#698 雑誌論17|YOUNG JUMP(ヤングジャンプ)
また長くなりそうなテーマをセレクトしてしまいましたが・・・
本日はヤングジャンプ(ヤンジャン)について紹介しましょう。
ヤングジャンプとは?
ヤングジャンプは週刊少年ジャンプと月刊少年ジャンプのリリースから10年後の1979年5月に創刊(当時は月2回刊行)し、1981年に週刊化されました。
創刊時の編集方針は「(性を内包した)愛・暴力・権力(からの解放)」で、『週刊少年ジャンプ』の三大方針である「友情・努力・勝利」を受け継ぎつつ、少年漫画の枠を取り払った自由度の高い青年誌において何を描くかという視点から生まれたものとのことです。想定読者層である10歳代後半から20歳代前半の読者にドンズバな内容で人気を博しました。
僕は14歳の冬くらいからヤンジャンを読むようになりました。
初めて上記のSPEEDが表紙の漫画を読み、当時は「サラリーマン金太郎」「CUFFS」「タフ」とかが連載されており、今ほど人気無かったと記憶していますが・・・それでも毎週買うようになりましたね。
高校~大学~社会人と10年以上買い続けて、多分震災の年とかその辺で、アイスホッケーの漫画が始まったあたりで買うのを辞めた記憶がありますね。
確か「華と修羅」という大好きな作品が終わり、買うモチベーションを感じられなくなったのが理由と思っております。
それでも15歳くらいから28歳くらいまで買っていたので、未だに思い入れは大分強い雑誌ですね。
ヤングジャンプの魅力
1. ちょっとしたオトナの階段を上る感覚
ちょうど中2という時期、リアルタイムで歌っていたのですが…
やはりこの時期はエロスに興味を持ちだす時期で、そんな時期に「えっち」とか「カラフル」とか「以蔵の青春」とかのライトエロス漫画があったのはデカかったですね。
少年ジャンプではできず、月刊ジャンプでも物足りない「我々が求める世界感」を補填できるのはヤンジャンだったんですね笑
後述のグラビアの貢献度もデカかった思います。
2. 時代を繋げるラインナップ
リアルタイムでジャンプを読んでいた時に活躍した先生が、徐々にヤングジャンプに移ってきたのは嬉しかったですし、共に時代を一緒に生きれた感が良かったですね。
具体的には「ろくでなしBLUES」「ROOKIES」の森田先生、「スラムダンク」の井上先生、「I''s」の桂先生、「BOY」の梅澤先生、「翠山ポリスギャング」の甲斐谷先生、あとは高橋陽一先生、漫★画太郎先生などもそうですね。
3.グラビアアイドル達
ヤンジャンと言ったらグラビアですね。
とにかく思春期ど真ん中で、同年代位の水着を見て「ウオオオオ―ッ!」でしたね笑
ちょっとグラビアアイドルには思い入れもあるので、予定には無かったですが切り出してこのあと紹介しましょう。
ヤンジャンPresentsの女子高生の制服が似合うティーン女性のグランプリを決める制服コレクション通称「制コレ」を契機に、多く羽ばたいていくアイドルを見てきたのは非常に楽しかったですね。
ヤングジャンプの思い出に残るグラビアアイドル達
金田 美香
金田美香は1999年の「制コレ」グランプリですね。
なんか予選みたいなのを見て友達とグランプリ予想していて、友達が「めっちゃ可愛い」と予想していたので記憶に残っています。
金八第5シリーズにも出てましたが、このグランプリがあって出れたんですかね?謎です。
そしてJリーガーの中澤聡太と結婚し、良い人生を歩んでいる感じしますね。
宮川 美香
この子が2000年の制コレグランプリですが、メッチャ好きでしたね。
なんかテレホンカード応募して、それ持ってた記憶あります笑
確か同い年だった気もして応援してましたが、芸能界の荒波では残れなかったようです。
幸せで暮らしてくれていたらいいですね。
市川 由衣
市川由衣は一時、2週に1週くらいのペースでヤンジャンをジャックしていた記憶があります。
正統派美少女+パイオツという所で、僕の周りでも結構好きな漢達は多かったですね。ホットマンとか出てたのを覚えてます。
杏 さゆり
そしてこの子ですよ、杏さゆり!
