#9 『Extラ』
第九回目になる本公演。今回は2本の新作と1本の既成作品を上演する短編集である。
三本とも「あらすじ」を出すと大変長くなってしまう為、このnoteを使って今作の「あらすじ」をまとめておく。
もしかしたら追記をする可能性があるので、その時はXで告知する。
❶ 道成寺 Re arrange
携帯に1件の留守電が残されていた。
最近とある富豪の家に婿養子に入った友人からだった。
再生すると、いつものふざけたやりとりなんて無くひたすらに逼迫したような雰囲気が声色から感じ取れた。
折り返しても繋がらない。何かあったのだろうか。
”あんな女についていくべきじゃなかった”
”まだ死にたくないんだ”
その言葉が引っ掛かり、友人の行方を調べ始める。
とある日、事務所に戻ると女が、いた。
❷ 求塚 Re arrange
ビルの一室。女が窓を眺めている。
窓の外を眺めている。
正確には、窓の外にうつる、駅のホームを眺めている。
気になった男が女に尋ねた。女は取り合わない。
今日もこの辺りから求める声が聞こえてくるばかり。
求める声が重なって、聞こえてくるばかりである。
男はなお粘る。女に求める声が聞こえることについて尋ねる。
女は駅のホームを指さす。
❸ 『変身』 F・カフカ
布地の販売員をしている青年グレゴール・ザムザは、ある朝自室のベッドで目覚めると、自分が巨大な毒虫になってしまっていることに気が付く。
フランツ・カフカの中編小説。カフカの代表作であり実存主義文学の一つとして知られ、また、アルベール・カミュの『ペスト』とともに代表的な不条理文学の一つとしても知られる。
今回BOYCOTTは既成作品を上演する趣旨のもと、この作品に挑戦する。
描かれた不条理を作品を通して考えていく。