デート
妻と知り合って初めてのデートのことはしっかりと憶えている。山口長府の功山寺である。高杉晋作が決起した大河ドラマにもよく出てくるシーンの舞台である。
何故にそんなところを選んだかは妻が選んだのでよくわからない。僕が司馬遼太郎のファンだったからであろうか。妻はバスガイドなので、観光地には詳しいので、近場で幕末を感じられるこの場所を選んだのかもしれない。
初めてのデートで「今日私の誕生日なんです」と突然言われたので、当然ながら何の用意もしていないから、たまたまズボンのポケットに入っていたビー玉(何で入っていたかは不明)をプレゼントした。今でもそのビー玉は大事にとってあるようだ。
以降は2人でいろいろな所に行った。車を僕が運転するのだが、交差点になると妻が大声で「右オーライ、左オーライ」というにには吃驚した。バスガイドの習慣なのである。
時には子供たちを連れて遊園地にも行ったことがある。娘は帰る頃になるたびに「帰りたくない」と駄々をこねて泣いていた。
その娘も今は独身アラフォーで仕事に頑張っている。歳を取ったはずである。ただデートの続きはまだこれからだ。いろんなところに2人で旅行に行きたいと思っている。