さゆりも同い年だったんですけど、すげー好きでした。
なんか黒い手形のラバー素材の写真集買いかけたくらい好きでしたし、1stシングルの100 MAGIC WORDSとかをしっかり抑えておくくらい好きでしたね。
内Pとかも出てましたし、もうちょっとグイッと行くかなと思ったものでしたが…これほどの逸材でも輝けない芸能界の深さを感じましたね。
石坂 ちなみ
石坂ちなみは大学時代の友人がメッチャ好きでしたし、僕もかなり注目していましたね。とにかく可愛いチャンネーでした。
この子ももっとブレイクしてもいいかと思いましたが、芸能界はなかなか深いですね。
そして最高にどうでもいい余談ですが、このヤンジャン発売号で新連載した「珍入社員 金太郎」は4話くらいで打ち切られた問題作で、マジで伝説の名作でした笑
沢尻 エリカ
そして国民的女優のエリカ様もヤンジャンの制コレ出身だったりします。
この頃からか片鱗はありましたが、当時は「可愛らしい」系の子で、まさかあんなハイパーメディアクリエイターと結婚したり、「別に…」騒動を起こしたりするとは思いもしなかったですね笑
若槻 千夏
若槻千夏も出たての頃から「また可愛い子が出てきたな…」と思いましたが、この子はその評価をキープしたままブレイクしていきましたね。
そして気づけばブログの女王になっていきましたが、元々はヤンジャン出身だったと記憶しています。
そしてこの号は森田先生の「柴犬」が連載された日で、この号は地元帰る途中で読んでいたのも覚えてます。そういうどうでもいいことばっか覚えてますね・・・
リア・ディゾン
そしてヤンジャン出身で衝撃的にブレイクしたのはこの黒船でしょう。
僕はそうでもなかったですが、友達とかドストライクだった連中が何人かいて、メッチャ写真集とか買ってましたし、CDも買ってまして、僕はそれを滑稽に見ていたんですが、上戸彩の頃同じことをしてましたし、この数年後ももクロで同じことをしたんですが・・・笑
そして最後は跡を濁しまくって去っていきましたね笑
佐々木 希
そしてのんちゃんもヤングジャンプが見つけた宝ですね。
まだ覚えてますが、街角ストリートスナップでデビューし、そこから火がついて気づけば彼女はトップスターに上り詰め、イケてる芸能人と結婚したところまでは良かったのですが・・・
まぁ、この人には一切過失が無かったので逆に株が上がって良かったんですけどね笑
ヤングジャンプの思い出に残る漫画BEST20
それではここからヤンジャンBEST10を選ぼうと思いましたが、絞り切れなくてBEST15にしましたが、それでも絞り切れないという感じでBEST20にしました…
20位 キングダム
ここ数10年のヤンジャンの顔として支えてくれているキングダムは外せないでしょう。
僕は定期購読していた際この漫画を飛ばしていたんでけど、気づけば鬼のようにヒットする漫画になっていましたね。
僕の周りだけかも知れませんが、割と仕事のシーン(スライドなど)で、キングダムを引用する人が多く、その意識高い人達がキングダムを好きだったので僕はあまり好きになれずにいたんですが・・・笑
割と最近、まとめて読んだんですがやっぱ面白いですね。
19位 サムライソルジャー
この作者の漫画はいつも、名前だけ先行して情報を出して、そこからなかなか登場せずに読者を焦らす事が多いのですが、この漫画もそんな感じでしたね。鬼丸とか最後まで出てこなかったので、最後出てきた時は「なんだこいつは!」と、びっくりしましたね笑
最後あんま覚えてないですけど、バイオレンスでなかなか面白い作品でした。今連載中の「半グレ」も面白いです。
18位 ホットマン
これは「ひとつ屋根の下」的なホームドラマですね。
結局七海の親とか謎のままに終わった気がしましたが、灰二がひなたを兄弟だと思っていたのにオンナとして意識してしまう辺りはリアルと言うか、そうなるだろうな・・・とか色々考えてしまいました。
17位 フットボールほど素敵な商売は無い!
