30歳7日目の待ち合わせで一緒に「足跡」を残した。Sphery Rendezvous Zepp羽田💛💙
BUMP OF CHICKENのツアー「Sphery Rendezvous(スフィアリーランデブー)」のZepp羽田2日目(11月6日)に参戦してきた。ツアー初日のベルーナドーム以来約2ヵ月ぶりで、季節が移ろう早さを実感して、ちょっぴり寂しくなった。
30歳7日目の参戦、実質「バースデーライブ」と言っても過言ではないだろう。Zepp羽田は初めてだったけど、ライブハウス参戦自体は2年ぶり3回目で、"箱"特有の熱量をたくさん浴びて、生き延びる理由をもらった。あっという間に1週間経ってびっくり。
💛💙ベルーナドーム1日目(9月7日)参戦
※以下、ネタバレ含みます※
ライブハウス参戦は、上述の通り私は2年ぶり3回目、一緒に行った彼氏は初めてで、それはそれはもう特別な想いで向かったわけです。ちなみにZepp公演を当ててくれたのは彼氏なので、特大感謝。
前日15時に整理番号が表示され、どちらかと言うと後のほうだとわかった瞬間、低身長民の私は運ゲーを覚悟した。ライブハウスやアリーナ席の唯一の懸念点は、肉眼でメンバーの姿が見れないかもしれないということ。せっかくだから、ちゃんと目に焼き付けたい、その思いが強すぎて、気持ちがトゲトゲしてしまう。
数日前までの暖かさはどこに行ってしまったのやら、空は灰色の分厚い雲に覆われて、羽田空港の近く特有の風が吹き続ける。開場時間の1時間前に現地に到着して、余裕を持ってフォトスポットも満喫できた。整理番号順に案内がされるまでひたすら外で待つ。
やっと会場内に入って、思いのほか人が詰まっていることに驚く(そりゃそうなんだけど)。ステージに向かって左右に扉がいくつもあるので、多分本気で狙えば最前に近しい距離に行けたんだろうと思う。でも、中途半端に行ってみた結果、やっぱり微妙だった…となるよりは1階席の後方の1段高くなっているところを確保すべきだと戦略を切り替えた。
結果的に2段ほど高くなったところかつ柵のすぐ後ろを確保できたので、肘をつきながら(?)楽な姿勢になれる瞬間も多かった。とはいえ、視界にはたくさんの人がいるので、隙間からズームアップして肉眼で見えるかが問題。直前で背の大きいカップルが前に来て泣きそうになった(笑)けど、いい感じに隙間が保たれていて、終始藤くんとヒデちゃんのツーショットを拝むことができた。センター〜チャマ側寄りだったので、チャマもたまに見れて、ヒロはセンター寄りに来ない限り見れなくて残念。
前段が長くなりすぎましたね(笑)。
ライブ本編に入りたいと思います、初めての2日目セトリ!
薄暗い中での4人の登場を目視できるまでに、少し時差があった。本編最後の「窓の中から」の間奏コーラスで始まる1曲目、「かき鳴らす」という表現がもっとも似合うロックバンドの姿を見せつけられた。
2曲目は「Sleep Walking Orchestra」で、ベルーナドーム初日と変わらないセトリ。会場のキャパは関係ないと言いつつも、やっぱり物理的に距離が縮まった状態で訴えかけられる想いは、受け取る側もそれなりの覚悟がいるようだ。
隙間から見える藤くんの挙動を見逃したくなくて、右腕を振り上げることもなく、頬杖をつきながら、その後に続く曲ももただただ凝視していた。こんなに釘づけになっても、このまま走馬灯に保存できないのが悔しい。
3曲目は「アンサー」で、2017-2018年のPATHFINDERツアーぶりだった。上京したての新卒だった私が、想像のつかない未来まできてしまった。
