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ゲーム好きが羽生結弦さんのアイスショー「Echoes of Life」を見てみた
どうも。ライトノベル作家の境井結綺です!
今日は羽生結弦さんのアイスショーのディレイビューイングを見てきましたので、その感想とゲーム好きとして気づいた(?)ことを書いていきたいと思います。
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■はじめに
一応前置きすると、私はアイスショーも羽生結弦さんも初心者です。
ゲーム音楽が使われているよ、ということで家族に勧められてTVの特集を見てみたら、すごそうだったのでディレイビューイングを見に行ってみた、というニワカなのでそう思う奴もいるんだなと生暖かい目で見てやってください。
ただ、せっかくなのでゲーム好きだからこそこんなこと気づいたよ、というポイントを紹介していきたいと思います。
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■セットリスト
★をつけたのが自分がプレイしたことのあるゲームなのでこの記事で簡単に考察していきます。
(1)First Pulse
(2)産声~めぐり(「おおかみこどもの雨と雪」)
(3)Utai IV ~Reawakening(「攻殻機動隊」)
(4)Mass Destruction -Reload- (「ペルソナ3 Reload」)★
(5)ピアノコレクション
(1)6Pieces for Piano, Op.118:No.3,Ballade in G Minor.Allegro energio
(2)The Well-Tempered Clavier,Book 1:No2,Prelude and Fugue in Cmainor,BWV 847
(3)Keyboard Sonata in D Minor,K.141
(4)12 Etudes,Op.25:No.12 in C Minor ”Ocean”
(5)12 Etudes,Op.10: No.4 in C-Sharp Minor ”Torrent”
(6)Ballade No.1 in G Minor,Op.23
(7)Goliath (2024Remix)
(8)アクアの旅路(Piano Solo Ver.)
(9)Eclipse/blue
(10)GATE OF STEINER -Aesthetics on Ice(「STEINS;GATE」)★
(11)Danny Boy
(12)全ての人の魂の詩(ペルソナシリーズ)★
アンコール
(1)Let Me Entertain You
(2)MEGALOVANIA(「UNDER TALE」)
(3)SEIMEI(「陰陽師」)
■Mass Destruction -Reload- (「ペルソナ3 Reload」)
名作ゲーム、ペルソナ3(以下P3)のリメイク版であるReloadで使用されている曲になります。
私はReloadは未プレイでP3Pでプレイしたのですが、どちらでも通常戦闘のBGMとして使用されています。頻繁にかかる曲なのでP3プレイヤーにはお馴染みだと思います。
羽生さんの演技は激しく、情熱的でとてもかっこよかったですね!
衣装も主人公の制服っぽさが取り入れられており、ペルソナ3におけるペルソナ召喚方法である拳銃を撃つアクションも取り入れていて激アツでした!
さて、なぜこの曲がEchoes of Lifeで採用されたのか(なぜペルソナ3の曲なのか)を私なりに考えてみました。
①ペルソナ3のイメージカラーが青だから
ペルソナファンにはお馴染みですが、ペルソナシリーズ(3~5?)にはイメージカラーが存在します。P4は黄色、P5は赤でP3は青です。
Echoes of Lifeは照明の色に青が多かった気がするのでイメージがマッチしていたのかなと。
②タイトルがテーマと噛み合っていた
Mass Destructionは大量破壊という意味ですが、ストーリー上この曲は「憎悪」たちと戦う場面なので意味合いとしてあっています。
小説でも38ページにMass Destructionという記載があります。
③キャラクターにNovaとの類似性がある
正直、これが一番大きいのではないかと私は感じました。
P3にはアイギスという仲間キャラが出てきますが、この子が人造人間なのです。
アイギスは当初は機械のような言動で人間の感情を理解できませんが、仲間たちと触れ合ううちに徐々に人間らしく変わっていきます。
Echoes of Lifeの主人公Novaも同じく造られた存在であり、対話を通して成長していくという物語ですのでリンクしていると思います。
