自由研究部門:『現代に自生する野草から読み取るスズメ・ニンジャクランの影について』
この記事はダイハードテイルズが開催するニンジャソン2023夏への応募作です。
読者の皆さんはススキやドクダミ、ムギクサなど普段見かける野草の名前を知っているだろうか。
実際のところ、有名な物を除いて「野草」又は「雑草」という分類で見ている方が多いと思われる筈だ。
だが、たかが野草といえど植物図鑑を手に周囲の風景に目を凝らしてみると面白い発見があるのも事実である。
特に「ヘビイチゴ」に「カラスウリ」、「キツネアザミ」や「イヌワラビ」などは名前だけでなく葉や果実の外観が特徴的である。
……。
……さて。本題に移ろう。
読者の中にニンジャ植物学について知見がある方はおられるだろうか?
もし、いたのならば先刻挙げた植物名についてピンと来るはずだ。
「ヘビ」「カラス」「キツネ」「イヌ」……そう、上記に挙げた野草は全てニンジャクランの名を連ねた野草の類である。
読者の皆様はおかしいとは思った事は無いだろうか?
ニンジャだ。野草がニンジャの名を冠しているのである。
だが何故、野草がニンジャクランの名を冠しているのか?野草がニンジャなのか?ニンジャは環境にやさしい自然由来の物質なのか?野草がカラテをするのだろうか?
大変申し訳ないが、その件に関しては本自由研究では触れない事をこの場を借りてここに言及させていただく。研究趣旨が異なるからだ。
話を戻そう。
多くの野草がニンジャの名を冠している。
であれば、何らかの意味があるはずである。
そう思った筆者は自由研究に努め、ついにとある野草達から一つのニンジャ・クランのしんじつを読み取ったのだ。
クランの名は『スズメ・ニンジャクラン』。
そして野草の名は、「スズメ」の名を冠する【4種】もの植物……
すなわち、「スズメノヤリ」「スズメノテッポウ」「スズメノカタビラ」「スズメノヒエ」である。
現代社会でも至る所に散見されるこの野草は、驚くべき事にスズメ・ニンジャクランの暴虐とカラテの腕前、そしてジツの正体を後世へ伝搬するという、まさに生きた歴史的資料であったのだ。
以下、本研究で得た仮説を書き記させていただくものとする。
1.カラテとワザマエ:「ヤリ」と「テッポウ」
さて、スズメ・ニンジャクランのカラテはどのようなスタイルなのだろうか?
筆者は『チョップ突きによる刺突』と『散弾銃めいた範囲スリケン攻撃』を主軸とするオーソドックスなカラテなのでは想起している。
一見すると「スズメ」の名にふさわしくないカラテと思うだろう。
だが、理由は……あるのだ。
小説本編では鳥類系のニンジャクランである「モズ・ニンジャクラン」や、飛翔系の「トブ・ニンジャクラン」らは容姿やニンジャネームに猛禽類を想起させることが多く、主に敵の頭上を取り、急降下攻撃を行う戦法を得意としていることが明かされていた。
では「スズメ・ニンジャクラン」も上記のクランと同様に空中戦を主体としたカラテを得意としていたのだろうか。
確かに、類似クランの戦法を鑑みれば「YES」とするのが無難だ。
だが、筆者は「NO」であると考えている。何故か?
それは現代における鳥類のスズメが肉食の猛禽類とは異なり、自生する植物の種子や陸上を這う機動力の低い虫を主食としているからだ。
彼らスズメにとって、イクサの主戦場は空ではない。陸なのである。
鳥類のスズメが陸戦型重視でイクサを行うとすれば……当然、スズメ・ニンジャクランも同様に地に足を着いたカラテスタイルであったと考えるべきであろう。
上記のことを念頭に置いた上で、皆様に見ていただきたい植物が2つある。
「スズメノヤリ」、そして「スズメノテッポウ」だ。
植物の和名。その命名メソッドには植物の形質、似た部分のある動物、歴史上の人物といった決まりがある。
では「スズメノ──」と名の付く植物は誰が付けたのだろうか?
