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時間

 どうということもないのだけれど、時間というのは、忙しくても暇であっても、どうやら勝手に進んで行くらしい。
 歳のせいであろうか。1時間とか2時間とかあっという間に過ぎる。そのくせ映画などみようものなら、1時間もせぬうちにギブアップである。きつくなってしまう。そうかというとこれがWBCの野球となれば、3時間を超えても平気なのだ。不思議なものである。
 2019年9月17日。息子が病気を患って3年と半年が過ぎた。思えばあっという間であったが、その間、様々なことが起きた。そしてようやくアルバイトではあるが、仕事を見つけることができた。当時の状況を考えると画期的なことである。
 このまま順調にいってくれれば、やがて正社員としてどこかに採用されて結婚して子供でも作ってもらえれば、理想的なのだが。
 3年と半年分、僕と妻も歳を取り、僕は仕事を辞め、逆に妻は仕事を再開した。思えば妻も子供たちに振り回されてここまで生きてきた。度々仕事を辞めざるをえなくなり、落ち着くと、仕事に復帰した。
 とはいえもうそろそろいい歳であるので、体の方がいう事を利かなくなってきつつある。そろそろ潮時であろうか。本人が辞めるというまでは黙って見ているつもりではあるが。
 僕自身ももうじき60歳である。人生100年時代に、まだまだ老ける歳でもないのであろうが、病気のせいもあり、日々を時計とにらめっこしながら暮らしている。
 あっという間に通り過ぎていった60年間。いろいろなこともあったけれど、妻と出会えて結婚したことが、自分にとっては一番幸せなことだったのではないかと述懐している。
 
 

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