっかかるんだろうなぁ・・・(笑)」

リトラバード「ホント・・・人に聞くって弱さじゃなく、強い向上心・吸収力・柔軟性があるからこそかのかもしれないな。やっぱハルは凄え、凄えタマゴだわ(笑)トレス・・・ハルにPTを作らせた意味が少しわかった気がするわ」


リトラバードが去った後、ハルは混む前を狙い、お気に入りの行きつけのお店「サキばあちゃん定食屋」に向かった

冒険者のあいだでも大人気の「サキばあちゃん定食屋」に着くと15席ある席はほぼ満員だったが、少し早めに行ったこともありタイミングよく並ばずに席につくことができたハルは50ゴールドの日替わり定食を注文した

ハルは心の中でつぶやいた
ハル「久しぶりのサキばあちゃんの定食♪」

数分して・・・

サキばあちゃんが定食を持ってきてくれた

ホカの肉焼き・ヘモ煮込み・ご飯・味噌汁・新鮮サラダだ

サキばあちゃん「ハルの大好きな肉料理だよ」

ハル「サキばあちゃ〜〜ん♪やっぱ肉ぅぅぅ。でもサキばあちゃんが作る魚料理は大好きだからね。だけど肉はさらに最高〜」

サキばあちゃん「あはは、いつも喜んでもらえて嬉しいよ、ゆっくりだべや〜」

ハルはサキばあちゃんの美味しい定食を味わいながら残さず食べた

ハル「ごちそうさまぁぁ♪」

サキばあちゃん「いつもありがとねぇ〜」


【ホカ】
生息場所は全般。顔に愛嬌(あいきょう)がある動物。性格はこちらが刺激を与えなければおとなしい。4本足で走り、とても速く力も強い。ホカ車をひいたり、冒険者が遠くに移動する場合はホカに乗って移動するのが一般的。野生のホカは水を飲みにくるために川周辺でよく群れで目撃される

【ヘモ】
セイラの街のまわりの畑からもとれる丸い野菜。ヘモは栄養も高くいろいろな料理に使われ、セイラの街の食卓にかかせない存在


ハル「この1週間、部屋にこもりそろそろ所持金も・・・1115ゴールドか・・・やばいかも」


(午後1時)

その日の午後・・・

トレスの部屋にて

トレスの部屋はPTメディアスの集まる場所としても使われている

リトラバード「トレス、マリス、ピピン、ただいま〜」

マリス「おかえりなさい♪」

ピピン「おかえりぃ」

トレス「おかえり。今日は依頼ないから招集かけるまで自由でいいぞ」

リトラバード「はいよっ」

リトラバード「そういえば、さっきハルに会ったよ」

ピピン「ホントッ?よかったぁぁぁあ」

トレス「おっ、やっと部屋から出てきたか」

マリス「よかった・・・」

ピピン「噴水にいた?」

リトラバード「あぁ、いつもの噴水さ」

ピピン「ならひとまず安心ね」

リトラバード「ハルが噴水にいれば安心だ」

トレス「そうだな」

マリス「そうね♪」

リトラバード「ハルやトレスにとったら余計なお世話だったかもしれないけど、明日のエスタくんの職業選択の儀式のことをハルに伝えたら、見てみたいって言ってたよ」

トレス「おっ!そっか。いやいや余計なお世話じゃないよ。まぁ、オレは伝えようか迷ったけど、リトラバードが言ってくれて助かったよ、ありがとうな」

リトラバード「儀式を見て、何か気持ち進むかもしれないからね」

トレス「そうだな」

トレス「どうだ?オレとマリスは明日見に行くんだが、リトラバードとピピンも行ってみないか?」

リトラバード「いいねぇ〜」

ピピン「いくいく♪もしかしたら、ハルのブレスバリィに入る子になるかもしれないからね」

リトラバード「なっ♪」

ピピン「しかも明日は、エスタくんと同じ歳の子も職業選択の儀式をするんでしょ。2人ともハルが引き受けちゃえばいいのに♪」

リトラバード「さすがにいきなり2人は荷が重いだろ」

トレス「1人でも1週間部屋にこもるくらいだからなぁ」

リトラバード「2人なら1ヶ月はこもるな・・・」

ピピン「そうね・・・(笑)」

ピピン「そういえばさ、ハルってどんだけ貯金してるんだろうね!」

リトラバード「なに!いきなり。そっちの話しかい(笑)」

ピピン「あらっPTとしても資金は大切よ!」

リトラバード「まぁ、そりゃそうか。でもそれはハルなら大丈夫だろ」

ピピン「そうね。いらない心配ねっ」

トレス「ハルは、貯金ないはずだが」

マリス「そうね、ないはずよ」

ピピン「えっっ!?」

リトラバード「は?嘘だろ!?」

ピピン「だってハルが買い物してるの食材と冒険の用意くらいしか、わたし見たことないわよ。ずっとあの鉄の装備だし・・・」

リトラバード「オレもだ。6年ハルを見てきたが高い買い物なんかしてないぞ。ずっとあの鉄の装備だしな(笑)」

ピピン「うん(笑)」

トレス「まぁ、メディアスも抜け、ブレスバリィになった今ならもう言ってもいいか・・・」

マリス「そうね」

リトラバード「なになに?」

ピピン「聞きたい!」

トレス「街のギルドの北東側にある、ギルドが管理している孤児院あるだろ」

リトラバード、ピピン「うんうん」

トレス「そこでオレの知り合いが先生やっててな、その先生の話によると、孤児院にはたまに寄付などもあるらしいんだけど、その中に無記名でお金を置いていく人がいるらしいんだ」