おそらく、非ニンジャの定命者。それも、「スズメ・ニンジャクラン」のイクサを目撃した者が付けたのだろう。
門外不出の秘薬やマキモノならまだしも、万人の目に付くただの野草にスズメ・ニンジャクランの者がわざわざ自身に関連する名を植物に付けるとは……到底思えないからだ。
ならば、非ニンジャが見たニンジャのイクサを植物の名として付けたとすると、ここは穿った見方をせずにそのまま読み取るのが賢明だろう。
では、順を追って見ていこう。
筆者には2種の植物が下記のような意味を持つと読み取っている。
○「スズメノヤリ」
:ヤリとは、字の如くチョップ突きのこと。
根元から穂にかけて直線的な茎は、残像を伴う程に速い刺突を意味する。
丸い穂と棘は、刺突のカラテ衝撃で膨らんだ敵ニンジャの肉と血飛沫。
故に、『チョップ突きによる刺突』である。
花言葉通り、邪魔者をキリタンポめいて無慈悲に刺し殺す光景がありありと想像できるだろう。
○「スズメノテッポウ」
:テッポウとは、ニンジャのイクサの速度で投げ放たれたスリケンのこと。
(※定命者がニンジャ筋力による異常なスリケン投擲速度を「鉄砲を撃った」とミスリードをした為か?)
植物の穂先の花の咲き方は、散弾銃のような拡散した鉄片を意味する。
故に、『散弾銃めいた範囲スリケン攻撃』なのだ。
花言葉になぞらえるならば、当たりやすい範囲スリケン攻撃はカーニバルのクレー射撃のような遊戯と同等のような物であったのだと思われる。当然、景品はニンジャの首級であろう。
以上が、地に足を着いた戦い方を行うスズメ・ニンジャクランのカラテとワザマエの仮説である。
スズメ・ニンジャクランは、その実、ひ弱な小鳥めいたクラン名ながらも実は強かなカラテの持ち主だったのである。
2.スズメ・ニンジャクランのジツ:「カタビラ」
次に、スズメ・ニンジャクランの持つジツについてだ。
最も手っ取り早く知る方法は筆者も理解している。
「スズメ・ニンジャクラン」のニンジャに直接会い、ジツをこの目で見ればいいのである。
だが、それは不可能と言えよう。
事実、科学の進んだ現代社会においてもニンジャ発見の報告例は極端に少ない。ましてや、特定のニンジャクランの者となっては会う事すら絶望的だからだ。
ではどうするか?
ここでもニンジャの名を冠する植物が役に立ってくるのである。
幸運にも、1つ前の項目で筆者はスズメ・ニンジャクランのカラテの正体を植物からインタビューし、解明に至る事が出来ていた。
であるなら、彼らのジツの正体も同様の手法で看破可能なのである。
そして、私は彼らのジツが何かを知ってしまった。
偶然にも、ある1つの「スズメの植物」と1つの「スズメの伝説」が交わることにより
わかってしまったのである。
おぉ…読者の皆様方。ここまでにNRS(ニンジャリアリティ・ショック)症状を起こした方はおられるであろうか?ニューロンに支障をきたしてはいないだろうか?
これより綴られるは、さらに深いニンジャしんじつの仮説である。
どうか、強く心を保っていただきたい。
では、発表を続けさせていただく。
最初に、ジツの真実を解くカギとなる植物だ。
それは「スズメノカタビラ」であった。
カタビラとは漢字で「帷子」と書き、装束または着物という意味を持つ。
では、ニンジャ装束や衣類・繊維に関するジツだろうか?
……。少々、解釈を急ぎ過ぎてはないだろうか?
