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#914 アルバム論64|TRIAD YEARS actⅠ~THE VERY BEST OF THE YELLOW MONKEY~ / THE YELLOW MONKEY(1996)

気付けば結構なアルバムを紹介してきたアルバム論ですが、
本日よりイエモンを紹介したいと思います!押忍!


THE YELLOW MONKEYとは?

以前にも紹介しましたが、僕がイエモンの存在を知ったのは追憶のマーメイドでした。
その時はなんていい曲なんだろう・・・と思っただけで、アーティスト名も曲名も分からず、それ以上は特になかったのですが、96年にリリースされたJAM。あの曲に衝撃を受けてシングルを購入し、SPARKも買い、そのタイミングでは結構聞いてました。

ただ、どちらかと言うとJ-POPの感覚で聞いていた感覚が強く、そこまでアルバムのコア曲まで遡ったりせず、そしてこの時期にリリースされたイエモンの最高傑作「SICKS」も通らず、XとかLUNA SEAに熱中していました。
故に、その後の人生で「SICKSは聞かなきゃダメだよ」と結構言われた記憶がありますね笑

解散までの2001年で、シングル曲でたまに刺さる曲はあったりしましたが、周りに一定数板イエモンフリーク程熱中することはなかったものの、常にいいポジションで、いい曲創るアーティストと思っており、つかず離れずで聞いていた次第ですね。


TRIAD YEARSとは?

レーベルの移籍が決まり、それまで所属していたTRIADが「それだったら最後にベストを出してくれ」みたいな感じで、別れる事が決まった女性に「最後に一発…」と土下座するグルーヴに近い感じでリリースされた2枚組のベストアルバムで、メンバーは非公認みたいですね。

ただ、JAMとかSPARKがスマッシュヒットした後で、皮肉にもこのベストがイエモンで一番売れたみたいですね。

僕も買いまして、この時期結構聞いてました。
で、この時期に僕の実家は結構バブリーで、この年に人生で初めて海外旅行でハワイに行ったんですけど、ハワイの帰りの飛行機はずっとこのアルバムをCDウォークマンで聞いていた記憶があったりしますね。

この時期買ったアルバムでいうと「PSYENCE」とかと被るんですが、結構好きで聞いていたアルバムでしたし、この後にリリースされて次回のアルバム論で紹介するactⅡより、今作actⅠの方が好きでしたね。



TRIAD YEARS actⅠ魂の全曲解説

1. LOVE COMMUNICATION

イエモンは3rdアルバムまでは全然売れなくて、そろそろチャートインする曲を作って欲しいというスタッフの要望で売れ線の作曲を行い、この5thシングル「LOVE COMMUNICATION」が自身初となるオリコンシングルチャートTOP30入りを果たしたようです。

曲名は愛の交流、歌詞的にも「おセックス」の曲と推察されますが、とにかくポップでいい感じの曲ですね。
色々な意味でこのベストアルバムの1曲目に相応しいゴキゲンな曲です。


2. ROCK STAR

ド直球のタイトルの曲ですが、なかなか変態な曲で結構好きです。
イントロとか、Aメロのギターとかドラムがいい感じですよね。
結構メンバーにも愛されているようで、ライブでかなり演奏頻度が高い曲っぽいです。

この曲はこの歌詞に尽きるでしょう。
この曲をリリースした時期は微妙なラインだったと思いますが、今の吉井さんであれば確実に新聞には載るでしょうね笑

死んだら新聞に載るようなロックスターに


3. LOVE IS ZOOPHILIA

なかなか変態な曲です。
そもそもこの「ZOOPHILIA(ズーフィリア)」という単語が「動物への性的衝動」という意味を持つ言葉で、「愛は獣姦」とでも言う意味なのでしょうか?最高にイカれてますね笑

ただ、曲名とは裏腹に結構ポップな曲で、サビのメロディとか展開とかは結構好きだったりします。


4. SPARK

中1の夏でした。
確かキャンプの次の日にCD屋で買った記憶がありますね笑
CDTVのエンディングテーマで先行して聞いていたんですが、すげーカッコよかったですね。
時計仕掛けのオレンジ風のPVも非常に秀逸です。

曲もイントロから静かなAメロ、そしてBメロで徐々に盛り上がってサビで爆発!サビも最高にロックンロールでありながら、ポップでもある感じで、多分当時は後者でしか惹かれてなかったですが、ロック×ポップが融合した模範的な曲ですね。これでチャートに入るのが凄い。
JAMでブレイクした次のシングルのこの曲で、一定の地位を確立しましたね。

ちなみにまだ覚えてますが、この時SPARKは初登場3位で、2位が大黒摩季の熱くなれで、1位がX JAPANのFOREVER LOVEでした。こういう事ばっかり覚えています。

そしてc/wのMoonlight Driveも非常に秀逸ですね。


5. 嘆くなり我が夜のFantasy

この曲は買った当初は「嘆くなり」が読めなかったですね笑
イントロのギターとベースのユニゾンがカッコよくて、そのままAメロに突入し、そしてポップなサビに繋がる感じの曲ですね。
大学時代にコアなイエモンファンの友人がカラオケでこの曲をセレクトしていた思い出がありますね。


6. Chelsea Girl

wikiを見て初めて知りましたが、幼児殺害事件に関する曲とのことでなかなかイカれてますね。
前述のLOVE IS ZOOPHILIA然り、初期のイエモンも独特にイカれていてなかなかサイコな感じは嫌いじゃないです。
この曲も疾走感があっていい感じにメロディアスでライブで映えそうで割と好きだったんですが、まさかそんな背景とは思っていなかったので見る目が変わってしまいますね笑


