箸置きの三郎ができるまで
今、働いている先で置かせていただいている三郎という箸置き。
ありがたいことに、ぽつぽつと売れているのでまた作ってみた。
三郎が焼き上がるまでの工程を書いてみようと思う。
形を作る部分は写真がないのでカット。
ここが一番重要なのかな?
作り方が見たかった方はごめんなさい。
大抵コップや器だと、成形し終わってから1週間ほど乾燥させる。
置物のような中が乾燥しにくいものは、1ヶ月ほど乾燥が必要になる。
三郎の場合は、小さいため成形が乾燥も早い。作り終わってから5日ほど乾燥させればいい。
乾燥させ終わった三郎たちを窯に詰めて、700度で素焼き。
素焼きが終わると、よくホームセンターなどに置いてある茶色いザラザラしている鉢植えのような触り心地になる。
素焼きが終わったら、次は釉薬をかける。
釉薬はコーンスープの粉粉したバージョンの様な感じ。
種類によって水っぽかったり、ドロドロだったり色々。液体の状態で保存している。
バケツに移した釉薬に、三郎を浸して全体的につける。バケツから出すとスーッと水分を作品が吸ってゆき、瞬く間に乾燥してしまう。何度見ても不思議。
あとは、接地面の釉薬を拭き取ったら窯へgo!!
いってらっしゃい!!
釉薬をかけて焼くとみなさんお馴染みのあのツヤっとした、見た目になる。
簡単に言えば、人でいう一生取れないお化粧のようなもの。
釉薬をかける時いつもドキドキする。
三郎の色は木灰釉で出す。暖かみがある色が特徴だ。
1回だけしかつけないと、焼き上がった時ニスを塗ったような見た目になった。
今回は2度がけしてみる。焼き上がったらツヤツヤになって嬉しくなった。
あとはお店に持って行くだけ。
三郎が誰かの心を寒さを少しでも温められたらいいのにな。
私は寂しい誰かに寄り添ってあげることはできないから、せめて三郎が誰かにとってのそういう存在になれたらいいなとこっそり願う。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?