選ばれる地域実践者から学ぶ!ブランドづくりのホンネ
昨日は、所属している商工会議所青年部のイベントで質疑応答の進行を担当した、川本です。進行中に、ちょっとした笑いが起きるかなと思って、話したときがあったけど、誰もそれに気づいていなくて、何もなかったように振舞ってしまいました(笑)僕にはやはり、笑いのセンスはないようですw。
昨日のセミナーイベントはかなり学びがある内容であったため、その内容をシェアします。セミナーのタイトルは、「選ばれる地域実践者から学ぶ!ブランドづくりのホンネ」です。3名のゲストの方から、地域ブランディングの真髄を伺いました。
体験に価値をつくる
1人目のゲストは、株式会社サクラオブルワリーアンドディスティラリー 代表取締役社長の白井さん。この会社は、日本酒・ウィスキー・ジンなどのお酒を作っている会社です。
お酒は、昔、暇なときにみんなで集まり、いつもワイワイ騒ぐときに飲まれていました。しかし、今は楽しいことが多様化しているため、お酒自体があまり売れなくなっているみたいです。だから、量を販売することが難しい状況に陥っている状況であったため、商品のブランド化をするために、これまで沢山の試行錯誤をされていました。
その中でも特に印象的だったのが、体験に価値をつくる話です。海外のお酒づくりの現場を視察していると、工場に色々な国から見学に訪れている状況を目の当たりにされたみたいです。それをヒントに、工場を見学ができる施設にリニューアルをされています。
この工場見学は、毎年1万人以上の方が訪れる場所になったようです。これはすごい価値ですよね。わざわざ、廿日市市に訪れて、工場を見学し、その場所で作られたお酒を飲むことは忘れられない体験になると思いました。だからこそ、この土地で作られたお酒を買うことにも勿論繋がります。会社としての売上にも、しっかりと繋がっているようです。具体的な数字もきいて、正直驚きました!!
もちろん、投資をする時は半信半疑だったとは思いますが、挑戦をすることで生まれるブランド価値は計り知れないと感じました。そりゃ、会社のファンになりますよ。
今ある資源を見直し、体験する価値を生み出すことは、ブランド化をする上で必要な要素になると学びました。
商品の価値を高める
2人目のゲストは株式会社イワタ木工 代表取締役の岩田さん。けん玉やインテリアの製造・販売を行なっている会社です。
岩田さんは、けん玉の価値を高めることを、事業として着手されています。けん玉は廿日市が発祥の地であるのに、みんなそのことを知らない状況であったみたいです。ただ、2011年頃、アメリカでYoutubeから火がつき、海外でけん玉が有名になりました。プロのスノーボーダーなどが、パフォーマンスをすることで、けん玉で遊ぶことは、カッコいいものだと認知されていきました。
日本で けん玉といえば、子供のおもちゃを連想すると思います。だいたい、2000円程度でしょうか。ただ、そんな中で、岩田さんはけん玉の値段を1万円程度にした、けん玉「夢幻無双」を開発し、販売しました。そうすると、ある商品はなんとインターネット販売で43万円まで価値が上がったとお話されていました。子供のおもちゃが、宝物に変わった瞬間でした。
ブランド化のポイントとしては 高く売ることは大切と言われています。ただ、単にイイモノを作り、値上げをしただけでは商品を売ることはできません。高い価値であることを魅せるために、商品が置かれるシーンまでを連想させることをする世界観をつくる必要があります。そういった細部までのこだわりには感動しました。
値段を上げて、価値を高める工夫は僕たちにも学びがある内容でした。
コミュニケーションで価値を広める
3人目のゲストは、合同会社とこらぼ 代表社員の金澤さん。金澤さんは、廿日市の中山間地域と言われるエリアの佐伯にて、アップサイクルストア“ナガスタ”をオープンしています。この場所は、商店街を活性化するための拠点になっています。
金澤さんは、津田商店街の地域全体をブランディングする活動をしていると感じました。ナガスタを拠点に、様々なイベントを実施しています。
印象的だったのが、この拠点を通じて、地域の方々のお悩みなどをヒアリングしていることです。とにかく、対話を重ねて、みんながワクワクできるような環境を作っていました。
こういった対話があるからこそ、ナガスタのアルバイトの方に、ファンがついている構図が生み出されているみたいです。経営者の視点からすると、一緒に働いているメンバーにファンがつくことは、何よりも嬉しいことです。羨ましくも思いました!!
どこに行くか?誰から買うか?の判断基準の、最後はヒトです。ある意味、金澤さんのプロジェクトメンバーは、津田商店街のコンシェルジュのような役割を果たしているからこそ、コミュニティが活性化して、選ばれる町になりつつあるんだなと感じることができました。
まとめ
3者3様で本当に面白い企画でした。ブランド化をすることの大切さは、事業者であれば誰でも知っています。ただ、実践者の試行錯誤を伺うと、ブランディングするためには挑戦しかないんだなと思いました。
先見の目があるとか成功要因に言われることも多いですが、実は全て後付けだったりします。うまくいったら、その要素を取り上げていただけるし、うまくいかなければ忘れ去られてしまいます。
つまり、「どうやったら、選んでもらえるか?」を考え、それを形にするための挑戦の先にすることの重要性を改めて気づかせていただきました。僕も選ばれる会社になるために今何をすべきか?改めて考えていきます。
あなた自身はどうやって、選ばれる自分になりますか?
運営 : 株式会社BPL