答え合わせはこまめに(格闘技を始めるかもしれない息子に伝えたいこと51)
最近、多くのプロ選手がトレーニング動画をYouTubeやInstagramにあげている。アマチュアからすると、勉強になって嬉しい反面、格闘技の強さに繋がるのか?と思わせられることも多い。
トレーニングの結果、プロ選手が試合でどんな動きをするか?前回の試合から成長しているか?など、試合動画で答え合わせもできるため、気になるプロ選手については、試合動画と合わせてこまめにチェックしている。
勿論、動画にあがっているトレーニングがトレーニング全体の一部分にすぎないことは理解している。
技術練習とフィジカルトレーニングを別物と考えることについて
技術練習とフィジカルトレーニングを別物と考えて練習することが、当たり前になってきている。具体的には、格闘技の練習は格闘技のジムで行い、フィジカルトレーニングは別のジムでパーソナルトレーナーを付けてするプロ選手の動画をよく見る。
ベンチプレスやデッドリフト、スクワット等ウェイトトレーニングにジャークやスナッチ等ウェイトリフティングの重量がupしたり、マッスルアップの回数が増えたり、ケトルベルを使ったハードなHIITができるようになったり…でも、試合に勝てない。
動画で探せば、ハードなトレーニングが出来るようになっても格闘技の強さの向上には繋がっておらず、試合で結果を出せないプロ選手をたくさん見つけられる。
格闘技の強さを向上するには、どのようなフィジカルトレーニングをしたら良いか、本人がよく考えることは勿論、格闘技のトレーナーとフィジカルトレーニングのトレーナーが打合せを行うべきだ。その上で、フィジカルトレーニングの効果が格闘技の強さ向上に出ているかこまめにチェックするべきだ。
技術によって効果があるフィジカルトレーニングは違う
当たり前の話だけど、技術によって効果があるフィジカルトレーニングは違う。
例えば、パンチ力upを狙ってフィジカルトレーニングを取り入れる場合、自分のパンチの打ち方から考えないといけない。
デッドリフトで威力が上がるパンチの打ち方があれば、ベンチプレスで威力が上がる打ち方もあるだろう、太ももの柔軟性を上げることで威力が上がる打ち方もあるだろう…
ここを間違えてフィジカルトレーニングをしても無駄な時間を過ごすだけになるし、下手をしたら元々のパンチの打ち方とは違う筋出力の癖が付きパンチ力downになる可能性まである。
フィジカルトレーニングについてパーソナルトレーニングをする場合、トレーニング前にトレーナーと格闘技のトレーナーと打合せして貰うか、もしくはトレーナーに普段の動きを見てもらい、自分の感覚を伝え、しっかり打合せをするべきだろう。
とりあえず、全身のパワーupにデッドリフトしようとか、ケトルベルでヒップヒンジ能力を上げようとかは止めた方が良い。サンドバッグを叩いていた方がパンチ力upには有益だろう。
しかし、最初から自分のパンチの打ち方に合ったフィジカルトレーニングを見つけることは難しい。パンチ力upに繋がっているか、こまめに答え合わせをするべきだ。
自分の場合
僕は、格闘技の練習は週1でパーソナルトレーニングを受け、それ以外の日にフィジカルトレーニング、ムーブメントトレーニング等を自分で調べて考えてしている。自分でしているトレーニングについては、その効果を週1のパーソナルでチェックして、また試行錯誤するを繰り返している。
最近、片足スナッチがパンチ力upに効果的だと思い熱心にしていたけど、使用重量upがパンチ力upに繋がっていないことに気付いた。始めた頃はパンチ力upしたのだが、それは今までにしたことのない動きが新しい刺激となり身体を動かす能力upに繋がっただけだった。よくある目新しいトレーニングに取り組んだら、始めた頃は動きが良くなったけど、それは新しい刺激が身体に入ったためで、直接的に格闘技の力を上げるものではないってやつだ。
色々考えた結果、現時点でパンチ力upに効果的なトレーニングは以下の通り。
1.股関節を意識した上下左右のステップ(10kgのメディシンボールを持って負荷を上げたりしている)
2.ケトルベルで、プッシュプレス&ゴルフスイング
3.背中の張りを意識したチューブトレーニング
4.前鋸筋と腹斜筋を意識した腹筋