BURST OF DESTINY/レプティレス
時は2009年、遊戯王OCGデュエルモンスターズ第6期の拡張パック『STARDUST OVERDRIVE』に遡る。
「デュアル・スパーク」や「地縛神」「フォーチュンレディ」などいぶし銀な収録カードが揃う中このカテゴリは存在した。
カテゴリ名は「レプティレス」。
アニメ5D'sにおいてダークシグナーの一人であるミスティが使用したモンスターカード群である。
これはパンティ
蛇と人間が混ざった異形の魔物をモチーフにし
非常に奇妙でありながらどこか魅力的なそのイラストは
数多くのデュエリストを魅了した。(アド街調べ)
テーマサポートで相手の攻撃力を0に変更し、場をコントールしながら柔軟に戦うその姿。ああ愛おしや。
外見もさることながらテキストの魅力も素晴らしい。ああ麗しや。
かわいい・・・
まるで鱗を纏った妖精のごとき明媚さ。
その笑顔の下で、幾千もの生命を刈り取ってきたのだろうか。
ふつくしい・・・・
言葉にするのも恐れ多い圧倒的麗美さ。
どこか愁いを帯びたその表情は、足元に転がる死屍達への弔いのつもりか。
すぽーんwwすっぽんぽ~~んwwwww
ぽんぽんぽこぽこすっぽんぽ〜〜んwwwwwwww
すっぽぽ~ん・・・テキストは、と・・・
通常魔法
自分の墓地に存在する「レプティレス」と名のついた
モンスター1体をゲームから除外して発動する。
自分フィールド上に「レプティレストークン」
(爬虫類族・地・星1・攻/守0)2体を特殊召喚する。
トークン2体特殊召喚!?縛り無し!?
しかもコストも墓地除外1枚!?
バケモンだ!!(他カードゲーム語録)
このカードが発売された直後の禁止・制限改定では
「死者蘇生」「生還の宝札」が禁止カードとなる、環境ベースでみると若干のテンポダウンが図られたシーズンであった。
(少し話はズレるが、地割れ→無制限 地砕き→制限 とか訳分からんこともしている。
ちなみに次の改定で地砕きも解除。この下りいるか?)
そんなスローテンポなデュエルシーンが想像される中
突如到来した汎用トークン産出カードにデュエリストは喚起しあるものは道頓堀から川へ飛び込んだことだろう。
・・・・・・・・
分かってはいると思いますがそんなことをしたデュエリストは1人もいません。
そもそも当時レプティレスデッキを使っている人も見たことがありません。
それはそれは~~~??
圧倒的展開の遅さ!!!
おそーーーーーい!!!
展開がおそーーーーーい!!!
レプティレスが動きはじめて相手の攻撃力を0にする頃にはわたしのライフポイントが0よ~~~!!
攻撃されたら攻撃力0?!そもそも攻撃されてんじゃないわよ~!!
何よこの装備魔法!終始「どう使えばええねん」ってなるだけじゃないのよ~!!
ていうか0にしなさいよ~~~!!!!!
唯一のチューナーである<レプティレス・パイパー>の召喚を縛ってんじゃないわよ~~!!!!
アンタだけ存在が浮いてること自分でも分かってんでしょ~~~!!!!
おそーーーーい!!あと固すぎーーーー!
破壊されるの前提のクセに守備力高すぎ~~~!!
しかもスポーンサーチでけへんのか~~~い!!!
絶望の淵へ叩き落される音~。
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時は2021年、遊戯王OCGデュエルモンスターズ第11期の拡張パック『BURST OF DESTINY』に話は移る。
レプティレス新規が…くる!!!
ええ~~~可愛いし強い~~~^^
もっと早く来てほしかったゾ~
手札からきるだけで攻撃力0にできるの!?すごいね~~~!!
4チューナー!?しかも手札から出せる!?!?
なんて強いんだ・・・
だがこの程度で喜ぶほど俺は優しくないぜ!
もっとこうレプティレスカード2枚サーチとかくれよ!!
どひゃああああああああああああああ
魔法も罠もモンスターも加えられる~~~~
0にもなる~~~~~~!!!
イラストも可愛い~~~~!!!
え、なんかめちゃ面白そうなカード出ましたね・・・。
あとはこのカード達を使ってエースモンスターを出せれば・・・!
エースモンスターは変わらずラミアを使えってことなんでしょうか?
え・・・・?ママ・・・ママなの?
めっちゃかわいいっすね。ダウナー好きにはこの脱力感がたまらん。
とてもいい強化をたくさんもらいましたね。
我慢できずデッキ組みました。本記事はデッキ紹介記事となります。くれぐれもお忘れなきよう。
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<デッキレシピ>
対戦動画はこちら!
