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NBロードスター NRリミテッド    ~NBロードスターの魅力~

#NBロードスター #ロードスター #オープンカー

NBロードスターについておさらい

 NBロードスターは初代のNAをブラッシュアップした車で、初代の販売から8年を経て販売されました。

初代NAロードスター

欧米からは、ロードスターのエンジンにパワーを求めるニーズがありました。しかしそのニーズに対応すると、ロードスターの目指す人馬一体のクルマから遠ざかってしまいます。
 
そのためエンジンやトランスミッションなどの駆動系は変更せず、メカニカルコンポーネント(車両構成部品)の多くを見直すことで初代モデルから進化しました。

NBロードスターは、さまざまなバリエーションが用意されたのも特徴です。ワンメイクレース用グレードの「NR-A」、最高出力172馬力/最大トルク209Nmの1.8リッター・ターボを搭載する「ロードスター・ターボ」、さらには、ほとんど手作りのように生産した「ロードスター クーペ」までが販売された。ちなみにターボ・モデルは当時は日本だけでなく、アメリカでもあまりヒットしませんでした。

1.前期型
前期型のフロントフェイスに搭載されているのは、初代モデルを引き継いだ「ハッピースマイルフェイス」です。これはヘッドライトの形といった外観から、笑っているように見えることから名付けられています。
 
さらに前期型のヘッドライトは初代モデルのウィンカーをモチーフにしており、同じ形状でNB6Cに搭載されています。

NB前期型

また、フロントグリル(車前面の網状の部分)はオーバル(楕円形)で、こちらも初代モデルからの引き継ぎです。 つまり前期型は、全体的に初代モデルの影響を大きく残しているクルマです。 

2.後期型
 後期型は2000年7月以降に販売されたロードスターNBのこといい、フロントフェイスに「マツダ・ファイブポイントグリル」が採用されています。その名のとおり5つの点を持つ5角形のフロントグリルで、凛々しい印象を与えられます。 

NB後期型

また、後期型はプロジェクタータイプの複眼ランプを使ったヘッドライトです。光をレンズで拡大して照射する仕組みとなっており、レンズが球面になっていることから「魚眼レンズ」とも呼ばれます。

後期型のBPエンジンはハイオク指定、可変バルブ機構が組み込まれ、最高出力は15馬力アップし160馬力まで高められています。
ただし、後期型の1.8Lエンジンは非常にパワフルになっていますが、それに反比例するかのように軽快感は薄れてしまっています。

また、MTは5速と6速の2種のトランスミッションが設定されていますが、熟成度では5速MTが上のようです。つまり、軽快感を狙うなら1.6Lの5速MT車がオススメ。パワーも欲しいというのであれば、1.8Lと6速MTという組み合わせがいいでしょう。

限定モデルも多数登場


ロードスターNBはここまでに解説した通常モデルの他に、限定モデルも多数登場しています。通常モデルより装備が充実しており、比較的求めやすい価格帯です。
 
台数が限られ入手困難なものもありますが、運転していると周りと違う特別な印象を与えることもできるでしょう。ここからはロードスターNBの限定モデルについて詳しく解説していきます。
 
1.10周年記念モデル
1989年に登場した初代ロードスターから10周年となるのを記念に販売されたもので、世界7,500台限定で売り出されました。
 
運転席側のフロントフェンダー(車の前方についているタイヤを覆っているパーツ)に、シリアルナンバーつきのエンブレムが施されているのも特徴的です。
 
上級グレードである「RS」をベース車両としており、ボディカラーは当時販売されていたマツダのフラッグシップスポーツカーRX-7のテーマカラー「イノセントブルーマイカ」が使われています。
 
さらにステアリングやシートに青が差し色として入っており、フロアマットも青色です。
 
スペックは通常モデルと同じですが、ロードスターの中でも秀でた高性能のエンジンを搭載し走行性能が高いです。

10周年記念モデル

2.マツダスピード ロードスター
マツダスピードロードスターは、後期型RSをベースとしたモデルで、200台限定で販売されました。車の名前にも入っているとおり「マツダスピード」のパーツが装着されています。 

マツダスピードはかつて存在したマツダ系列のモータースポーツ会社で、装備されているのはモーターカーのパーツです。 

ホイールはゴールド塗装の派手な仕様であるほか、車高調整式サスペンション(車輪と車体をつなぎ安定させる装置)が標準装備されています。

 車高調整式サスペンションは、減衰力や車高を調整できるショックアブソーバー(車の振動を減らす装置)とスプリングが一体となっているサスペンションです。 減衰力を変える事で足廻りの硬さを調整できるため、乗り心地を変えずに車高を変更できます。 

マツダスピード ロードスター

3.ロードスター クーペ
 2003年に受注生産という形で販売されたモデルで、国産車最後の後輪駆動クーペ(車高が低く、スタイリング重視の車)です。 ロードスター クーペは、以下3つのモデルが販売されました。 

・TypeA:スポーティなエアロパーツを装備
・TypeE:優雅な雰囲気がある
・TypeS:ベーシックモデル 

しかし工場で火災が発生したことが原因で、生産終了となってしまいました。市場に出たのは、全体で200台にも届きません。 

ロードスター・クーペ

そのため希少性が高く中古車市場に出ることはほとんどなく、販売された場合は新車並みの価格で取引されます。 

4.ロードスターターボ 
 ロードスターターボは、全モデルの中で唯一過給機(空気の圧力を吸気口の圧力以上に高める補機)が搭載されています。
アクセルを踏んですぐ過給が始まるため、運転時の反応が優れています。