リトラバード、ピピン「うんうん」

トレス「その話を聞いているうちにわかったことなんだが、メディアスの依頼報酬を分配した次の日に必ず無記名の寄付があることがわかったんだ」

リトラバード、ピピン「えっ!?」

トレス「それでオレは、その先生に頼んでメディアスの報酬の次の日に隠れて見張っててもらったんだ」

リトラバード、ピピン「うんうん」

トレス「街が暗くなって静まり返った頃、ハルがやってきて、孤児院の庭にキンチャク袋を投げ入れてるのを確かめてもらったんだ」

リトラバード「ひぇぇぇ」

ピピン「もったいない・・・」

リトラバード「え?(笑)」

ピピン「独り言よ(笑)」

トレス「それでオレとその先生と他の先生を交えて話し合ったんだ。その結果、本人の気持ちを大事にして、何も言わずに、みんなで心から感謝していこうって決めたんだ」

リトラバード「そうだったんだ・・・そっか・・・ハルの両親・・・」

ピピン「わたし、ハルの両親のこと詳しく知らないけど・・・いないよね。なんとなく聞かないようにしてたけど」

トレス「そうだな、この機会だし、ピピンにも話しておこうな」

ピピン「うん、聞きたい!」

トレス「ハルはもともと、セイラの街から東に歩いて8時間くらいのところにあった小さな村、セイラの村に両親と暮らしていたんだ」

ピピン「このセイラの街が意思を継いだ元の村!」

トレス「あぁ、そうだ」

トレス「その村はセイラの碑石がシンボルで、冒険者がとても多い珍しい村だった。そのため冒険者の育成にも長けていて、たくさんの優秀な冒険者たちが次々に育っていくような由緒正しい村だったんだ」

トレス「ハルは10歳になった時に職業選択の儀式で戦士の道を選び、それから両親のもと戦士の修行をしていた」

トレス「その儀式から1ヶ月後の出来事・・・」

トレス「オレとマリスとリトラバードは、冒険の途中、暗闇に赤く染まる空を見つけた。急いで行ってみると、それはセイラの村だった」

トレス「村に着いた時にオレたちが見たものは、燃え盛る炎と、炎の間を駆け巡る数えきれないほどの無数の魔族の魔物・・・」

トレス「そして最後まで諦めずに戦う数人の戦士や魔法使いの姿があった。その中にハルをかばいながら戦うハルのご両親もいた」

トレス「オレたちは一緒に戦うつもりだった」

マリスはトレスの話を聞きながら思い出すように涙を流していた・・・

トレス「ハルの両親は、我が子を、村を守るために一歩も引かず魔物を、鋭く力強い目で次々と倒していった」

トレス「オレたちを発見したハルのご両親は、鋭く力強い目ではなく、なんとも言えない最後の願いのような目で『この子を連れて逃げてくれ』と泣きながら叫んで頼んできたんだ・・・。最後の願いの心の叫びだった」

トレス「そして、ハルのお父さんは一緒に戦おうとするハルのお腹に軽く拳をぶつけて、お腹を押さえて声が出せないハルをオレたちに預けた。そしてご両親は魔物をオレたちに近づけないように、また鋭く力強い目で次々と魔物を倒していた」

トレス「オレはその涙の願いを聞くことを選んだ・・・」

トレス「オレたちが最後に振り返った時、ハルの両親は数えきれない無数の魔物の前でお互い手をつなぎ、お互いを見つめ合い、『子供を預けられた』ことで安心したかのように微笑んでいた・・・」

トレス「絶対絶命の中・・・2人は・・・心から微笑んでいたんだよ・・・」

トレス「泣いたよ・・・メディアスみんなが泣いた・・・」

トレス「その微笑みを見た時・・・この子、ハルだけは助けようってオレたちは必死だった。追っ手を倒しながら数時間・・・オレたちは傷だらけになりながら、どうにかやっとの思いで逃げることができた」

トレス「数日後、村に調査団が入ったが、そこには不思議とまったく村人の姿はなかったららしい。残っていたのは今この街にある、あのセイラの碑石だけだった」

トレス「そして、セイラの村の住人で、たまたま冒険に出ていて生き残った人々や、セイラ村出身の他の街で生活をしていた人々が集まり、この土地にセイラの碑石を運び、セイラの村の意思を継いだセイラの街を作ったんだ」

