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shogoshimizu
取材旅行
会社を定年退職したら、司馬遼太郎の「街道をゆく」ではないが、妻と一緒に取材旅行にいって、それを記事にして投稿したいな、という気分が、昔からあった。
定年退職後、夫婦で貧乏旅行(道の駅に車を停めて車中泊をする)をする話をよく聞いたりするが、我が家はもう車はないので、電車やバスでしか移動できない。レンタカーでは車中泊できそうにない。やっぱりホテルか旅館でゆっくりしたい。
妻も乗り気であったが、息子の病気と己の病気のせいで、沙汰やみになった。病気で定年が来る前に辞めて、それでも己だけだったら大丈夫なのだが、息子のほうは常にそばに誰かがいないと不安であった。
連れていこうにも、彼も仕事と呼べるまでには至っていないが、予定があり、家から離れられない。夫婦で旅行に行こうという老後の楽しみはとりあえず延期となった。
会社で視察旅行に何度かアメリカや日本のどこかにいったことがあるが、勿論視察なので、観光ではなく、店回りなのであるが、それが終ると、レポートの提出がある。
アメリカは物珍しくて、自分の買い物ばかりしていて、碌に店舗の視察なんてしなかったので、何を書いたらいいかわからなかった。結局、その前年に生まれた息子の為に買った服や涎掛け等のベビー用品について書いたような気がする。
そんな調子であるから、妻と取材旅行に行っても碌な文章は書けないのではないかという気もするが、まあ楽しみのひとつである。
いつか外国にも行きたいが、留守にするのが長いので不安もあるから、とりあえず国内で、旅行記でも書けたらいいな、とは思っている。