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浄土真宗

 我が家は浄土真宗である。だからと言って歎異抄も教行信証も読んだことはない。南無阿弥陀仏と葬式で唱えたことはあるが、お経を諳んじることなど到底できない。親鸞聖人はそれでもいいという。
「善人なおもって往生を遂ぐ いわんや悪人をや」である。
 このフレーズが好きである。歎異抄に書いてある。らしい。要するに善人が往生できるのに、悪人なら尚更だ、という意味だ。
 だからキリスト教のようなイスラム教のような戒律もなければ、仏教のように苦行など必要ない。これは画期的な宗教である。
 何をしようが、阿弥陀如来が嫌でも救って下さるのだ。だから阿弥陀如来に感謝しなければならない。かといって感謝しなくても阿弥陀如来は救って下さるのだ。
 よくぞこんな宗教が流行ったものだと思うが、ある意味究極の宗教ともいえるのではないか。何もしなくてもいいのだから。
 こんなこと書いて本願寺の人から怒られるかもしれないが、突き詰めればそういう事であろう。
 これほどの救いの宗教は他にない。免罪符など必要ないのだ。懺悔をすることもない。どんな悪い事をしても救って下さるのだから。
 生前悪に満ちた者は阿弥陀如来に感謝して尽きることはないであろう。人間心の底からの悪なんて存在しないのだから。


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