イントロで「魔法の言葉 覚えている 虹の始まったところ」が始まった瞬間、2019年のaurora arkツアーファイナルで藤くんが言った「魔法みたいな夜だった」という言葉が脳裏に浮かんで、「あの日の続きの今日」なんだと強く噛み締める。
「Sleep Walking Orchestra」の続きで聴く「アンサー」はとても新鮮で、でも元から用意されていたのかと思うほど「命の理由」が繋がっていて驚かされる。
ラスサビの歌詞変え、これは泣くって。
4曲目は「なないろ」で、相変わらず彼氏が隣ですすり泣いていた。冒頭の「闇雲にでも信じたよ きちんと前に進んでいるって よく晴れた朝には時々 一人ぼっちにされちゃうから」で、もみくちゃに変化してきた(けどどこに進んでるかわからない)最近を思い出して、いままでライブで聴いたときよりも刺さってしまった。
5曲目は「pinkie」で、こちらも「アンサー」に続き、2017-2018年のPATHFINDERツアーぶり。でも、ライブで聴いた記憶が全然残ってなくて、ほぼ初見のテンションだった。そして、この日いちばん泣いた曲になった。
アカペラで、歌詞を変えて始まるの、どう考えてもやばかった。私たちリスナーが、息を呑んで涙がこぼれる様子が手に取ってわかるくらい、それくらい会場全体の空気感がガラッと変わった気がした。
そしてこのラスサビに繋がる美しさ。
ツアータイトル「Rendezvous」に込められた「待ち合わせ(≠約束)」のニュアンスを内包するにはもってこいの曲で、昔からずっと同じことを伝えてくれているのかとしみじみした。
6曲目は「記念撮影」で、想像もつかないイントロドッキリ(?)が続いた。
イントロの音楽に合わせて、藤くんが「シャボン玉飛んだ〜」って歌った。あの、童謡の「シャボン玉」の。意味がわからなかった(褒めている)。なんなんだ、あの儚さは。
シャボン玉が消えることと、魔法が終わることが通ずる部分なのかな。写真や記憶は、どんどん過去のものになってしまうし。
7曲目は「邂逅」。1日目セトリの「青の朔日」と日替わり曲で、この日初めて聴けた。どっちも聴きたいのに、日替わりにしないでよ〜というのが本音。(私の記憶が定かであれば)いずれの曲もステージ照明が青白い光だったはず。そして、いずれもライブでの化け方がえげつない。
「邂逅」は、「静かに激しい」という相対する表現がぴったりだと思った。ふつふつと内側にこもる熱量がサウンドの激しさに繋がっていて、でも「動的」というよりは「静的」な印象が強くて、なぜその2つが両立しているのかわからない。
あくまで私の感覚的な部分だから、この言語化も正しいかわからないけど、BUMP OF CHICKENの他の曲に例えることのできない唯一無二のポジションだと思った。低音域のうなるような、喉の奥から響く深みのある歌声も印象的だった。
切なくて胸が苦しくなる。ライブで目の前で歌われる説得力がものすごいのよ。
繰り返される「そばにいて」と「消えないで」は悲痛な叫びそのものに感じたし、最後のワンフレーズ「必ずもう一度逢える」が単なる約束ではなくて、生死の空気を纏っていることがすごい。
MVも置いておきますね~
ここでMCを挟んだかな?割と何回も喋っていた気がするので全部のタイミングと内容を正確には覚えていないけど…。東京に戻ってきたので「ただいま~」と「おかえり~」を言い合った気がする。ベルーナで「いってらっしゃい~」したので感慨深いね。
藤くんがおにぎりの具で梅干しがいちばん好きで、つまり会場でぎゅうぎゅうになっているリスナーをおにぎりに見立てて口説いたのと、ヒロのおもしろすぎるライブハウス出身のくだりも、このタイミングだった…?