項目1.で提唱した命名メソッド思い返してほしい。
植物の名は非ニンジャの定命者が目撃したスズメ・ニンジャのイクサの光景から付けている。
定命者にとって、イクサの状況を肉眼で捉えることは不可能であった。
故に、『チョップ突き』が「ヤリ」に。『ニンジャ筋力によるスリケン投擲』が「テッポウ」と表現が移り変わったのである。
ならば、「カタビラ」を装束や衣類の意と考えるのはやや危険と言えよう。
表現に一捻り工夫をする必要がある。
だが、衣類ではないのなら何であろうか?
筆者の中で考えうる選択肢として残っていたのは、「衣類」ではなく「防具」でとしてのカタビラであった。
防具即ち、鎧である。言い換えるならば「鎖帷子(※和製チェインメイルのこと)」である。
鎧はイクサで使う物だ。ならばカタビラのカイシャクとして違和感はそこまでないと思われる。
これで名前の問題を一応であるが、クリアした。
だが、どうにも腑に落ちない点が一つあった。
それは植物「スズメノカタビラ」の形状と鎖帷子の外観が一致しないのである。
バラバラに散らばる穂は鎧どころか着物のように密集しておらず、茎も細く頼りない。
何故定命者はカタビラと名付けたのだろうか?
最後のカギを探す必要があった。
だが、驚くべきことに、カギを見つけるのにさほど時間を要することはなかった。
植物と同様に、何一つ存在を隠されていなかったのである。
最後のカギは、伝説……もとい、昔話の中にあったのだ。
あたかも「非常に明るいボンボリの真ん中はかえって見にくい」という平安時代のコトワザが示す通りに。
名を「舌切り雀伝説」という。
そして、私、筆者はこの物語を読み解き、定命者が何故あの植物にカタビラと名付けたのかを理解したのである。
整理しよう。
まず、「舌切り雀伝説」の要点を搔い摘んだ物を下記に記載する。
①:ある日、翁が傷付いたスズメを介抱し、スズメは翁に恩を、
翁はスズメに情を抱き、共にユウジョウを深め合った。
②:だが、翁の妻である婆はスズメと翁の仲を快く思っておらず、
翁が不在の隙を突いてスズメにアンブッシュを実行。
③:好物のコメに夢中であったスズメは舌を切断されるも、
満身創痍ながら自身の里へ生還する。
④:スズメの身を案じた翁は単身スズメの里へと突入、
幾日を経て2人は再会を果たした。
⑤:その後、スズメは恩返しとして翁に「富」を。
怨返しとして婆に「厄」を送ったという……
おお……なんということか。
「舌切り雀伝説」には幾重ものニンジャしんじつとカラテの凄惨さが綴られているではないか!その中にはジツの正体すらもほのめかされている!
当然ながら、物語の「スズメ」とはスズメ・ニンジャクランのニンジャのことだ!
「舌切り雀伝説」にはいかなる背景があったのか!?
アンブッシュを成功させた婆は実はニンジャだったのか!?
スズメ・ニンジャの本拠地たる里で幾日も生存し続けた翁のカラテの段位数はいかほどか!?
興奮する気持ちをどうか抑えてほしい。
今注目してほしいのは上記のストーリーの③の一節である。
生物にとって舌とは、神経や大小の血管が張り巡らされた極めて重要な機関だ。
そして、ニンジャは不死のモンスターではない。致命傷を負えば実際死ぬ。
舌を切断されれば最悪ショック死。運が良くても失血死は免れないと見るのが自然だろう。
では何故、舌を切断されたスズメ・ニンジャクランのニンジャが生きながらえたのか?ここに彼らの持つジツの秘密がある。
結論から言おう。
彼ら、スズメ・ニンジャクランの持つジツ。
それは身体の極一部をムテキ化、並びにジツの発動中のみ治癒力を向上させる
「変種ムテキ・アティチュード」の使い手だったのではないのだろうか!?
なぜそのような結論に至ったか。私は、説明しなければならない!
