花粉症
大学の多分5年生になる前の3月の時だったと思う。明らかに体調がおかしかった。外にでると、くしゃみ鼻づまりが続くのである。熱っぽいので、風邪を引いたかな、と思うが熱はない。鼻水ばかりがでる。そういうことが何日も続く。なぜか春だけに起こる症状だった。
やがて花粉症という名前が耳に情報として伝わる。それがメジャーになってくる。さては花粉症だったのか、とそれから数年後気づくことになる。
病院へいったり、市販品を買ったりしたが、なるほどくしゃみはとまるが、口が乾き、だるくなったり、眠くなったりする。目なんかかゆくて搔きすぎて真っ赤になってしまう。どうもなかなか自分に合う薬が見つからなかった。
会社の他の連中も花粉症の者がけっこういて、目を真っ赤にしてるもの、片手にテッシュを持って離さない者、さまざまである。
マスクをすれば多少なりともいいのだが、やっぱり隙間から花粉が入ってくるのだろう、鼻水がずるりと流れる。
点鼻薬を試してみる。なかなかいい調子だ。鼻がつまったりする時にシュッと鼻の孔に噴霧すればいいのである。それほど長くは効かないが、副作用の強い薬よりはずっとよかった。
だが落とし穴があった。最初気づかなかったが、点鼻薬には回数制限があった。ステロイド系の薬だったのだ。道理で即効性があると思った。
しかし製薬会社もさすがなものである。近年やっと効く薬が見つかった。
その名も「セチリジン塩酸基」である。最初ジルテックという名前のものをバセドウ病の病院でもらい、効果があったので、心療内科でもそれがないか聞いてみたら、ジルテックのジェネリックが「セチリジン塩酸基」だったのである。これを使って3年目になる。なかなかいい。コロナのせいでマスクをしているからかもしれないが、今までのような副作用もなく快適である。
今年も花粉がやってきた。早速それを飲むことにしよう。
ただし目のかゆみを抑える効果はなさそうなので、目は目でいい目薬を探さなければならない。
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