193日目(2023/09/09・土)
令和5年度 救急医療町民講座
先日記事で触れておりました、救急医療町民講座を受講すべくひまわり館へ足を運びました。
さつまるふくしマルシェでも開催されない限りなかなか行くことがない方面で久々だったのですが、現在ひまわり館は外装を工事中だったようですね。
外観はこのような感じでして、最寄りのT字路で来場者を誘導していた消防服のお兄さん方から「裏口からご入場下さい」旨案内を受けました。
建物に入ってすぐにさつま町役場の保健福祉課の方々から種々の書類や何やら色々な救護グッズを少しずつ詰め合わせたものの配布を受けて入室です。
広めの部屋だったのですが、左側の長机には町長を含むさつま町役場の福祉関係の上席の方々や川薩保健所をはじめとした付近の行政機関の上席の方々が並んでおりました。
対して、右側の座席には医師会病院や、大学病院内のセンター関係の方々といった現場の指揮を執られる立場の方々が並んでおりました。
圧巻ですね!!
事前告知のWebポスターでは、コロナ禍における対応の振り返りとAED講習との事だったのですが、内容は新型コロナウィルス関連のものが時間を大幅に圧迫して、AED講習会は時間に追われながら、急いで要所を押さえるような実習となりました。
筆者の受講目的は「朝の交差点での旗振り中に子どもが車に跳ねられたときにベストな対応ができるようになりたい」という事で参加を決めておりましたので、AEDや胸部圧迫(心臓マッサージ)の時間が少なめでガッカリした、
…という訳でもないんです。
思っていたのと時間配分は異なりましたが、それでも参加して良かったと思える講演ばかりでした。
以下、各講演の内容を掻い摘んで紹介致します。
➀さつま町保健福祉課
町内のコロナの陽性者の推移の案内が印象的でした。昨年夏の令和4年8月が町内での感染ピークで、19人に1人の割合で感染したそうです。
②川薩保健所
最近も特にインフルエンザの方で管内で報告が急上昇しているので、気を付けて下さいと促されました。
③薩摩郡医師会病院
昨年の年末休みに突入するタイミングで、それぞれ異なるルートから感染者が出て、人手がない中でクラスター対応に追われたそうです。
治ったと思ったら次に移るの繰り返しで、収束まで7週間程度かかったそうです。
④特別養護老人ホームさつま園
施設職員は自家用車の中で昼食をとる等、対策を徹底していてもなおクラスターが起きてしまったそうです。一度発生してしまうと、入所者の中には認知症をはじめとした徘徊グセのある人も居るため、呼び掛けても拡散は防げなかったそうです。
収束まで4週間かかり、元々体力のない方が2名亡くなられたとの事です。
⑤消防本部
昨年8月のピーク時には同時に3台の救急車が出動してしまい、次に通報がきても出動手段がない状況にまで追い込まれたそうです。
夏場は熱中症での出動も多いので、気をつける事が救急車輌不足を防ぐことにも繋がるとの呼び掛けがありました。
⑥福岡大学病院ECMOセンター
実際の患者さんの氏名と顔にモザイクをかけた状態で、何人分もの症例紹介がありました。講演は録音、録画禁止でしたので具体的な中身については一切文字に起こしませんが、1時間以上、知らない見た事もない世界を教えて戴きました。
誰でも閲覧できるようなネット記事で内容を残すのは良くないと判断して当たり障りのないことしか書きませんでしたが、オフレコで各機関のビックリするような数字がいっぱい飛び出してきました。
医療や介護、行政職員を目指している学生さんにこそ、本日の講演を聞いてもらって、覚悟を決めて職業選択を行って欲しい濃密な講演でした。
その後は会場を移して、マネキン相手に胸部圧迫(心臓マッサージ)とAEDを使用しました。
実際に使う機会がない方が良いのですが、必要な場面で何もできずに要救護者に後遺症でも起きてしまったら、悔いが残りそうなので基本はできるようになったと思います。
特殊なケース等は救命講習などに是非参加して下さいと、参加者に向けて呼び掛けがあったので、また告知があれば参加しようと思います。
それから、話が前後しますがオープニングは宮之城吹奏楽団の選抜アンサンブルチームの方々による演奏でした。
ここふた月よく聞く機会に恵まれております。小中学生がたどたどしいながらも一生懸命に吹くのも味があって良いですが、やっぱりゆったり構えて聴くことが出来る安定感抜群の演奏は聴いていて楽しくなりますね。
その他消防団員のかなり練習していそうな小芝居等もあったのですが、総合的に中身の盛りだくさんな講習会であったように思います。
運営の皆さん、お疲れ様でした!