ベタ踏み坂
数年前、島根と鳥取の県境にある江島大橋、通称ベタ踏み坂にチャレンジしに行った。2013年のダイハツのCMで話題になったあのジェットコースターのような坂である。綾野剛と豊川悦司が出ていたやつだ。
ここまで来るのに妻と2人で小倉から昼過ぎに出発。下の道を通って、山陰の浜田、江津、大田を通りすぎ、出雲でホテルに泊まり、次の日、朝から出雲大社を参拝。その当時は平成の大遷宮で、神社も商店も工事中であった。露天に近い饅頭屋で竹内まりあの曲がずっと流れていた。そうだここは彼女の出身地だった。
後日行ってみたら、参道に向かう商店街が大幅に変わっていた。きれいになっていた。本殿も幌がとれて新しくなっていた。
参拝を十分に済ませ、大遷宮の寄付を行い、出発する。宍道湖を横目で見ながら目的地に向かう。
松江に着くともうすぐである。着いた。信号待ちで坂を眺める。なるほど噂通りの坂だ。アドレナリンが一気に増える。信号が青に変わり前に進む。
ついに念願のベタ踏み坂に乗り込んだ。ところが、である。思ったほどでもなんでもなかったのである。これが。視界のマジックとでもいおうか、実際に運転して登ってみると、さほど極端な急斜面ではなかった。それもそうだな、と思う。ジェットコースターみたいな道路をつくっちまって、事故ったら、洒落になんねえ。
そのまま登りつき、下って行った先が、鳥取県である。2人は境港に向かった。
境港は、水木しげるロードといわれるゲゲゲの鬼太郎の町である。まっすぐに伸びた商店街の通りに鬼太郎他妖怪の石像が並んでいる。着ぐるみの鬼太郎たちもいる。水木しげる記念館があり、古い漫画とかが置いてある。妖怪神社(小さいけど)もある。子供用の遊び場もある。当然土産物屋がたくさんあり、そこでTシャツとオムスビ用の弁当袋を買って帰る。
数時間遊んで、2人は帰路につく。帰りはできたばかりの中国横断自動車道を通って中国道と合流し、九州道に入って家に着いた。
疲れた。