マネジメントとラポール

農産物の輸入関係の仕事をしています、荒川防火水槽研究会と申します。名前は趣味のブログからそのまま使っています。今回は、マネジメントにおいてラポールが大事、ということを書いてみました。

 ラポールとは、簡単に言えば「心が通じ合っている状態」です。夫婦や親しい友人ほど親密でなくても、正直に色々言い合える関係という感じです。では、成果を上げるのが目的の組織でなぜラポールが必要なのでしょうか。

 ほとんどのマネジャーは何かの成果を出した結果いまのポストに就いたと思いますので、その後も成果を出すことに強くこだわるのは当然と思いますが、プレイヤー時代と全く異なるのは「マネジャーは自分ではなく他人に動いてもらって成果を出さなければならない」という点です。

 そうすると、マネジャーがするべきは仕事そのものへの関与ではなく「他人に動いてもらうために必要なことをすること」であり、それがラポール作りだと思います。

 ボスとして指示を出せばいいだけで、わざわざラポールなんて必要無いのでは?と思ってしまいますが、では自分自身が逆の立場になって、全然気持ちの通じないボスのためにクオリティの高い仕事をするか?と問われたら、普通はしないと思います。

 したがって、他者を使って成果を出すためには他者とのラポール構築が是非とも必要です。では、どうしたら構築できるでしょうか。

 カリスマ的な魅力を持つ人ならいざ知らず、普通の人はラポール作りのために「具体的なアクション」を起こす必要があります。何だか難しそうですが、人間は意外に単純なところがあって、以下のシンプルなアクションが有効であることが分かっています。

1 ペーシング。要するに相手のリズムや調子に合わせること。話すスピードとか呼吸を合わせることです。

2 おうむ返し。相手の言ったことをそのまま繰り返して口に出してみる。

3 「目」を見る。目を見て話す時間に比例してラポールが向上するのだそうです。

 私も日常的に実践していますが、本当に効果は高いと感じます。元々、人との関係作りが決して得意とは言えない私ですら効果を感じるので、普通の皆さんだったら効果絶大なはず?

 なお最後に応用編的なお話ですが、"メンバーとラポールが築けていないマネジャーを使って仕事をするマネジャーが最も大変"というのは何となくお分かりいただけるかと思います。他人同士の壊れた関係に介入し、両者とラポールを作って調停する、というのは最も心削られる仕事。だから、自分の身を守るために、周りのマネジャーにも「ラポールの重要性」を普段から言いふらしております。

 

 



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