物語の中のスズメは致命的なアンブッシュを受けた。
しかし、婆のカイシャクまでは受けなかった。それどころか爆発四散せずに里へ生還し、キズを癒し治療を終えた身で翁との再会をも果たしている。
つまりこうだ。
スズメはアンブッシュを受けた際にジツを発動。舌だけをムテキ化させて治癒力を引き上げつつ、ジツの発動と解除を激しく入れ替えながら紙一重で婆のカイシャクを躱し続けていたのである。
ジツである「ムテキ・アティチュード」は発動中は身動きが取れない欠点がある。
そのため、ジツ発動中のデメリットと舌の応急処置のメリットとを天秤にかけ続けながら、致命的なカイシャクを躱すべくジツの発動と解除を交互に入れ替える必要があったのだ。
さて、顧みよう。
なぜ、定命者があの植物にカタビラと名付けたのか。散らばる様に実った穂は何を表すのか?
まず、カタビラの名は「鎖帷子」の意味で間違いない。「変種ムテキ・アティチュード」とも結びつくことも確かだ。
そして、穂の形。考えられることは2つ。
何らかの時代に起こったイクサの際、スズメ・ニンジャクランの者がジツを行使し、ムテキ化した際のカラテ衝撃時に飛び散った「火花」。
または、「舌切り雀伝説」で綴られた舌を切断されたスズメがジツを発動しながら逃げおおせる際に撒き散らした「血飛沫」である。
筆者は後者の説を推し進めたいと考えている。
婆のアンブッシュ後、翁がスズメの身を案じ飛び出した理由として適切だからだ。スズメの血で赤黒く染まったタタミを見た翁の心身のショックは計り知れぬほどであったに違いない。
以上が、スズメ・ニンジャクランのニンジャが持つジツについての仮説である。
最後に、本項目について軽く纏めさせていただく。
○「スズメノカタビラ」
:カタビラとは鎧である「鎖帷子」を指し、『変種ムテキ・アティチュード』のジツのこと。
植物の先端の穂の付き方は、「舌切り雀伝説」で語られた婆のアンブッシュを受けたスズメがジツを行使し、逃げおおせる際に撒き散らした血飛沫を意味する。
「私を踏まないで」という花言葉は、訳も分からず婆からアンブッシュを受け、地に倒れ伏したスズメがカイシャクを防ぐべくジツを行使する直前に発した言葉が由来したのではないだろうか。
しかし、何故花言葉として選出されたのか、筆者には皆目見当がつかない。これに関しては再検討の余地がある。
3.スズメの報復と暴虐:「ヒエ」
最後に、筆者には一つ気になったことがある。
それは項目2.で話した「舌切り雀伝説」の⑤の一節についてである。
小説本編では、古代のニンジャは定命者に対して暴虐の限りを尽くしていたとあった。
この一節はスズメ・ニンジャクランによる暴虐を意味しているのではないだろうか?
