3Dプリンタのファンを静かにしたい(失敗→その後→随時更新)
2021-05-07 追記
Tronxy X5SA Pro のホットエンドファンを交換しました。
かなり静かになりました。詳しくは下のほうを読んでください。
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うちのEnder3は基板を交換してからサーボモーターの駆動音は劇的に静かになりました。そのおかげでファンの音が気になってきました。
そんなもんだよと思う反面、他にやりようがあるんじゃないのと思い立ちばらしてみる。
3Dプリンタには4つのファンがあります。
(多分、FDMはみんな同じだと思う)
1.基板の冷却用
2.ホットエンドの冷却用
3.電源の冷却用
4.ノズルから出たあとのフィラメントの冷却用
うちのEnder3は1の基板冷却ファンがダントツでうるさい。
まじまじと中を開けて通電してみると、すごい勢いで回転してることに気づいた。
「こんなに回らなくていいんじゃない?」
よし、なんとかしよう。
普通なら、風量を維持しつつ回転数を下げるために大きなファンを使うんでしょうけど、24vのファンなんかもってないし、大きなファンを入れる場所もないので、単純に回転数を下げてみることにしました。
で、どうやってやるかですが、以前Amazonで買ったこれを使います。
PWMという回路だそうで、直流電圧をパルスにすることで単位時間当たりの電力を下げることができるそうです。
(電気工学科だったくせに電子回路が苦手でこれ以上書けない)
とにかくこれでファンの回転数を下げれば静かになるんじゃなかろうか。
そうすると発熱はどうなるの?という心配があるけど、今年の夏はファンの結線ミスってノズルのファンと間違って使ってたぐらいなのであんまり心配しなくてもいいんじゃないかなと思ったりしています。
やらかしたら、ショートするんだろうか。
あんまり気にしてもしょうがないのでやってみよー!
ファンの取り付け部分には1mmぐらいの隙間がある。これも騒音の原因じゃなかろうか。周囲に埃がついてるし。よし、埋めよう。
こんなパーツを作ってみた。
スピーカーのバッフルみたいな形状ですね。
コントローラーを取り付ける穴を開けないといけません。
どこの家庭にも1台はあるボール盤で開けました。
ぎゃー、ぎりぎりよー!
さて、切った貼ったで組んでみよう。
ファンの下の白いのがさっき作ったバッフルです。
手持ちの部材にほどよいのがなくてあり合わせでつないでます。
こんなんでいいんだろうか。LEDテープのコネクターです。
黒がマイナス、赤がプラス と、呪文のようにぶつぶつと言いながら線をつなぎます。
できたー。この状態で試運転。
ダイヤルを回す・・・
あれ、ファンが回らん。もうちょいかな。
あ、回った・・・変な音・・・
もっとダイヤルを回す・・・
ぶぉ~ん!
0~50%ぐらいまでは反応なし
50~95%ぐらいまでは変な高周波とともにへろへろ回る
95~になると突然、ぶぉ~ん!と回る。
という感じで、ぜんぜんよろしくない。
Amazonのレビューを見てみたら、耐電圧が35って書いてるけど実際は16だって書いてある。
周期的なパルス波なので、モーター駆動に最適な周波数との兼ね合いもあるんじゃないかなぁ。そもそも入力の波形がもともとパルスだとおかしなことになりそう。
よくわからんので、5ちゃんねるのEnderのスレッドに質問してみました。
いい答えがでるといいのですが。
2021-01-14 更新
その後、いい情報は得られず。あきらめて風量を下げることにしました。
なぜか2個セットしか売ってない。今気づいたけどこんなのもあった。
上のを1個だけ買って取り付けたところいくらか静かになりました。
あの苦労はなんだったんだろうか。。。
Ender3の改造はもうこれぐらいでやめとこうと思います。マニアじゃないし~。
それよりも、3万ぐらい出して Ender3 v2を買ったほうがよいのかもしれない。
いや、そんなの買うぐらいなら・・・な~んて、欲しがり出すとだめよね~。
2021-01-27 追記
もうこれぐらいでやめると書いておきながら、上記のファンを注文して試してみました。
こっちのほうが、回転数が低いおかげか構造の違いなのかかなり静かです。
回転数が低いと当然のことながら送風量も低下します。
その分冷却性能がおちますが、この上限って使用環境によるので足りてるのかどうかはなんとも言えません。
