動画で学ぶ格闘技、“Create angle!”角度を作って攻める(格闘技を始めるかもしれない息子に伝えたいこと36)
試合を見たり、スパーリングをして巧いな、強いなと思わせる選手は「角度を作る」のが巧い。
相手に対して正面から攻めるのではなく、右へ左へ動いて角度を作りながら攻める。
自分から角度を作ると、相手は攻撃しにくく自分は攻撃しやすい位置取りができる。つまり、カウンターされにくい位置取りができる。
昨日、UFC元ライト級&フェザー級世界王者のコナー・マクレガーの角度を作って攻める打撃テクニックを解説したファミリータイムの動画を見た。
同じマクレガーの打撃テクニックを解説した海外の動画を思い出した。その動画では、“Create angle!”と説明していた。
角度を作って攻めるのは、僕の直近の課題だ。特にMMAルールで、パンチをメインに闘うには必須のテクニックだ。
ファミリータイムの動画 コナー・マクレガーの必殺技【KOコンビネーションを分析】
オーソドックス(左手を前にした構え)の場合、「左ジャブ~右ストレートのフェイント~相手の右外側にステップ~左アッパージャブ~右ストレート(~右ミドルキック)」を実演を交えながら、丁寧に説明している。
個々のパンチはどこを狙うか、ボクシングとキックボクシングの違いからくる注意点、コンビネーションを使う場面などに触れていて素晴らしい。
MMAshreddedの動画 Conor McGregor's 9 BEST TACTICS
1:42頃のTACTICS2 CORKSCREW UPPERCUT - CROSSがファミリータイムの動画と同じコンビネーションの説明。“Create angle!”と説明している。
ファミリータイムと違う点は「アッパージャブ~ストレート」の部分のみ解説していることと説明者がサウスポーであること、また、MMAなのでキックボクシングのファミリータイムよりも間合いが遠い。
サウスポーなので、「相手の左外側へステップしながら右アッパージャブ~左ストレート」と解説している。サウスポーなので、マクレガーと同じだ。
実際のスパーで使っているシーンも流れる。シンプルだが分かりやすく、マクレガーの他のテクニックも解説されている。
実際に練習したさいの気づき
実際に使う場合は、ファミリータイムのように「ジャブ~ストレートのフェイント」から入るのがいい。アッパージャブから入るのは、顔面のガードが空いた瞬間が相手に見えやすく危険だ。
「ジャブ~ストレートのフェイント」からじゃなくても、ジャブから、プッシュから、ガードで固まったところ、相手の攻撃にカウンターでと相手がカウンターしにくい状況で狙う方がいい。
ファミリータイムで解説されているが、このコンビネーションは、相手の外側に斜めにステップするので、真っ直ぐに下がるバックステップでかわされやすい。
そのため、リングのロープ際などに追い詰めたときなど、後ろに下がるスペースがない状況で使うのが効果的だ。
その場合、前に進み過ぎないように注意が必要だ。前に進み過ぎて距離が詰まると、角度を作っていてもフックやタックルでカウンターをとられる危険性がある。前に進むことよりも相手の左外側に横に動くのを意識するのがいい。ファミリータイムの実演のように、後ろ足が少し右横に動くくらいがいい。
Reemus Boxingの動画George Foreman (Later) - 5 Masterful Types of Uppercuts - Boxing Skills (Art of Boxing)
フォアマンの「左リードアッパー~オーバーハンドライト」。ボクシング元ヘビー級世界チャンピオンのフォアマンは、左ジャブの代わりに左アッパーをリードブローとして使う。
そして、リード左アッパーの勢いのまま、左足右足と2歩右へ歩く、左足を軸に反時計回りにターンして「角度を作り」オーバーハンドライトへつなぐ。
動画では、0:25くらいからWalking Uppercutとして解説されている。
フォアマンは、右ストレートから、左ジャブから、プッシュから、クリンチから・・・と様々な状況からこのコンビネーションを使う。
動きはゆっくりだが、左リードアッパーの威力と「角度を作る」ことでカウンターを防いでいる。
悠然と歩く姿は、しびれるくらいに格好がいい。