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町内会の野菜特売会

 12月25日、日曜日、朝10時からマンションの町内会企画の野菜特売販売がマンションの中央広場で始まった。このために朝8時から会場設置、商品陳列の準備に町内会の役員の人たちが集まっていた。寒い中ご苦労様である。
 我が家は、町内会に入っていたのだが、そのメリットがないことに気付き、町内会を辞めていた。
 野菜販売は町内会に入っていなくても買えるようだ。というより、町内会への勧誘が主な目的であった。
 10時前に行って見ると、歓迎された。早速勧誘のお話があったが、辞めた事情を知っている町内会の役員でもある隣の奥さん(実はこの奥さんが原因で町内会を辞めたのだが)が決まり悪そうな顔をして、横で見ていた。
 まだ人はそんなにいない。みかん、にんじん、たまねぎ、じゃがいもの袋詰め放題や、ゴボウ、白菜、しめじ3袋入り、ネギ、水菜、キャベツ、大根、えのき3袋入り、きゅうり、全部100円である。
 奥の方に餅もあったが、これは町内会に入っている人向けの予約販売で、福引もあったけれど、これも町内会に入っている人だけの催しであった。
 全種類を一個づつ、キャベツだけ二個買って、1400円。安い。かなり重い。とりあえず買い物は終わる。
 家に戻って、ベランダから様子を窺うと、11時前には全部なくなったようだ。早く行ってよかった。
 町内会から貰ったチラシは必ず読んで下さいといわれたが、かまわず捨てた。年間3600円会費のわりに、見返りがないで、役員たちの飲み食い遊びに使われてばかりでは、辞めたくもなるだろう。
 実は町内会での旅行の企画で、隣の奥さんから、バスガイドである妻に相談があり、妻は知り合いのバス会社に取り次いで提案していたのだが、御免もいわずに、勝手に他の会社に決めてしまったのだ。これでは妻の面目も立たない。それで遺恨が残ってしまった。
 旅行自体は人が集まらず、オジャンになったらしいのだが、役員だけで、遊んでカネをつかったと伝え聞いている。これでは町内会費が馬鹿らしく思えてくるだろう。そんな訳で、町内会を辞めてしまったのだ。
 町内会は、ここに限らず、どこの地域も加入する人が減っていると聞く。昔はお祭りとか子供会とかいろいろ活動があったが、今はどちらもない。567が流行る前からである。
 昔と比べ、共働きで、忙しい人たちにとっては、町内会何て、何の魅力も感じないと思うのはさもありなんであろう。
 町内会は必要なのかもしれないが、これだけ加入者が少ないと有名無実である。この野菜販売も、加入者を増やそうという試みなのだろうが、どれだけ効果があったのか疑問ではある。それでも知恵を絞って加入者を増やそうと頑張っている姿は立派ではあるのかもしれない。
 町内会役員の飲み食いに使わず、もっと謙虚に勧誘したら、こんなに得だということがアピールできなければ、町内会自体が存続の危機に陥るだろう。
 

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