レプティレスの「攻撃力を0にする」効果と合わせて先史遺産マシュマックで大量バーンを狙います。
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/光属性/機械族/攻2400/守1500
レベル5モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、
元々の攻撃力と異なる攻撃力を持つ相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力とその元々の攻撃力の差分のダメージを相手に与え、このカードの攻撃力はこの効果で与えたダメージの数値分アップする。
レプティレスにレベル5はいませんので素材は素直にオーパーツを起用。
1つ前の弾にて収録されたこの罠を使ってカッコよく出すことも可能です。
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに、自分のフィールド・墓地のXモンスターカード1枚を対象として発動できる。
そのモンスターカードのランクの数値よりも1つ高いレベルを持つ「先史遺産」モンスター2体を、自分の手札・デッキ・墓地から選んで効果を無効にして特殊召喚し、
その2体のみを素材として「先史遺産」Xモンスター1体をX召喚する。
DAWN OF MAJESTYで登場した通常罠。
このカードからマシュマックを呼ぶ為には別途ランク4モンスターが場か墓地に必要ですがレプティレスの展開補助のためにキングレムリンを投入し、無理なく展開することができます。
・展開の一例
キングレムリン→ヒュドラをサーチし相手を0にしながらSS 2体でレプティレス・エキドゥーナをリンク召喚。
①の効果で相手の攻撃力を0に。
先史遺産石紋を発動。墓地のキングレムリンを対象にマシュマックをX召喚。
エキドゥーナを②を使いレプティレスをサーチ。
※ヒュドラとエキドゥーナで2体0にしているので2種類のレプティレスがサーチ可能。
本デッキでは<レプティレス・コアトル>と<レプティレス・スキュラ>をサーチ。
コアトルをSSし、効果でスキュラもSS。2体でシンクロ召喚。
といった流れです。相手への圧力をメルジーヌでかけながらマシュマック(ヴリルの火)でジワジワと追い詰めていくデッキになります。
・初動プラン 2種
①レプティレス・ラミフィケーション使用パターン
→結果として見込めるアドバンテージ
・ブロックドラゴンの用意・効果による岩石サーチ
・先史遺産ヴィマナをX召喚(フィールド魔法があれば)
・次ターンのランク4展開
・先史遺産石紋の下準備
ラミフィケーションで<レプティレス・ナージャ>と<レプティレス・スポーン>をサーチ。
ナージャ召喚→リンクリボーをリンク召喚。ナージャをコストにスポーンを発動。トークン2体SS。
トークン1体でリンクスパイダーをリンク召喚。リンクリボーとリンクスパイダーでユニオンキャリアーをリンク召喚。
ユニオンキャリアーの効果でトークンに対して効果発動。トークンは地属性なので<ブロックドラゴン>を装備。
トークンをリリースし墓地のリンクリボーをSS。墓地に送られたブロックドラゴンの効果が発動。
状況に合わせてサーチ先を変更します。
「フィールド魔法が手札かフィールド上にある場合」
<先史遺産トゥーラ・ガーディアン>と<先史遺産クリスタル・スカル>をサーチ。
トゥーラ・ガーディアンをSSしクリスタル・スカルの効果を発動。<先史遺産モアイ>をサーチ。
モアイをSS。トゥーラとモアイで<先史遺産ヴィマナ>をX召喚。
こいつさえ立てていればなかなか死にません。
レプティレスはどうしても相手にモンスターがいないと強みが活かせないので、相手を破壊せず蓋をしてくれるヴィマナは相性がいいですね。
「フィールド魔法がどこにもない場合」
<先史遺産ゴルディアス・ユナイト>と<先史遺産カブレラの投石機>と<ネメシス・キーストーン>をサーチ。次ターン、ゴルディアスユナイト+投石機でランク4を作成するところから展開を始められます。
それに加えブロックドラゴン、キーストーンを並べていけるので<リプロドクス>を絡めて無理矢理爬虫類展開へと着手も可能。
<先史遺産カブレラの投石機>はこのデッキにおいて重要な役割があるのでまた後ほど。
②ドットスケーパー使用パターン
→結果として見込めるアドバンテージ
・除外にも反応するドットスケーパーを置いておける
・ヒートソウルによるドロー
・フィールド魔法の確保
・貪欲な壺素材確定3枚確保
<ドットスケーパー>を召喚→<転生炎獣ベイルリンクス>をリンク召喚。<転生炎獣の聖域>をサーチ。