それで、「いつも思っていることをそのまま歌った曲があります(※ニュアンス)」で始まった8曲目が「strawberry」だった、断片的に覚えている。
Aメロの入り、ライブで囁かれる「ねえ」は絶対に全員大好きだと思う(確信)。
ラスサビの歌詞変え…泣いちゃう(泣いた)。
9曲目は「太陽」、初めてライブで聴けた曲。いやあ、「太陽」がライブで聴ける日がくるなんて、そしてこの後にやる「レム」と同じ日のセトリだなんて。2日目セトリの圧倒的な重たさと暗さね(褒めている)。
そうそう、BUMP OF CHICKENの曲に登場する「太陽」や「朝」という歌詞が、キラキラハッピーのモチーフではなく、「影」を際立たせているような存在として描かれているのも助かる(語彙力)。
ドームと違ってステージ移動はないので、メインステージのままですが、「星の鳥」~「メーデー」でテンション爆上げ。この日、やっと右腕を上げる気になった。それまでしっとり聴き入ってしまって、こんなライブは後にも先にもなさそう。
そして11曲目は「レム」。「太陽」と「レム」に挟まれた「メーデー」の気持ち(笑)。間奏から豹変したバンドアレンジがとにかくかっこよくて、暗めの赤っぽい光の中で音をかき鳴らす4人全員の姿を目視できて、本当に嬉しかった。曲に優劣をつけるわけではないけど、めったに聴けないであろう曲をライブハウスで聴けたのは、奇跡に近い。
「ヒデちゃんのかっこいいドラムから始まります!」みたいなMCの後に、始まったのが12曲目の「SOUVENIR」。
視界が限られすぎていて、縦横無尽に動き回る藤くんの全貌は見れなかったけど、「リボン」の部分でプレゼントの🎀をつくる仕草をしていたのは見えた。ライブハウス特有の手拍子の一体感もよかったな~。
続く、13曲目「アカシア」のイントロは相変わらず長めだったけど、ステージ移動がない分は藤くんの叫ぶようなMCに化けた。
2019年11月にファイナルを迎えたaurora arkツアー終了後にできて、そのままコロナ禍に突入して、思い通りにできなかった曲。とりわけ藤くんにとっても特別感のある曲なんだなと改めて感じたし、私自身もイントロが鳴った瞬間にいろんな感情が揺さぶられて涙腺が刺激される曲。
14曲目は「Gravity」で、2023年のbe thereツアーぶりに聴けた。1日目セトリの「クロノスタシス」と日替わり曲。たしかに「Gravity」は元々好きだったけど、こんなに刺さる曲だったけ?と改めて見つめ直すことになった。
藤くんのラストMCに通ずる「記憶」の部分がそのまんま反映されている歌詞。
なんといってもアウトロの「ラーラーラー、ラララ、ランラーラー(文字起こしが合っているか不安)」のコーラス部分を藤くんが多めに煽ってくれたことは、忘れられない。会場全体がひとつになって、寂しさを抱えながら余韻に浸って歌った部分。
そして、このコーラス部分がアンコールの呼びこみになったもんだから、感動したしうるうるだった。少なくともこれまではなかった初めてのことで、偶発的で「この日限り」の思い出になった。
続く、15曲目は「木漏れ日と一緒に」。温かみのあるオレンジのライトだった記憶がある。おそらく実体験からくる日常の描写だろうけど、同じ経験をしたことなくても感じることのできる心象風景の解像度の高さが、藤原基央の詩人っぽさを強調している。
16曲目は「ray」、実は2023年のbe thereツアーぶりでちょっとだけお久しぶりでした。「天体観測」と日替わりになった2024年のホームシック衛星リバイバルツアーは聴けず、今回のSphery Rendezvousツアーでも同様のため、2日目参戦の今回ようやく聴けた。序盤で銀テも飛んだね。
「ray」は人気だし定番だし、どちらかというと「暗いけど明るい(笑)曲」に分類されるのでたまに忘れそうになるけど、明るいのは雰囲気だけで歌詞は暗い…というBUMPあるあるの構成だ。
「生きるのは最高だ」をリスナーに歌わせてくれてありがとうっていつも思う。大好きなBUMP OF CHICKENのライブに参戦中のいま、この瞬間だけは、生きるのは最高だ、生きててよかったって心の底から思えるから。
