【観戦録】井岡一翔、Sフライ級王座統一戦!
7/7、七夕。といって特別何かをするわけでもなく、PPVを渋ったK-1代々木大会の結果速報を追いながらまったりとした1日。そんな1日の締めは井岡一翔の王座統一戦をメインに添えたLife Time Boxing Fights 22。
各TVがボクシング興行から手を引く中、今回の統一戦をはじめとした興行はAbemaTVでの無料放送。金欠学生からすると非常にありがたいことです。
WBA IBFスーパーフライ級王座統一戦
井岡一翔(日本)VS フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)
リングに上がるとマルティネス選手の体つきに目が行かざるを得ません。胸の厚みや腕の太さは井岡選手と比べてもかなり太いことが見て取れます。
1R、マルティネス選手はその剛腕を振りながら前進してきます。
井岡選手はブロッキングからのボディジャブ、フックを放っていきます。
井岡選手の左のボディカウンターが決まったところから、ラウンド終了までは井岡選手がジリジリと圧をかけて前に出て行く展開。
2R、スタミナの配分もお構いなしに前進しながらパンチ振ってくるマルティネス選手。中盤、マルティネス選手がペースダウンしたところにボディで攻め立てる井岡選手という構図が続きます。
3R、中盤のマルティネス選手のアッパーがとても良い。ガードの隙間を的確に狙ってきます。
4R~中盤は、同じような展開が続きます。
マルティネス選手が左右のフックを振り回しながら近づき、接近するとアッパー。井岡選手はボディを中心に返しますが、打ち終わり離れ際にマルティネス選手の打ち下ろし気味の右ストレートがヒット。
マルティネス選手が体力を回復させながら上手く戦い、アッパーで井岡選手の顔を跳ね上げる場面もあり、適所良いで印象をつけている展開です。
マルティネス選手の表情からも井岡選手のボディは効いているように見えますが、少し下がったあとまたすぐに前進しながらも剛腕を振り回してくるため、なかなかダウンまでは繋げられない。
しかし、このマルティネス選手の回復力と剛腕を振い続けるスタミナには素晴らしいものがあります。
9R〜終盤、ポイントを取られ劣勢の状況に対する焦りがあるのか、いつもの精密な井岡選手とは違い、大ぶりのパンチが目立つ。
井岡選手が前に出てくると、ジャブを放ちながらのアウトボックスもできるマルティネス選手。状況を的確に把握し、それを戦い方に反映できるのは素晴らしい。
ラストラウンド、井岡選手には前に出続けるしか勝機はないですが、その打ち合いにマルティネスも応戦。フックの応戦の中、マルティネス選手がスリップしたところで試合終了。
判定は116-112、117-111、120-108でマルティネス選手の判定勝利!
個人的な採点では116-112マルティネス選手でしたが、少し私情が入り過ぎてしまいました。
安定したチャンピオンである井岡選手に対し、終始圧倒の試合展開で統一を果たしたマルティネス選手。素晴らしい選手でした。
先日、エストラーダ選手を下してWBC王座を獲得したバムこと、ジェシー・ロドリゲス選手。そして我らが日本のスピードモンスター、田中恒成選手。
統一戦の機運が高いと思われるこのスーパーフライ級、これからの動きにも目が離せません。