ピピンは涙を流しながら
ピピン「そうだったんだ・・・」

ピピン「だから、ハル・・・いつもセイラの碑石の見えるあの噴水にいるのかな・・・?」

トレス「セイラの碑石の近くにいると落ち着くのかもしれないな。ご両親がいるように感じるのかもしれない」

マリス「・・・ハル」

トレス「ハルは12歳頃からオレたちに一切ご両親の話をしなくなったが、希望は捨ててないと思う・・・」

ピピン「希望・・・」

トレス「両親はどこかで生きているんじゃないかと・・・そして、仲良しだった友達もどこかで生きてるはずと」

リトラバード「その友達はオレとよく雰囲気が似てるって・・・」

ピピン「・・・ハル」

ピピン「街に調査団が入った時に、村の人の姿がなかったのなら、いろいろ考えられるけど・・・逆に希望もあるってことね・・・」

リトラバード「そうだな・・・」

トレス「そうかもしれない・・・」

トレス「そして、ハルは自分のように両親がいない子供たちのためにと、自分の物も買わず孤児院に寄付していたんだ」

ピピン「そうだったんだ・・・そんなことも知らず、わたしは・・・買った短剣を自慢しちゃった・・・」

トレス「いや、ハルは変な気を使わないオレたちが好きなんだよ」

リトラバード「そういうことだな」

ピピン「・・・うん」

トレス「なんか、しみじみしちまったな」

ピピンは涙をぬぐい
ピピン「ハル、ブレスバリィを作って正解だったね。そして子供たちがはいったら、なんかさらにハルらしいもん♪」

マリス「本当にそうね」

トレス「ハルがブレスバリィを作ったことは、オレも正解だと思ってる。今は1人で寂しいかもしれないけど、ハルが新しい道を経験してさらに輝くためにな」

ピピン「ピピン様が見守ってるし」

マリス「わたしも」

リトラバード「オレもと言いたいが、あいつはオレなんかが守らなくてもやっちまうさ」

ピピン「うふ♪」

トレス「とはいうものの、さすがのオレも今回は悩んだよ。でもハルの話も聞いていたアリアさんはハルを気に入ってくれててな。しかもアリアさんは孤児院の先生とも交流があるから、ハルの無記名の寄付の話もきいていたんだろ。ハルがPTを作ったら息子を絶対にそのPTに入れてあげたいっていつもいってくれてたんだ。エスタが10歳を迎えるから今回いろいろが絶好のタイミングだったってわけさ。まぁ、ハルがエスタをPTに入れないと判断したとしても、それはそれ。ハルにとって今回のことは素晴らしいターニングポイントになってほしいと願ってるよ」

リトラバード「そっか。たしかにいろいろが絶好のタイミングだったかもねぇ」

ピピン「深いわね!」

トレス「まっ、他にも理由はいろいろだけどな」

マリス「うふふ」

ピピン「他にも?なになに??」

リトラバード「聞くねぇぇぇ」

ピピン「当たり前でしよ(笑)」

トレス「今、このセイラの街で行われている職業選択の儀式はセイラの村の意思こそ本物だが、それ以外は形だけのものなんだ」

ピピン「えっどういうこと?」

トレス「セイラの神の加護を受けるには、セイラの村の村長にだけ代打伝わるという特殊な『一子相伝の職魔法』が必要なんだ。しかしもう・・・それもない」

ピピン「セイラの村の村長がいなくなったから・・・」

トレス「あぁ。そして、ハルがその『一子相伝の職魔法』を受けた最後の1人なんだ・・・」

ピピン「あっそうね!なんか凄い・・・」

トレス「しかも、ハルは10歳の頃にオレによくこんなことも言ってたんだ」

トレス「セイラの神と話したって」

リトラバード「それはさすがに、夢かなにかだろうけどな」

ピピン「それはさすがにね・・・」

トレス「たしかにそんな話しは聞いたことはないし、信じがたい話。ハルは自分の見た夢をそう信じてしまったのかもしれない」

ピピン「そうね」

トレス「でもな、ハルには何か最後にふさわしい力があるのではとオレはどこかで期待してるんだ・・・。メディアスでオレたちに合わせて生きていくよりも、自由にさせてやりたい」

ピピン「そういうことだったのね!」

ピピン「なんかね、今日の話しを聞いて」

ピピン「リトラバード!!」

リトラバード「なっなんだよ!」

ピピン「なんとしても、エスタくんをブレスバリィにいれるわよ!」

リトラバード「そういうことな、わかってる(笑)」

マリス「あらあら♪(笑)」

トレス「だからって、余計なことすんなよ」

ピピン「もちろん♪ただの気持ちよ気持ち」

トレス「それならいいな♪」



[第8話に続く・・・]

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