3Dプリンターの住宅の話題 2024-06
先月のニュースで見かけたのですが、新たな3Dプリンター住宅の実証実験をやってるそうです。
実施してるのは、2年ほど前からこの界隈を賑わせてるセレンディクス社です。
今までとはモルタルの材料が違います。
大林組が開発した「スリムクリート」を使ってます。
鋼繊維を混ぜることで一般のコンクリートの8倍の強度になるのだとか。
そして、鉄骨や鉄筋がいらなくなるので自動化しやすくなる。
「強度」とは モノの強さのことです。壊れにくさと思ってよさげ。
自動車などでは「剛性」もよくでてきます。こちらは変形のしにくさです。
ぐにゃんとたわんで壊れなければ、剛性は低いが強度は高い・・・ということになるのかな。
上記の2社は以前から話題になっていました。
どんな経緯で手を組むことになったのでしょうねぇ。
セレンディクス社が作った3Dプリンター住宅はいくつかのパーツを印刷して組み立てるときに間に鉄骨を挟んでいました。鉄骨を入れないと建築基準をクリアできないんです。
スリムクリートなら鉄筋・鉄骨がなくてもよい・・・のかな?
そこら辺が実証実験なのでしょう。
セレンディクス社はベンチャーなので小回りが利くのだけど、建築基準法をクリアさせる材料を開発する体力はないと思います。大手じゃないと難しいんだろうな。
大林組はすでに建築基準法に基づく国土交通大臣の認定を取得した構造形式の事例でスリムクリートを使っています。
この表現がびみょーなんです。構造形式がなんなのかよくわかんない。
ある一定の制限や基準を満たせばスリムクリートで建築物を作ってよいってことなんだろうなと想像します。
大林組は最近は目立ったニュースがありません。
お家事情があるのでしょうかね。
うまくいけば、現地で直接出力できるようになるのかもしれません。
可搬型のプリンターの開発が進むのかな?騒音問題とか設置の問題もあるから難しいかな。
AIの進歩がすさまじいので、複数の特性の違うプリンターの組みあわせをうまく制御して超高速に生産できるようになるかもしんない。
こんなのが、どこにでもできるようになる日も近い!?
個人的に気になるネガティブな要素もあります。
丈夫で長持ちな材料は、廃棄も難しいんじゃないでしょうかね。
丈夫なスリムクリートの家は解体するのがめちゃくちゃ大変だったりして。
そして、排出したコンガラは・・・どうなるの?埋め立てしかできないよね。
不燃木材ってのがあるらしいです。
火事で燃えなくていいのでしょうが、どうやって処分するんでしょう。
それにしても日進月歩がおもしろいですねぇ。
おれはいつになったら住み替えることができるんだろう。
おまけ
flashforge.jp のコラムは面白い。3Dプリンターをやる人はぜひ読んでちょ。
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