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言葉の壁①

高円寺のマイナージャンルの飲食店

この会でよく行く高円寺という街には、外国人経営の本格的な南アジア料理専門店(いわゆる「カレー屋さん」)が多くあります。

高円寺という街はインクルーシブな傾向が強く、他の街に比べてマイナーなジャンルの料理店が長く存続しているように思います。

苦悩

しかし、どのお店も苦労は尽きないようです。

10年ほど前、あるお店に入ったところ、いつもの通り閑散としており、訪問客は自分だけという状況でした。

当時、このお店はオーナー兼サービス担当者と料理人の2名のみで営業を行うというスタイルでしたが、食材が足りなくなると近所のスーパーにオーナーが調達に向かうといったこともたまにありました。

その時も一時的に経営者が不在で、日本に来たばかりの料理人がワンオペで接客まで対応していました。

このお店はリーズナブルな価格で高品質な料理を提供していることと並び、異常に大きなナン(いわゆる「ようしゃないきょだいナン」)を提供することで地元の人たちから支持されていました。

ようやく食べ終わり「お会計を...」と伝えたところ、その料理人は「OKA▼☆♀◇#」と部分的に聞き取り、結果的に「おかわり!」に変換して、なぜか初回より大きなおかわり用のナンを焼き始めてしまうといったことがありました。

当時は運が悪いと日本語では注文も退店もできず、訪問客の側が先方の言語をわずかでも習得する必要があったことは有名です。

その後

今は日本語の運用能力を身につけた接客スタッフを複数雇用されているので、もちろんこんなことは起きませんが、懐かしい思い出です。

ちなみに後の某有名店の話です。今となっては全国的に名が知られるようになり、遠くから(時には海外からも)訪問する客がいるほどになっており、かつての細々と営業していた頃との違いに大いに驚かされています。

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