はじめてスタートアップに転職した僕が3ヶ月のムネアツな修行の日々を振り返ってみた
2018年9月中旬、ぼくは10年以上働いたアドウェイズという会社を辞めて、PR Tableという小さなスタートアップ企業にジョインした。
1,000人規模のメガベンチャーからたった20人のスタートアップへ。
環境が大きく変わることはもちろん想定していたが、怒涛のように過ぎ去る日々の中で振り返る余裕などなく、気づけば2018年も残すところあとわずかというところまで迫っているではないか。
そこでふと思い立ち、ここらで3ヶ月のムネアツな日々を一度振り返り、来年に向けてまた助走をつけるため、久しぶりにnoteを開いてみたというわけだ。
出来る限りテンポよく、エモく振り返ろうと思うので、もしあなたの人生の大切な時間を5分ほどいただけるのであれば、最後までお付き合いいただきたい。
Public Relationsに真剣に向き合うための航海へ
▲入社日に撮影した一枚。そうか、これからここが“わが社”なのか、と不思議な感覚を覚えた
創業メンバーである彼らとは前職の人事時代に出逢って以来、3年くらい前からたまに飲みにいく間柄だった。すごく頻繁に会っていたわけでもないけど、疎遠になるわけでもない。たまに合う従兄弟みたいな、心地よい関係性だった気がする。
▲2016年6月のインスタより。何かの飲み会帰りに酔っ払ったノリで飛び込んだ当時のPRTableオフィス(というかアパート)。俺、なかなか良いこと言ってる。いいねが全然ついてないけど。
当時は往年のフォークシンガーのような出で立ちだったものの、今ではインディーズシーンを賑わすエモ系3ピースギターロックバンドのような雰囲気を醸し出しており、「人気バンドかよ!」と揶揄されるほどになった。
早くフェスに引っ張りだこになるような名実共に人気バンドになりたいものである。
▲アー写系スタートアップの筆頭格として愛のあるいじりをされた記事
真面目な話をすると、創業期からぶれない高い志と美意識に惚れ、必ず大きくなることを確信し、そのときに自分がそこにいないと悔しい、沈むときも大海原に出るときも一緒の船に乗っていたい、と心から思えたのが転職した理由だ。
この辺りの話は今回長くは触れないが、とにかくこれからもそうした“縁とタイミング”を大切にしていきたいと強く想っている。
PR3.0 Conferenceへと続く“はじめて”の挑戦の日々
▲2018.11.27に開催したPR3.0 Conference。メインホールのビジュアル
入社してからというもの、とにかく目まぐるしく会社を取り巻く環境が変化していった。
コーポレートミッション新設、資金調達、ロゴ変更、PR3.0カンファレンス、運動会や全社合宿など会社にとっての“はじめて”の挑戦が続き、社員数もインターン含めて毎月増え続けて、組織体制も変わった。
▼カンファレンス前日に資金調達を発表
▼PR3.0 Conference には1,300人近くの方が来場。ハッシュタグ「#企業と個の新しい関係構築」はTwitterトレンド1位を獲得
カンファレンス準備にあたり、セッションの企画や登壇者との打ち合わせなどで連日連夜PRのことを突き詰めながら、躍動感あるリアルな話を浴びまくる日々の中でぼくは感じていた。
世の中には、自分の仕事に誇りを持ち、楽しく働いてる優秀な人たちがこんなにもたくさんいるのか、と。
ただ頭が良いとか結果を出しているというだけでなく、考え方の軸があり、それを表現することで信頼を得ているカッコいい大人たち。
地球にやってきたベジータが最強だと思ってたけど、宇宙に出てみたらフリーザっていう化け物がいたことを知ってゾクゾクする悟空の気持ちがはじめて理解できた。存在は知っていたけど、いざ対峙してみて改めて気づかされることがたくさんある。
いきなりスーパーサイヤ人になれるわけがない。それはもう毎日毎日、何倍もの負荷をかけた修行の日々を過ごしながら、穏やかな怒りが訪れるのを待つしかないのだ。
“ハートのある技術”をインストールするために3ヶ月やってきた修行
日曜劇場「下町ロケット」にて、イモトアヤコ演じる天才エンジニアの島ちゃんがこう言ってた。
「技術者っていうのはモノと向き合っているようで、人の心と向き合う仕事なの。」
そして奇しくもこれは、ちょうど僕が入社した9月に発表された新たなコーポレートミッション。
我々がいう“ハートのある技術”というのは、すなわち“Public Relations"のことを指している。
Publc Relationsという概念は、モノづくりや事業創出ひいては経営において必須で身につけるべき重要な技術であり、それはただの手段ではなくハートが必要な技術である、と。
そして、このミッションを達成していくために、まず自分自身がしっかりとハートのある技術をインストールしていかなければならない。
そのために3ヶ月間実践してきた修行を思い出せる範囲で簡単に箇条書きにしてみた。
・自社主催セミナーに登壇×5回くらい
・コミュニティイベント企画・運営&司会
・カンファレンス企画・運営(セッション企画/登壇者対応/ボランティアスタッフ対応/事務局対応/集客施策/その他諸々)
・記事の取材・編集(WorkStoryAwardやオウンドメディアなど)
・プロダクト営業(訪問&インサイドセールス)
・採用企画
・全社合宿企画・運営
・ストーリーテリング勉強会
・サウナでととのう
・イベントブース出展(iNTERFACE SHIFT 2018)
