無精髭
たまに髭剃りをする。毎日はしない。別にお勤めしている訳でもないし、特別用事がある訳でもない。正直言えばほぼ暇である。スケジュール帳なんぞは持ってないが、カレンダーのスケジュール欄は、ハローワークと病院に行く日が書いてあるだけである。
忙しい労働者諸君にはさぞかし羨ましいことであろうが、我ながら60歳にして、こういうご身分になれるとは自分でも思っていなかった。
それも病気のおかげとは皮肉なものではあるが。でも旅行に出かけたりするのには何の支障もないので、早い老後をエンジョイしている。
髭剃りはT字カミソリを使う。妻が仕事の旅行先で泊まるホテルに置いてある使い捨てのカミソリを持って帰ってきてくれるので、それが溜まっている。息子とそれを分け合って使っている。
ただ妻も仕事を減らす方向なので、ストックがなくなれば、カミソリを買わなければならなくなる。電動の安い奴でも買おうかと思っている。
以前髭を伸ばしていた頃があって、また伸ばそうかどうか考えているのだが、白髭なので、年取って見られるだろうからやめといたほうがよさそうだ。やはり少しでも若く見られたいと思うのは男も女も一緒だろう。
そういいつつも数日に1回のペースで髭剃りしているので、無精髭が生える。どうにも爺臭い。用がなくても身だしなみはキチンとしたほうがよさそうだ。