■GATE OF STEINER -Aesthetics on Ice(「STEINS;GATE」)
まずはこの曲が使用されているゲーム「STEINS;GATE」の内容から。
STEINS;GATE(以下シュタゲ)はゲーム好き、アニメ好きの間ではあまりにも有名な作品です。都市伝説と科学、時間の繰り返しを見事に融合させた上に涙なしにはプレイできない名シナリオで、「世界線」や「タイムリープ」という言葉を浸透させたことでも知られます。
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このGATE OF STEINERはゲーム内で繰り返し使用され、メインテーマの一つとなっていると思います。この曲を聞けばシュタゲを思い出すほどプレイヤーにとっては馴染み深く、ちょっと切なさも思い出します。
さて、ではなぜシュタゲなのかについてです。
おそらくですが、シュタゲが「運命」に立ち向かう物語だからだと私は感じました。
少しストーリーに触れますが、シュタゲは主人公岡部倫太郎(オカリン)が大切な人を死から救おうとして、何度も何十回もタイムマシンで過去に戻ってやり直しをする話です。
その中でヒロインに助けられ、解決の糸口を得て「バタフライエフェクト」による死の遠因を一つ一つ取り除いていくのですが、オカリンの選択によって彼の仲間たちの運命、選択されなかった方の世界線の可能性を閉ざしてしまうことにもなり、しまいには究極の選択すら迫られることになるのです。
Echoes of LifeでもNovaは自分の「運命」に対する問いに直面します。
「選択」という言葉がシュタゲでもEchoes of Lifeでも重要なキーワードとなってきていますし、小説版40ページには「収束」「何度繰り返しても同じ」というシュタゲファンなら「おお!」となる言葉が並んでいます。
個人的にはシュタゲのテーマはかなりEchoes of Lifeと関連しているのではないかなと感じました。
羽生さんのこの曲における演技についてですが、いやあとても素敵でした。
まず衣装ですが、白衣っぽいジャケットを着ているところがポイントです。
オカリンは科学者気取りの大学生ですが、いつも白衣を着ており彼のトレードマークになっています。
時計をアイスリンクに投影する演出も見事。
また何度も苦しみながらもがき立ちあがり続けるような演技もオカリン(もちろんNovaとしてですが)の劇中における心情とも連動していて素晴らしかったです。
■全ての人の魂の詩(ペルソナシリーズ)
なるほどこれが最後かという選局です。
この「全ての人の魂の詩」はペルソナシリーズで毎回使用される曲です。
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ペルソナシリーズでは毎回「ベルベットルーム」という部屋があり、プレイヤーはそこで自分のペルソナの合体・強化を行うことができます。
部屋にはイゴールという主がおり、主人公だけが見える扉、入れるベルベットルームで対話をします。
もうお分かりかと思いますが、このベルベットルームとその扉、主はEchoes of Lifeにおける「ルーム」「案内人」と連動しています。
ペルソナにおけるベルベットルームの存在は主人公と彼と関係する人たちとの絆(コミュといいます)が強まったことを確認する場でもあり、最終決戦においてもその絆の強さがストーリー展開に影響を与えたりします。
こういったペルソナにおける約束事を踏まえると、最後がこの曲というのはなるほどなあと思えてきます。
また、個人的な解釈ですがタイトル「全ての人の魂の詩」は心理学の集合無意識とも関連していて、人々の魂のよりどころを意味していると思っています(元々ペルソナ自体も心理学用語ですし)。
なお、この曲をベースにした「全ての人の魂の戦い」という曲もあり、こちらはペルソナ3のラスボス戦で流れます。
蛇足ですが、この「全ての人の魂の詩」はベルベットルームが強化機能をもっているため、プレイヤーが最もよく聞く曲です。
何度もベルベットルームのドアを開けたり閉めたりしないと強化できないのです……。
羽生さんがこの曲の中で扉を何度もくぐる演出がありましたが、羽生さんもきっと何回もベルベットルーム行ったんだろうなあ、って勝手に思っていました。
■最後に
長々とした文章を最後まで読んでいただきありがとうございました。
私がこの記事で伝えたかったのは、ゲーム好きな人も羽生さんのアイスストーリーを楽しめると思います!ということと、
羽生さん好きな人も是非ゲーム(を元にしたアニメ)を体験していただきたければなということです。
そうすることでより素晴らしいEchoes of Lifeの世界を感じられるのはないかと勝手に思っております。
あと、ペルソナもシュタゲも本当に面白いので!
以上、境井結綺でした。