これ凄く好きだったんですけど、残念ながら打ち切りの憂き目にあってしまいましたね(推察)
「オーレ!」とかもそうですが、恐らくこれまでになかったサッカークラブチームの舞台裏というか、現場のリアルを描く作品で非常に面白かったですね。
16位 嘘食い
やっぱ1つの漫画雑誌に、1つはギャンブルものは置いて欲しいものです。
ヤンマガのカイジに肩を並べる作品でしたが、正直賭郎の権力争いとかその辺の内容を一切理解できずに読み終えましたね笑
今読んでも理解できないと思います笑
15位 キャプテン翼 ~ROAD TO 2002~
そしてこれです。
無印のキャプテン翼は世界中のサッカー選手に憧れたくらい面白かったですし、ワールドユース編もまぁ及第点なのですが、このROAD TO 2002から急激に「???」になります笑
クラシコとか酷かったですからね笑
あとはテュラムがバケモノのようなDFだったのも本作だったと記憶してますが、この辺から「翼か、翼以外か」の差別具合が顕著になり始めて、ネタ漫画となってしまった悲しい作品です。
14位 ノノノノ
この作者の前作「エルフェンリート」は面白さが一切分からず、この「ノノノノ」と僕の中では「読んでるけど印象にない」漫画でした、が!
途中から劇的に面白くなります。
この主人公のノノは、女だけど男を装ってスキージャンプ競技をするという漫画ならではの展開なのですが、その「本当は女だけど男の振りをしている」というのを知ってしまった岸谷(KSTN)という鬼畜の同級生の所作が本当に笑いました。
連載中メチャクチャ盛り上がってましたし、このヤンジャン編集部の煽りがメチャクチャ秀逸なんですよね笑
13位 CUFFS~傷だらけの地図~
CUFFSは今でいう「転生もの」の走りのような作品でした。
アクションシーンとか非常にリアルで面白いんですが、惜しむらくは画力、そしてギャグセンスでしょうか笑
新任の先生がいびられる編とかは面白かったんですけど、ドラゴン会とかはうーんという感じでしたし、ブラックコートマフィア編も笠原が死ぬまでは面白かったんですが、それ以降は蛇足でしたし、ノワール編そして番長番付通称「番番(笑)」辺りは飛ばしてました笑
とは言え全部読んでましたし、当時のヤンジャンを支えた名作です。
東條先生が次の次に書いた「合法都市」も面白かったですが、その間の「BLOOD LINE」はマジで(略
12位 BOING~ボイン~
この漫画を知る人はそういないでしょうが、メッチャ好きでしたね笑
単行本集める位好きでした笑
山口譲司先生の画力と、そのアホ極まりないアイデアが相まって、最高に面白かったですし大好きでしたね。
ベロニカ・セント・ジョージとかまだソラで言えたりするくらい熱中してましたね笑
11位 高校鉄拳伝タフ
そしてタフも外せないでしょう。
僕は猿渡先生の漫画では「あばれブン屋」が最高に大好きなんですが、タフもタフで面白いですね(設定は絶対その場で考えてたと思いますが…)
尊鷹あたりから話についていけなくなってしまいましたが、それでもキー坊がどんどん成長していく所とか、親子愛とかに惹かれたものでした。
10位 【推しの子】
そして現在のヤンジャンを引っ張る作品もセレクトしましょう。
この漫画は面白いです。池上遼一先生も認めていただけあります。
圧倒的な画力もさることながら、華やかな世界の裏側を結構エグく暴露してくれているあたりが秀逸なので、続きが気になる作品ですね。
9位 リアル
スラムダンクの井上雄彦先生による「車椅子バスケ」を中心としたバスケ漫画です。とにかくそのタイトルの通りリアルで面白いですし、リア充だった高橋が事故にあい、色々と周りが変わっていくのはマジでリアルです。
個人的には惜しむらくは連載がクソ不定期と言うことですね・・・
8位 華麗なる食卓
以前にも紹介したグルメエロ漫画ですね。
2000年代のヤンジャンを支えた漫画ですし、今読んでも普通に面白いです。