明確なのは、ファンがあるのとないのでは大違いってことです。
多少遅くても、回ってるだけでかなりの効果があります。
どこまでだったら耐えるかというと・・・わかりません。
今は冬なので作業場所の温度は高くても20℃ぐらいです。
夏は40℃ぐらいになります。
「壊れた」で済めばまだよしですが、発火するとまずいので防火対策はしっかりやりましょう。
消化スプレーとかあるけど、これも要注意です。
自分が酸欠にならないように。
そういう意味では、発火しない・燃えない環境がまず第一ですね。
次に、発火したらすぐに消せる備えを用意しましょう。
2021-05-05 更に続きます。上で紹介したファンはもう売ってません。
負けじとファンを交換しようと画策中。
下のをぽちりました。どちらも5000rpmです。
元からついてるモーターはおそらく6000rpmです。もう少し下がってくれるとよいのですけどね。次回は今、もっともうるさいホットエンドの冷却ファンを交換します。ファンの交換は手軽で即効性があってやりやすい。
↑の商品はなくなってしまいました。替わりに↓を見つけました。
高くなってるんだけど、元が安すぎてた気がします。
商品説明的には同じものだと思います。
ほんとに静かなので試して欲しいなと思います。
でも、ほんとに大丈夫なの?って心配になりますよね。
そんなときは、しっかり温度を計りましょう。
これじゃなくてもよいけど、まぁ手持ちなので。
印刷中にホットエンド上部を計ってたら32℃ぐらいでした。
意外と低いですね。ファンの回転数を下げたらどれだけ上昇するのかが気になります。
PLAが軟化する手前の55℃ぐらいまでなら十分だと思いますけどね。
テフロンチューブは連続で218℃に耐えるんだとさ。あてにしないでおきましょう。自分の手で触るというのは大事だと思います。
何事にも数秒も触れないような温度はOutです。
逆に触れるんなら、軟化や発火もしないでしょうから。
なにより自分がケガしない。
安全第一ですよ~。
2021-05-07 追記
上で紹介したファンが届いたので早速X5SA Proにつけてみました。
効果大です。
元のファンと比べるとかなり静かになりました。(無音ではない)
どんな仕組みなのかよくわかりませんが、発光色が変化します。
気になってた温度も特に普段と変わらずです。
交換はコネクタがないのでカットして結線しなおしました。
よじってはんだ付けです。
きっとほどよい接続用の部材があるんだろうけど持ってません。
これとは別に、リニアレール付近がゴーっていう低音が出てるのがきになってたので、こっちも調整してみました。ファンの音は高温なので遮音カーテンで低減されますが、低音は突き抜けてくるのであんまり変わりません。
調整したといっても、下の写真の黄色いところを緩めてから、端っこに移動させて両端をフレームに接した状態にして締めなおしただけです。
そもそも、自分の組んだフレームの直角が出てるかという疑問はあるもののフレームとリニアレールの平行と幅の調整はできたことになります。
それなりに効果はあるみたいで、低音のゴゴゴゴゴゴゴが減りました。
しかし、たまにビビり音がするのはなぜだろう。どっか締め忘れたかな。
とはいえ、なかなかいい感じになりました。
そうなると、今度は別のファンがうるさく感じます。
フィラメント冷却用のファンのダクト形状はどう見ても風向きがおかしい。
これを作り直して風量を下げてもよいかもしれない。
ボードのファンは見えないところにあるけど、これも交換してみよう。
4個入りだったので余ってるし。
電源のファンはカバーを付けたせいで多少は静かになったけどそれなりに音がします。もう少しノーズを長くしてみた。
これはどちらかというと、音を下げるというよりも音が出る方向を変える役割があります。体感的にかなり変化します。
2022-02-02 追記
ホットエンドの冷却ファンは割とうるさいので、ファンの速度を下げると静音性には効果が大きいのですが、たぶん印刷品質に影響がでるんじゃないかと思います。(未検証)
というのも、周辺が破損するほどの高温ではないにしても上の方まで温度が上昇するとチューブからノズルにかけての溶けた(もしくは軟化した)フィラメントの量が多くなることで、リトラクション時の応答が鈍くなるんじゃないかなって気がします。ノズル直前までは冷えてた方がよいだろうと想像しております。特にPLAは60℃ぐらいで軟化するから違いが出そう気がします。
あんまり音ばかり気にしすぎてもいけないかも。