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泣き虫

愛犬ロンが、1月1日に旅立った。

私はカウントダウンライブを観に行っていて、
オットが迎えに来てくれて、
帰る途中に都内別宅に住む娘を拾って、
深夜帰宅したら、ロンはもう息を引き取っていた。

浮かれて出かけて一緒にいてあげられなかった自分を責めた。
こんなに悲しいことがあるということを知った。

苦しそうな顔をしたままではかわいそうで、
その日のうちに火葬し、
家族でお骨を拾って、合同供養塔に納骨した。
たくさんのお友だちと、空の上で楽しく駆け回って欲しいと思ったから。
骨壷に入れて持ち帰る、あるいは納骨堂に彼だけのスペースを借りて納める方法もあった。
でも、そのうちに自分が死んだ時に、家族がロンのお骨の扱いに困るようなことがあったら嫌で、
なんなら自分もお墓など要らないと思っているので、
いずれロンと一緒に、なんてことは心情としてはあっても、
実際には望んでいないため、このような葬り方にした。
人それぞれでいいと思っている。

今思うと、
年数回しかない家族が揃うタイミングで、
最期の姿を見せずに逝ってしまったのはロンの優しさなのかもしれない。
仕事始めまで日数があったので、
泣き腫らした顔で出社することもなく、
表向き、普通に過ごせている。

今はまだ寂しさも悲しさも消えず、
思い出しては泣き、
知らぬ間に涙が出ていたり、
散歩しても思い出すことがいっぱいで泣き。

新しい犬を飼えば?と、
悪気なく親切心から勧めてくださる方もいるけれど、
正直、心をえぐられた。
ほぼ還暦夫婦としては、簡単なことではないから。
もう、ロンにしてあげたほどのことはできなくなるだろうし。

今ちょっとうつ気味なので、
無理に気分を上げるようなことはあえてしない。
感情に素直にいようと思う。
ロンのいない暮らしに慣れて、
楽しい思い出に浸って笑える時まで。

ロンちゃんありがとうね
10年間楽しかったよ
助けられたし、慰められたし、
幸せだったよ
ありがとう、愛してる。