サトシとピカチュウと俺たち。冒険はまだ終わらねぇ。
15,6年ぶりくらいにテレビでポケモンを見た。
金曜日の夕方のワクワクする感じが懐かしい。
どうやら、僕たちのサトシとピカチュウの冒険が今日で終わるらしい。
それはしっかり見届けなきゃ!!
仕事なんてほったらかして、テレビの前で待機する。
僕の知っている、いつものポケモンだった。
ロケット団がぶっ飛んでた。なんか安心した。
でも、感じることはあの頃と少し違う。
どうやらサトシは、やっとポケモンチャンピオンになったらしい。
25年越しの悲願達成。夢って叶うんやな!と思ってた。
でも、サトシの夢はポケモンマスターだった。
「憧れのポケモンマスターに」
そーいえば、オープニングでも宣言してたっけ。
チャンピオンになることは手段やプロセスであって、夢ではないみたいだ。
ライバルのシゲルがサトシに聞いていた。
「チャンピオンになった君は、どこまでポケモンマスターに近づけたのかな??」
その後のサトシの顔が印象的だった。
「あれ?俺ってこうなりたかったんだっけ?」
「自分の夢ってこれだっけ?」
サトシ達と26年間過ごしてきた僕等にも
同じようなことが言えるのではないだろうか。
気付いたら28歳になっていた。
多分そのうち30歳にあっという間になる。
時間の流れはあっという間である。
アニメやゲームでポケモンを楽しんでいた僕たちも
気づかない間に大人になっていたみたいだ。
サトシは最後に夢であるポケモンマスターを
「世界中のポケモンと友達になる」と言葉にしていた。
そして、履き古した靴を履き替えて、新しい冒険に出て行った。
冒険はまだ終わってないのだ。
たぶん僕の考えすぎかもしれない。
思い違いかもしれない。
でも、サトシはまだ夢に向かってる。
靴を履き替えて、新たな冒険に向かってる。
僕たちもあの頃を夢を思い出して、新しい冒険に出かけよう。
どこかでサトシとピカチュウに会えるかも。