いつもより長めに奏でられたアウトロの最後の一音まで余韻を味わい、静寂を感じてひと息つくくらい待った後に、拍手が始まったのもよかった。ライブハウスの性質と、当日のリスナーの民度、両方のおかげだと思う。
本編最後の「窓の中から」で、また泣かされた。歌い始める前に藤くんにこんなこと言われたら、ねえ…。
歌詞に何度も登場する「鼓動」という言葉に、生死を感じざるを得ない。「死」や「終わり」を意識することで、逆説的にいま生きている瞬間の尊さを伝えてくれるような、明確な歌詞変えシーンもあった。厳密には、歌詞変えというより、「いつの日か止まる鼓動を」が2回繰り返された。
「これからの世界は全部 今日からの続きだから 一人で多分大丈夫」とaurora arkツアーファイナルで言ってくれた言葉と同じように、歌詞を変えて歌ってくれたのも嬉しかった。ほんとうに多分大丈夫な気がしてくる。
そういえばステージ演出は、格子状の葉っぱみたいなオレンジと黄色が混じったような感じで、「窓」そのものを表しているみたいだった。忘れたくないな。
過去のライブ映像もぜひ~
上述した通り、「Gravity」のアウトロコーラス部分でアンコールの呼びこみをした。「窓の中から」と「supernova」が局所的に聴こえてるな~と思ったら、なぜか「Gravity」の勢力に吸収された(イメージ)。
さて、アンコールはなにが聴けるかなとわくわくしていたら、なんと「流れ星の正体」。今回のツアーでは福岡で解禁されたアンコール曲で、羨ましい~と思ってたら、念願叶って嬉しすぎた。aurora arkツアーファイナルぶりに聴けた大好きな曲。
最初のアカペラが始まった瞬間、会場全体に悲鳴に似たざわつきが伝染したように思う。孤独と寂しさに寄り添うのがうますぎる。
「流れ星の正体が今夜出会えた」って歌詞変えの後に続くのが、全リスナー大好きであろうラスサビ部分。この感性に命を救われているのよ。
本当は違う曲をやる予定だったらしい。なにを予定していたのか気になる。
アンコール2曲目は、「ガラスのブルース」。声出しできなかったコロナ禍を経て、より大切な曲になった印象があるし、個人的にも勇気づけられている曲で、ライブで聴けると嬉しい。
間奏の「ギター!増川弘明!」に入る前になんか言ってた気がするけど、思い出せないし、エゴサも追いつかず。
涙腺崩壊した歌詞変えを3連発どうぞ。
そういえば、ふと思ったことがある。私がよく空を見上げて、はあああ~と深呼吸したくなるのは、潜在的に「ガラスのブルース」に影響を受けているからなのでは?と。
2回登場する「空を見上げて 笑い飛ばしてやる」と、「これから辛いことがもしあったなら 皆は歌い出す」の後にリスナーが声出しで歌う「ガラスの眼をもつ猫を思い出して 空を見上げて ガラスのブルースを」の部分がまさしく当てはまる。右手の人差し指を掲げて全員で天を仰ぐあの瞬間が大好きだ。
「レム」と「ガラスのブルース」だけは、4人全員の姿を一緒に見ることができて嬉しかった。藤くんとヒロのイチャイチャはなんだったんですか?藤くんの斜め後ろ(チャマ側)からの画角だったせいで、藤くんがヒロの顔を覗き込んでちゅーしてるように空目しました、すみません(笑)。
高揚感に包まれたまま、あっという間に藤くんのラストMCに。「この会場を出たら、今日のこと忘れちゃうの?」なんて、切なそうに言われると思わないじゃん。泣き笑いが混じる感じ。
いままで参戦してきた中で「足跡」という表現は聞いたことがなくて、新鮮な気持ちになりつつ、歌詞には散りばめられているよな~なんて思っていた。「SOUVENIR」や「Gravity」に出てくる「帰り道」も顕著だし、靴や歩く描写はほかにもたくさんあるはず。過去~現在~未来に続いていく「足跡」の表現が大好き。
未来の約束までしてくれた、ありがとう。本当に生き延びることができる。
「長生きしてね~!」と叫んで、我々リスナーの想いを代弁してくれたお姉さん、ありがとう。藤くんからピック手渡しされてたね。
ステージから捌けるときに、投げキッスしてたらしい。黄色い歓声で気づいたけど、また見ることはできなかった。いつになったら、藤くんの投げキッスを受け取れるのか。
あっという間に、次はツアーファイナルの東京ドーム2日目参戦です。早い!終わらないで!
最後に写真を載せて終わりにする!長文を読んでくださって、ありがとうございました!