 販売台数は国内限定350台で、非常に希少性が高いです。 
機能面では駆動系や足回りが強化されており、通常モデルと比べエンジンのトルク数(動かす力)は4kgm高い21.3kgmです。 

初代モデルとは異なりマツダの現行モデルの多くに搭載されている装備となっているため、外観の特徴が前期とは別のものとなっています。

ロードスター・ターボ

NBロードスター NRリミテッド

マツダ NB ロードスターの NRリミテッドは、NB型(2代目)ロードスターの特別仕様車として、2000年に日本国内で限定発売されました。

NRリミテッド

ロードスターは、軽量で操縦性に優れたコンパクトオープンカーとして人気を博し、特にNB型は初代NA型の進化版として1998年に登場し、丸みを帯びたデザインと向上したエンジン性能で話題となりました。

NRリミテッドは、こうしたNB型をベースに、さらなる高級感と限定感を持たせたモデルとして位置づけられています。

エクステリアとデザイン

NRリミテッドは、専用の外装カラーと内装色が特徴的です。
まず、エクステリアでは、アールヴァンレッドマイカという限定色が用意され、スポーティかつ上質な雰囲気を演出しています。

また、15インチのバフ仕上げのアルミホイールも装備され、スタイリッシュな印象を強調。ソフトトップはタンカラーで、洗練されたエクステリアの演出が図られています。

NRリミテッド エクステリア

インテリア

内装では、特にレザー素材が多用され、高級感が際立っています。シートはベージュの本革製で、座り心地や触感にこだわったデザインがされています。

NRリミテッド インテリア

さらに、ドアトリムやセンターコンソールにもレザーが使用されており、全体として統一感のある落ち着いた雰囲気が特徴です。ステアリングホイールやシフトノブ、サイドブレーキのグリップ部にはNARDIのウッドが採用され、ドライバーに触れる部分での質感向上が図られています。

エンジンとパフォーマンス

NRリミテッドには、NB型標準モデルと同様に、1.8リッターの直列4気筒DOHCエンジンが搭載されています。

このエンジンは、最大出力145馬力を発揮し、軽量なボディとの組み合わせによって、敏捷なハンドリングと力強い加速を実現しています。

また、車両重量が約1,070kgと軽量であるため、パワーウェイトレシオも優れており、スムーズかつダイナミックな走行性能が特徴です。

ミッションは6速マニュアルトランスミッションが標準装備されており、スポーティな走りを楽しむことができます。

サスペンションとハンドリング

足回りには、ダブルウィッシュボーンサスペンションが採用されており、しなやかでありながらも安定したハンドリング性能を提供しています。

スポーティな走行時でも高い安定感を保ちつつ、街乗りでも快適な乗り心地を実現しています。

このセッティングにより、NRリミテッドはワインディングロードでのスムーズなコーナリングや、サーキット走行での安定したグリップを発揮します。

NBロードスターの魅力 

~電子制御化が進むちょっと手前の「古き良き時代」を味わう~

NBNBロードスター

NBがデビューした1998年~2005年は初代プリウスの登場など、クルマの省燃費化が進んだ時代でした。
電制スロットルの採用や電動パワステの採用が拡大するなど、メカニズム的に変革の時期でした。
 
一方、1989年に誕生したNAロードスターをベースにしているNBロードスターは、そうした流れになる前の技術で基本的には設計されています。

だから現代のクルマのような電制スロットルではないし、パワステは油圧でABSもオプション。省燃費性能や安全性能という面では、時代遅れそのもの。

しかし、それ以外の“走らせる楽しさ”という点では、世紀の名車である初代(NA)ロードスターゆずりの高いレベルを維持している。言ってしまえば、「古き良きクルマ」ということでしょう。

NBロードスターを購入してから1年、1万キロ弱走りましたが最高出力145馬力というのはお世辞にもハイパフォーマンス車とは言えないでしょう。

しかしBP-ZEエンジンの軽快なレスポンスと車両重量が約1 tというライトウェイトによるハンドリングはただの道がエンターテイメント空間に変わります。

アクセル(自分)とクルマがつながっている感覚は正に人馬一体といえるでしょう。

内燃機関から電気モーターへの移行という世の流れを鑑みると最小限の電子制御とガソリン臭いライトウェイトスポーツは今後簡単には復活することはないでしょう。

古き良き時代のクルマを楽しめるのは今しかありません。

NC、NDロードスター もちろんどの世代のロードスターも楽しいですが
あえて、このNBロードスターを楽しんでみるのもどうでしょうか?

僕にとって走りの良さだけでなく、NBのグラマラスな造形美は
所有欲も満たしてくれる愛馬と言ってもいい存在です!!

マツダロードスター(NB型)主要諸元

・全長×全幅×全高: 3955×1680×1235 mm
・ホイールベース:2265 mm
・重量:1,030 Kg
・エンジン型式:BP-ZE 直列4気筒DOHC
・排気量:1,839 cc
・最高出力:145 ps / 6,500 rpm
・最大トルク:16.6 Kgm / 5,000 rpm
・トランスミッション:6速MT
・タイヤサイズ:195 / 50R15
 

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