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下手の横好き
小学生の頃、漫画を描いていた。プロになろうと、浅はかにも思っていたが、下手くそで、線を書くのも全てフリーハンドで、几帳面さが全然ないから、そんなもんなれるはずもなかった。
学級新聞(壁新聞)に漫画を描いたり、自ら週刊誌を発行したり、(友達のケンジと一緒に)単行本をそれらしく作ったりした。それを学級文庫においておけば、皆とはいわないが、見てくれるのである。
今思い返せば恥ずかしい黒歴史の1つなのだが、懐かしいといえば懐かしい。それらの作った本は全て母親に処分されてしまった。
中学生からは音楽に目覚め、ギターを弾いて作詞作曲をして歌っていた。それは以前書いた。結婚するまで、焼酎を飲みながらギターを弾いて曲を作っていた。それも今思い返すと恥ずかしい。カセットテープに吹き込んで押し入れの奥の方にしまってある。
社会人になった頃、初めてワープロを買って、小説を書くことに目覚めた。だがどれも駄作ばかりで、応募しても、1つも何か賞をとったことはない。1つだけ同人誌に応募したものが、佳作になった程度である。同人誌だから、当然何ももらえないし、逆にその同人誌に載せるのならカネを払わなければならなかった。
結局何1つ芸術面ではものにならず、中途半端なままで終わったけれど、それも今となってはいいかな、と思っている。下手の横好きのほうが、気ままでいい。
もしプロになったりしたら、売れたの売れないので、悩まないといけないし、おカネのかかったことだからストレスもたまるだろう。そんなこと考えなくて好きに気ままに文章を書いて、しかも発表する場があるのだから、NOTEには感謝しかない。
今の世の中、インターネットの普及でシロウトがいろんなパフォーマンスをしてYouTubeやら他の媒体やらで発表している。プロになりたいやつもいるだろうし、気ままに自分を表現したいやつもいることだろう。
もし今僕が中学生か高校生だったら、必ず何かをしているだろうなあと思う。多分下手の横好きで、碌なもんじゃないだろうけど。