舌切り雀伝説を真実と受け止めるならば……定命者のアンブッシュの報復として、スズメ・ニンジャクランは翁のような親密関係にあった者を除き、支配下の定命者へ「厄」、つまり暴虐を敷いたと考える事が出来る。
そして、おそらくそれを暗に示していると思われる植物がある。
それが「スズメノヒエ」である。
筆者が思うに、スズメ・ニンジャクランが敷いた暴虐とは「支配下の定命者へコメを永遠に食させない」というものではないだろうか。
ヒエ。漢字では「稗」と書くが、現代の人々にとって聞きなれない名だろうか。
ヒエとは雑穀であり、穀類のコメのように蒸したり過熱して食用が可能な植物である。
1粒当たりの栄養価はコメよりも低く、食感もざらざらとして食べ辛いが、その代わりに栄養価の少ない土壌でも相応の収穫が見込めるというものだ。
この植物も「スズメノ──」と名がある以上、スズメ・ニンジャクランとは切り離せない存在であろう。
ここで、スズメ・ニンジャクランの視点に立って「舌切り雀伝説」を考えてみた。
もとより、翁がスズメに介抱を施した初対面の様子から察せられるように、彼らのクランは定命者に恐怖されるような干渉や暴虐を強いることをしていなかったのではないだろうか。
むしろ、他の文献でスズメが定命者に「厄」を送ったという物語が見られないことから定命者と友好を築くような活動をしていたとも考えられる。
だが、婆が激しく嫉妬心を抱いた上でアンブッシュを仕掛け、成功してしまった。この一件でこれまでの友好関係は完全に崩れてしまったのだ。
婆に舌を切断された「スズメ」が里に血塗れで駆け込んできた事はスズメ・ニンジャクランに震撼をもたらしただろう。
何せ、友好関係を築いていたはずの定命者のファミリーの一人の手によってアンブッシュを仕掛けられたのだ。当然、頭目であるスズメ・ニンジャ本人にもその非常事態は耳に入ったはずだ。
かくして、スズメ・ニンジャクランは支配下の定命者に「厄」を送った。
コトの悲劇の火種となったコメを、
「スズメ」の好物であったコメを、
定命者、ニンジャ双方にとっても重要な糧食であるコメを、
翁のような僅かな例外を除いて、永遠に定命者にコメを食わせてはならぬ……と。
そんな「厄」を、スズメ・ニンジャクランは怨返しとして送ったのではないだろうか。
飢えで完全にくたばらぬように。反逆の意思すら芽生えさせぬように定命者を生殺しさせるべくスズメが与えたのが栄養価の低い「ヒエ」だとしたならば?
「スズメノヒエ」とは、定命者がスズメ・ニンジャクランの暴虐を伝搬すべく遺した植物型のボトルメールと、考えられないだろうか。
花言葉の「十分な日光」も、スズメ・ニンジャクランの暴虐の渦中において、一粒でも多くヒエを実らせて餓死せぬよう祈る定命者の言葉としたら、違和感はほとんど感じなくなる。
これが、筆者の考えるスズメ・ニンジャクランが下した暴虐の仮説である。
本項目の纏めを下記に記載する。
○「スズメノヒエ」
:ヒエとは雑穀である「稗」を指し、スズメ・ニンジャクランが定命者にコメを食わせぬ代わりに施した栄養価の低い糧食のこと。
植物付いた小さな実は、コメを奪われた定命者が飢えに困っていたことを暗に意味する。
本項目に関しては情報が極端に少なく、ニンジャ陰謀論の域を出ないことが誠に残念である。
おそらく、スズメ・ニンジャクランの者による情報媒体の隠滅行為が図られた可能性が高いと見ていいだろう。
4.未来へ……
以上が、本自由研究で得た「スズメ・ニンジャクラン」のカラテの腕前とジツの正体。そして、定命者に下した暴虐の仮説である。
本自由研究ではマキモノや古文書を可能な限り介せず、植物の外観や情報を主軸にしてスズメ・ニンジャクランの影を追跡してみたものだ。
当然ながら、この簡易的な研究手法では情報の真偽についてどうしてもノイズが発生しやすく精彩を欠いてしまうのが実情である。
しかしながら、このような研究手法もニンジャ自由研究の礎の一つとして、後世のニンジャ学者の方々へ何らかの役に立つことが出来るはずだ。
本自由研究に挙げた植物以外にも「スズメノ──」と名が付く植物は数多く存在している。また、他のニンジャクランの名を冠する植物も山のように群生している。
ニンジャの歴史の闇に不用意に触れることは得策ではない……が、あれだけ野草が自然に広く自生しているのだ。
地面に屈み込み、植物を観察したところでニンジャの監視の網に引っかかることはまずないだろう。
いちニンジャ学者として、本自由研究が誰かの役に立つことを期待し、ここに本稿を終えさせていただくものとする。