ドットスケーパー自身の効果で墓地からSS。ベイルリンクスと<スプラッシュ・メイジ>をリンク召喚。
スプラッシュ・メイジの効果でドットスケーパーをSS。2体で<デコードトーカー・ヒートソウル>をリンク召喚。
非常にシンプルな流れですが、ドットスケーパーはブロックドラゴンの種として非常に有能かつ
<サイバネット・マイニング>からサーチできるので積極的に狙いたい動きですね。
マイニングからサーチできるモンスターはもう1種<夢幻崩界イヴリース>を用意しています。このカードもレプティレスととても嚙み合ってくれているので後ほど。
上記コンボ以外の採用カードについて
□ネメシス・キーストーン
ブロックドラゴンのサーチからランク4を作る際に3+4+1のグループを作る必要がありコンボ的にも、ステータス的にも噛み合いのあるこのカードを採用しています。(スポーンで除外したレプティレスが必ず居る為)
繰り返しコストになる点とリンクリボーになれる点が高評価。受け身ではあるが<レプティレス・リコイル>との相性がよく相手のメイン2展開での広がりを若干減らせるかもしれないですね。
□先史遺産カブレラの投石機
主にランク4を組む際にゴルディアス・ユナイトと併用するカードですが最も狙いたい動きは<レプティレス・リコイル>とのコンボです。
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<先史遺産クリスタルボーン>の効果でカブレラを特殊召喚。カブレラの効果でクリスタルボーンをリリースし相手の攻撃力を0に。
リコイルの効果でカブレラを破壊し墓地の闇爬虫類を蘇生。
・蘇生するモンスターが
<レプティレス・スキュラ>なら戦闘しコントロールを奪取。
<レプティレス・エキドゥーナ>ならサーチ効果がそのまま発動可能。
<レプティレス・メルジーヌ>なら能動的に戦闘へ参加することが可能。
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と、リコイルを絡めて先史遺産にもレプティレスにも触ることの出来るキーカードなのがこの<先史遺産カブレラの投石機>なのです。
□夢幻崩界イヴリース
召喚成功時に<レプティレス・エキドゥーナ>を蘇生し<レプティレス・エキドゥーナ>をリンク召喚することで相手の場にイヴリースを送りつけながら更に相手のモンスターの攻撃力を0にできます。
2枚の爬虫類サーチが可能なのでコアトル+スキュラにすればメルジーヌをシンクロ召喚可能ですね。
サイバネット・マイニングから序盤はドットスケーパー、後半はイヴリースをサーチと使い分けができます。
□ジェントルーパー
爬虫類の防御カード。リンクリボーの効果を使わせに来たモンスターをこちらに誘導したりするとかなり攻撃のテンポ狂いますよね。あとは一点着地の効果を相手ターンに使えるカードです。
□一点着地
このデッキの最重要カードである<先史遺産石紋>を引きに行くために<ブロックドラゴン>とこのカードでデッキを掘り進めていきます。
採用されている岩石族モンスターはほぼ手札から特殊召喚できるモンスターです。
ブロックドラゴンでサーチしたモンスター全てがドローソースになると思えば結構強そうで楽しそうじゃないですか?
□犬賞金
世界で一番強いカード。エキドゥーナで0にして可愛く攻撃して<毒蛇の供物>や<先史遺産石紋>拾おうぜ。
・エクストラデッキについて
エキドゥーナの枚数が重要かなと思いました。おしまい。
レプティレス新規について
大きな強化としては2点
・万能サーチがきた
・展開が容易なチューナーが増えた。
ことです。
以前までは何がしたいんだこいつらテーマだったものが
比べ物にならないくらい面白いテーマへ確立されたのではないでしょうか。
ただ、改善はされましたが大幅に「強化」されたわけではなく相変わらず押し切る力不足や耐性持ちに弱いカテゴリであることは否めません。
何よりエースモンスター自体がそこまで強力ではないので、レプティレスを展開し他のテーマのエースを出すのが目的になってしまいそうなのは
若干残念ですね。
爬虫類縛りがつくのでレプティレスを「出さざるを得ない」となるのはもっと残念です。
だからといってレプティレスが魅力的ではないということではないです。
<レプティレス・リコイル>なんか特に、考え甲斐のある非常に面白いカードだと思います。
単純な強化ではなく「カテゴリ色を強める為の改善を施されたテーマ」と見受けられました。
強いデッキに出来るかはデュエリストの力量にかかってますね。頑張ろう。
ちなみにこのデッキはそんなに強くはないです。アーメン。
また次の記事で。
読んでくださってありがとうございます。