AI 時代のコモディティ化

この頃、人工知能による職業淘汰への危険性が多々論じられていますが
人工知能が可能にするのはこれまで一定のコストがかかっていた
作業内容を一気に電子的に作業しコストを限りなく削減可能にしてしまうということです
その結果起きるのは人間が作業するコストを極端に下回ってしまうという事態

米国で話題になったのは弁護士の書類選定作業を AI が行うというものでした
つまり職の需要そのものが無くなるのではなくこれまで一定のコストがかかっていた
職能作業が一気に低コストに流れていってしまう危険性があるというものです

これはつまり AI による省コストを成功させた企業による
業界再編成の流れが頻繁に起きる状況を作り出します
低コストによるサービスの提供が可能になった業界では
これまでの時代とは次元の違うコモディティ化が起きる可能性が高い

一度 AI による省コスト化に成功した場合、それは場所を問わず、増設コストもかからず（ AI そのものはプログラミングであるから）汎用が可能である
システムを組み上げること自体にはコストがかかるものの、一度それに成功してしまうと
爆発的にサービスのコモディティ化を進めることができるということである

一度 AI によるコモディティ化を経た業界では、
（無論） AI 導入企業主導によるコスト再編がなされる
サービスのコスト再編は都市規模に応じて次々と実施されこれまでにないスピードで拡大
そしてその先は先行企業によるサービスのコモディティ化が進み
単独独占状態が生み出されやすい状況になる

想定されうる一般的なサービスを行なっている企業は
一気にそのコスト再編に巻き込まれるだろう
AI による先行が叶わなかった企業は、先行者企業のコモディティ化されたモデルとは異なる付加価値を生み出さなければならない