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「やっぱり食いしん坊な歳時記」が面白かったのです

突然ですが、わたくしがメインで使っているクレジットカードはJCBカードです。無駄にゴールドカードになっているのは陸マイラーゆえであることは置いておいて、カード会員向けに毎月送られてくる小冊子があるのです。

まあ大半は宣伝的なモノですが、いくつかは興味深い読み物もあったり。その中でも楽しみにしていた連載がありました。その連載を書いていたのは俳優、辰巳琢郎さん。京大卒ということもあり、その聡明な頭脳はクイズ番組でもたびたび存在感を示していたので皆さんもご存じの通りかと思います。

その辰巳琢郎さんの、意外にも初めての連載エッセイがJCBカード会報誌の巻頭を飾っていたのです。そのタイトルが「やっぱり食いしん坊な歳時記」で、テレビ番組の「食いしん坊!万才」をもじっているのはご想像のとおり。

ひとつの食材に関して、過去の体験などを振り返って深堀りしていくようなエッセイでした。この連載は足掛け4年間も掲載され、これだけは欠かさず読んでいました。連載が終わった時には喪失感を覚えたほどです。

ワイン通でもあり、食通としても知られる辰巳琢郎さん。ジェントルでいて、知性に溢れた文面は、毎回そこに書かれた食材をついつい食べたくなるような衝動に駆られるものでした。

大阪出身で京大へと進まれた辰巳琢郎さんなので、いわば同郷ということもあり、度々身近な食材にもスポットが当たっていたことも読みやすかった理由かもしれません。

自分の過去と向き合いつつ、何かを語る。

仕事人間である自分は、過去を振り返ったり思い出に浸ったりする時間を取ろうとしないタイプ。そんな時間があるなら、少しでも何か稼げることないだろうかとあくせくしてしまう。このままでは、なんだか仕事だけしていたような人生になってしまうような気がしていました。

そこで過去を振り返る意味合いも含めて、食の記憶を辿ってみようと思いました。そういえば時折、無性に食べたくなるモノがあるのです。そこには何か、自分の過去が深く関わっているように思えたので振り返ってみよう・・・どんな流れになるかは分かりませんが、流れるままに徒然と記していきます。

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