・PRプランナー資格取得(一次、二次合格。目指せ三次ストレート合格)
とにかく最初は役割を自分で定めずに、会社の価値を上げるために今やるべきこと、やれることは全てやる。ということに注力してきた。正直まだまだ負荷が足りなかったと反省している。
しかし、驚いたのは、全社員が同じように自分の意思で会社の価値を高めるために垣根をつくらずに動きまくっているということ。
自分が入社してから程なくして、PR Tableは完全フラット型の組織になった。部署も上司もない。あるのは会社のミッションとOKR目標。採用やコミュニティ事業、制度づくりなどは任意参加のプロジェクト制で運用する。
そして、いわずもがな全員がPRパーソンである、という思想のもと会社が動いている。
それぞれの役割に責任・スピード感・解像度高く推進するための体制なのだが、これは社員のエンゲージメントが高いからこそ機能することだとも思っている。
この状態を継続させながら、組織と事業を拡大させていくことが今期の最も大きな課題であり、挑戦となってくることだろう。
カンファレンスを終え、エンゲージメントが最大限まで高まった状態で行なった1泊2日の全社合宿。
自分自身もプロジェクトメンバーとして企画・運営を主導した立場でもあったため、個人的に最も達成感を得ることができたプロジェクトのひとつとなった。こうした瞬間を常に切り取って思い出として残しておくことも、大切にしていきたい。
以下、修行の日々の思い出をダイジェストでどうぞ。
前職のアドウェイズに訪問して一緒に仕事したり、
SaaSの面白さに目覚めたり、
ブース出展でチュッパチャップス配りながら3分ピッチ繰り返したり、
インサイドセールスのことを学びに行って最前列で頷きまくったり、
クボケイタなのになぜか「くぼけん」と呼ばれ始めたりした。
Public Relationsと両想いになりたい
そろそろ長くなってきたのでまとめに入ろう。この時点でもう読むのに5分以上かかってるんじゃないだろうか。嘘ついてごめんなさい。
今後の自分のミッションとしては、社名でもある「PR Table」という自社プロダクトのマーケティング活動全般に関わっていくことになったので、より数字に対するコミットメントを高めて、事業への解像度をあげていくことにとにかく注力していく。
また引き続きPR Table Communityというオウンドメディア・イベント企画にも携わっていくので、率先して企画を実行に移し、プロジェクトを主導していこうと思う。
そして、3ヶ月後には「Public Relationsの探求と実践」を最も繰り返している人間だと、自他共に認められる存在になろう、と決めた。
毎日PRのことばかり考えていたら、先日ついに深夜にこんなつぶやきをしてしまった。朝読んでみたら死ぬほど恥ずかしいラブレターみたいなものだ。まずは自分が付き合うためにふさわしい男にならなければ。
老害だっていいじゃない、泥臭くいこう
前職の同期や、同世代の仲間たちがたくさんの転機を迎えている。
代表(兄)の大堀航を含め、僕と同じ84年生まれが社内に3名いるのだが、インターン生や若手も多いPR Tableにおいて我々は最年長組に位置する。そして最近なぜか“老害忘年会”なるものが開催された。ひどいネーミングだ。
最初のうちは健康の話とか下世話な話しかしていなかったのだが、最後は気づいたら仕事と未来の話で熱くなっていた。むしろ解像度高くて動けるおっさんって最高じゃないか。
この歳になっても、泥臭さをなくしたらいけない。年下の子が増えたり、少し立場が上がっただけで、自分が何か出来る気になって勘違いしてしまうけど、そんなことであぐらかいてる場合じゃない。それこそが老害の始まりなんじゃないかと。改めてそう感じることができた老害忘年会だった。
▲とはいえ体力の衰えは隠しきれないおっさんのつぶやき
世の中から見たらまだまだ若造のひよっこなわけなので、これからも泥臭くいこう、と決意できたことが3ヶ月の何よりの収穫だったんじゃないかと思ったりしているわけです。
先日、前職アドウェイズの岡村さんはじめお世話になったみんなと竹原ピストルのツアーファイナルで武道館にいってきた。退職してもこれまでと同じように仲良くしてくれることにまず感謝しかない。
竹原ピストルの「オールドルーキー」という曲の歌詞が大好きで、いつも聞くたびにグッとくるのだが、武道館ライブの一発目がなんと「オールドルーキー」だった。心震える魂の歌で撃ち抜かれた最高の夜だった。
日々是ムネアツ
ぼくは「ムネアツ」というコトバが好きでよく使っている。
ムネアツな瞬間をどれだけ過ごせたかが、人生の豊かさだと信じてやまない。エモい瞬間、とも言えるのかもしれない。そしてそれを出来る限り多くの仲間と共有し合えたならばそんな最高なことはない。
そのために、これからもムネアツな日々で得た学びや感情をたまに綴っていければと思っている。忌憚なきご意見やコメントをいただけるとよりムネアツです。
あと、振り返ってみて思ったけど、ホントこういうときTwitterって便利ですね。日々つぶやいておいてよかった。
ということで、よければTwitterもフォローしてね。
長文・駄文にお付き合い頂きありがとうございました。
みなさまに、ムネアツな日々が訪れますように。メリークリスマス!
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