7. FATHER

以前にもBEST10で紹介していますが、メロウな歌詞とメロディがかなり琴線に触れる超・名曲ですね。
イエモンは激しい曲もバラードもどっちも心に刺さります。
その中でもこのFATHERは僕の中でかなり上位に入るロックバラードですね。

何気にAメロが一番好きかも知れませんが、特に2番のこの歌詞が本当に染みます。

荒れた海のような恋もするだろう 
越えれれない山も死ぬほどあるだろう
そこに咲いてる綺麗な花を 
掴むため泣きそうになる日もあるさ

とにかく父親は偉大であるという事ですね。
僕もしばらく連絡取ってないので、ちょっと取らなきゃなと思いました笑


8. イエ・イエ・コスメティック・ラヴ

このアルバムで一番印象に無いっすね笑
てなわけで次いきます笑


9. SUBJECTIVE LATE SHOW

この曲はシングル曲を除くと、このアルバムで一番好きでしたね。
ストリングスとか女性コーラスとかが入っていて全体的に壮大でゴージャスなんですけど、しっかりサビのメロディもメロウで素晴らしい。

タイトルも歌詞もめっちゃ難解ですね。
そのまま訳すと「主観的に遅れた部隊」ですが、レイトショウの事なんですかね?謎です。
歌詞も極めて難解で、「フェレイシオ」と言う聞きなじみのない言葉がありますが、どうやら「レイシ」を「ラチ」に変換すると聞きなじみのある言葉になりますし、ライブでは普通に変換verで歌ってますね笑

中盤のギターソロからラスサビに向けて盛り上がっていく感じとか、本当に今聞いてもカッコいいですね。


10. 赤裸々GO!GO!GO!

GO!GO!赤裸々GO!GO!
蟻地獄で会いましょう!

そんな感じの曲です!次!


11. FOUR SEASONS

この曲は個人的にはそこまで琴線に触れる曲ではなかったんですが、大学時代に一番最初に仲良くなった友人がこの曲を異様に好きで、カラオケでよくこの曲を歌っていたんですが、まぁ盛り上がらず笑
そんな感じで、ロビンより彼が歌っている印象が強いんですね。

この曲の秀逸なのは歌詞ですね。
「まず僕は壊す」から始まり、フラストレーションと言うかジレンマを爆発させて、結論としてやっぱり「壊す」に収束するという、深い曲です。


12. SUCK OF LIFE-ORIGINAL VERSION

この曲はメンバーに愛され、ファンにも愛されている曲ですね。
ライブでは結構な頻度で演奏されている印象があります。
歌詞は男性同士の同性愛の曲でして、言われてみるとタイトルもそのままですね笑
ヌンチャクでいう所のアナル窒息ユニコーンでいう人生は上々だに通じる曲です。

そんな感じのこの曲も前述のSUBJECTIVEよろしく、ピアノが栄えるゴージャスな演奏でカッコいい曲です。


13. 空の青と本当の気持ち

この曲はロックバラードなのですが、FATHERに近い感じです。
全体的に本当にメロウで、弱っている時に聞いたら泣きそうになってしまう曲です。
前述の通り生意気にも中1の正月あたりにハワイに行ったんですが、この曲を聴くと帰りの飛行機でクソデカい空を見た、あの感覚を思い出します。
終盤に相応しい名曲ですね。


14. JAM

そしてイエモンを代表する超・名曲ですね。
この曲は96年2月、小6の卒業直前でした。
CDTVあたりで存在を知ったのですが、その時には正直よくわからん歌だと思ったんですが、謎の魔力があり、これは買ってみるかと思わせた曲でした。

とにかくダウナーでありながら、かなりヘヴィーでメロウで残る、そんな感じの平成後期を代表するロックンロール・バラードです。

やはりインパクトがあるのは歌詞ですね。
前回も引用しているのに今回も引用しますが、やはりこの歌詞が強すぎる。

外国で飛行機が落ちました 
ニュースキャスターは嬉しそうに
乗客に日本人はいませんでした いませんでした いませんでした
僕は何を思えばいいんだろう 僕は何て言えばいいんだろう
こんな夜は会いたくて 会いたくて 会いたくて
君に会いたくて 君に会いたくて
また明日を待ってる

そしてアウトロはピアノが美しいんですが同じくらい、ベースラインも美しかったりします。それ以外のベースは退屈なんですが・・・笑


15. アバンギャルドで行こうよ

アルバムのラストを締めくくるのは超ポジティブな2ndシングルですね。
タイトルの時点で相当ゴキゲンでポジティブですが、イントロも歌詞もメロディも全てが超ポップ。
元気が出る感じでメンバーからも愛されて、ライブでも盛り上がる曲のようです。
かなりエグい歌詞があったり、重い曲があったりのアルバムですが、最後はポジティブにピースな感じで終わるのが非常に秀逸でしたね。


まとめ

そんな感じで久々に聞きながら、1曲1曲意味を調べて歌詞も見返したら、なかなかエグイ発見がありましたね笑
言われてみれば確かにそう聞こえるけど・・・と思い当たるフシはありましたが、まさか獣姦の曲があり、幼女殺害の曲があり、同性愛の曲があり、卑猥な歌詞があったり・・・と、とにかくアバンギャルドです。アバンギャルドで行こうよですね。

そんな感じで次回はこのアルバムの後にリリースされたベストアルバム第2弾を紹介しましょう。

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