眠り

「how to (be) tight (beが抜けていたが抜けていると意味が悪くなりそうなのでそう解釈した)」というような名前の映画を見ていた。 ハーフの子らしいアメリカ人のような子が、クラスで全然算数問題についていけず、黒板にかかれている数字を見るたびに正面の宙に向かって絵を描いていった。さながらピカソの空中絵を写真に収めたような風景で、ペンが宙を舞うたびに七色のネオンに光り、アニメーションでそれらが踊りだしていた。そのうち同じアジア系?のこどもも空中ペン描きを真似しだし、さらにマイノリティ層の宗教の子らも真似しだした。目の前の勉強ができなくてもおもしろい発想を持っているなあと関心していたのだが、先生が入ってきて生徒を並べだし、初めに空中ペンを始めた子に「あんたは日本の東京〇〇所の横浜〇〇院から来たのでしょう?(なんでそんなことしかできないの?もっと賢いでしょう?治安いいでしょう?)」みたいなことを言って諭そうとしていた。子は日本語で何かを話し始め、同郷の人たちも彼の言葉に耳を傾けていた。次のシーンで、家に帰ってきた彼は別の子(8歳)が自分の親から算数の掛け算を教えられているのを見る。彼はもう少し年上で、算数が全くできない。なのに、別の子は自分の親から、算数を教えてもらっている! 衝撃とともに、算数の分野では親に認められなかったのだ(そしてこいつは誰なんだ)という不安が襲ってくる。そこで私は映画のタイトルを思い出し、きっと早いうちに挫折した子がどうやってタフになるかという物語なのかな、と想像する。

それから、両親が写真を撮るのは変顔や変な格好をした人だったりだとか、ビッチの呼び方は10段階のレベルがあるとか、自分の魅力がなんなのかわからないが、バーに一緒に入ってきた男は釣れるとか、子の朝食に今日はシリアルをあげようとか、有名らしい全然知らないアーティストたちが入っていく部屋に入り、きれいなピアスを見つけて眺めていたりする。ドローンを飛ばして花火に合わせて屋根の上でプロジェクションしてる子どもと、もっとアナログでつくった竜のおもちゃを屋根の上で動かしている子どものコラボレーションが始まり、いずれもあまりに見事すぎて、人だかりができているというような雑多なシーンが流れる。

久しぶりに夫に添い寝したが、彼は膝を痛めており、寝返りを打つだけで痛みで起きてしまうという。私が横にいれば倒れないよというと、私の寝返りでキックされるリスクや、いびきのうるささを指摘し、俺はそんなリスクは負わないぞといいながら、すぐ寝た。私もいつものことながら面倒くさいやつだなと思いながら眠り、結果ほぼすべて夢の世界にいたので、きっと私の方がよく眠れていないのだろう。途中夢に合わせて身体を動かし踊り出している気がしたので目を覚ましたが、いびきをかいて寝ている夫を見て、いびきかいてんのはそっちだろと思う。

温もりの安心のため、変わった夢だが怖くはなかったので、朝方に娘のいるベッドに戻り、もう一眠りを始める。同じくねぼすけの娘が起きたら、シリアルをあげようと考えている。

言葉が好きです。音楽が好きです。好きな音楽をシェアしつつ文字を書いているだけなので、アーティストさんの歌詞などとあまり関係がありません。すみません。