最近はふなづ先生は割とエロスに本腰を入れた漫画を描いているような感じでしょうが、求められているのが分かっていて清々しいですね笑
7位 つっぱり桃太郎
これは僕等の周りでは爆発的にヒットしてましたね。
とにかく毎回、腹抱えて笑って読んでました。
とにかく画太郎先生がマジで何も考えないで毎週書いてたんだろなと思わせる、サイコクラッシャー漫画でした。
そんな読みたいと思わないですが・・・笑
6位 暴力の都
以前にも紹介しましたが、僕がヤンジャンを買いだした当時に連載していた漫画です(不破編でした)
とにかく中学生が読むにはセンセーショナルな内容が多かったですが、そんな多感な時期にこの漫画を読んでおいて良かったと思っています。
そんな感じの本作は面白いんですけど、中先生の次作「キュイジニエ」は最高に面白くなかった記憶がありますね笑
Kiss My Knifeでしたっけ?笑
5位 べしゃり暮らし
森田先生が、これまでの漫画界で誰もチャレンジしたことが無かった「お笑い」を題材にした挑戦作ですね(言うまでもなくギャグマンガとは違う)
この漫画も未完であり、第2章(プロ編)以降の構想もあるとの事なので、ザシスが終わった今、続編も楽しみですね。
4位 華と修羅
そしてこの漫画が終わって、僕はヤンジャンを買うのを辞めたという位のパワーを持った大正ゴシック・サーガでお馴染みの名作「華と修羅」ですね。
この漫画もじっくり漫画論で紹介したい限りですが、メチャクチャ面白いです。
この後に紹介するBEST3の作品と同じスタンスで楽しんでもらえれば良い作品なのですが、連載中はメッチャ笑って毎週楽しみにしていましたね。
3位 LIAR GAME
LIAR GAMEもやはり本当に面白かったですね。
この漫画が連載していた2000年後半が、僕の中ではヤンジャン黄金時代だったかも知れません。
この漫画で「認知的不協和」とか「ドア・イン・ザ・フェイス」とか心理学ワードを覚えましたし、図書館で本とか借りて心理学について学んだりしたので、その功績は大きかったと思っております。
2位 サラリーマン金太郎
そして全ての社会人が読んでおくべき教典ですね。
同僚でいたら絶対キツイと思いますが、第三者として見るのであれば非常に面白いジャパニーズ・サラリーマンの姿です。
僕がヤンジャンを買いだした時、ちょうど金ちゃんが組合の責任者になったあたりで、一切理解できてませんでしたが、それでも普通に読んでいた記憶もあります。
長年ヤンジャンの顔として支えてくれた名作ですね。
1位 夜王
そして1位はこれしかないでしょう!ウオオオオ―ッ!
とにかく笑えて、楽しめて、笑える完璧な漫画でした。
最終回の後は暫く夜王ロスになりましたが、割と早いタイミングで華と修羅の連載が始まったのでリカバリーできたのですが、華と修羅が短命で終わったので今度は華と修羅ロスになり・・・という感じでした。
とにかく僕の中で「ヤングジャンプ=夜王」という感じですね!井上先生ありがとうございました!
圏外の作品達
他にも色々思い出はあるんです。
「Y氏の隣人」「えっち」「妹-あかね-」「押忍!空手部」「カウンタック」「GANTZ」「国が燃える」「外天の夏」「嘘喰い」「スカイハイ」「性的人間」「青春ヒヒヒ」「ZETMAN」「学園天国」「デリバリーシンデレラ」「日々ロック」「ラッキーセブンスター」「合法都市」「テラフォーマーズ」など、良くも悪くもまだまだ他にも数えきれない位、思い出に残っている漫画がありますね・・・
まとめ
そんな感じでエキサイトして色々書いてしましましたが、とにかく僕の青春はヤングジャンプと共にあったと言っても過言では無いでしょう。
海外旅行に行った時も後輩に買ってもらったりと、絶えずに1998から2011までですかね?
13年間なので、13年×52週×250円とすると、169,000円位つぎ込んでるんですが、その数十倍の笑いや娯楽をヤンジャンから学んだ気がします。
そんな感じでありがとうヤングジャンプ!