#869 バンド論139|米米CLUB
本日のバンド論、前回のチャゲアスに続いて、90年代にチャートで記録にも記憶にも残ったバンド「米米CLUB」を紹介しましょう。
米米CLUBとは?
結成は1982年、同じ専門学校の仲間で結成されます。
カールスモーキー石井こと石井竜也の「とにかくダサいバンド名にしようぜ」という意向で米米CLUBというバンド名となり、紆余曲折を経て「謎のパフォーマンス集団」として注目を集め、1985年にメジャーデビュー。
「エンターテイメントショーのメインが音楽」というスタンスであり、きちんとしたバンドと言うよりかは、アングラのイロモノ集団でいたいというバンドの意向とは裏腹に、鬼のようなヒット曲に恵まれて、色々と理想と現実のGAPに迷って軋轢が生まれ、1997年に一度バンドは解散するんですが、RIZEのJESSEの呼びかけで再結成され、現在も精力的に活動中とのこと。
僕の中では物心ついた時にはチャートを席巻していたので、サザンと同じ位の立ち位置にいたんですけど、本人たちはマイナーでいたいみたいな美学があったみたいですね。
それでも商業的にも成功し、マニアックな層にも受け入れられているのは凄いですね!リスペクト!
米米CLUBの聞いておきたいBEST10
10位 sûre danse
「シュールダンス」と読みます。
このサビのフレーズが繰り返されて印象的ですね。
そして演奏がメチャクチャオシャレです。
ギターとホーン隊の演奏が美しく、演奏力の高さや構成の旨さを感じさせる曲ですね。
9位 ワンダブルSUNでぃ
この曲はビールのCMでメッチャ流れていた記憶がありますね。
「ワンダフル」というのが商品名みたいな感じでガンガン使われており、そしてこのシングルがワンコイン500円で売ってたので、サッカー部時代の後輩がこのシングルを持っていたのを未だに覚えてます。
それくらいですね笑
8位 俺色にそまれ
この曲はサッカーの印象がメチャクチャありましたが、94年のアジア大会のイメージソングだったんですね。
この大会はファルカンJAPANで挑み、岩本輝が10番背負っており、井原がすげーミドル決めたんですけどベスト8で韓国に負けてファルカンが更迭された大会です。
この曲は楽曲的にメロウなので、そのファルカンの悲しい背中を思い出しますね笑
7位 愛はふしぎさ
シンプルなラブソングです。
この曲がリリースされた時僕は小学4年生でしたが、しっかり記憶にありますね。
サビはずっとこのフレーズの繰り返しなんですが、正に歌詞の通りで、愛は本当に不思議であると、マジでそう思っているという事ですね。
シンプルでありながら深い曲です。
6位 ア・ブラ・カタ・ブラ
これまた楽しい曲ですね。イントロからサビまでは流石の展開です。
この曲でも「俺色にそまれ」というフレーズがあり、このフレーズにハマっていたのが垣間見えますね。
サビとかは弾けて印象的なのですが、Aメロとかはな割とノーマルな感じで進行し、そして途中のインド調で女性コーラスが「アブラカタブラ」と歌う辺りとか、Born To Be Wild風になるところとか、とにかく展開が目まぐるしく変わる曲で退屈しないで最後まで楽しめる曲ですね。
5位 KOME KOME WAR
これも今聞いたらメチャクチャカッコいいですね。
とにかくファンクで演奏メチャクチャ上手いし、とにかくギターが鬼カッコいいのと、ヴォーカルとコーラスがいい感じでかなりカッコいいです。
歌詞も最高に適当なんですけど、テンポとかノリとかメチャクチャカッコいいですね。
終盤は「セメテ」と「ヤメテ」の繰り返しになるんですけど、カオスでカッコいいです。
当時(1988年)にしてみるとメチャクチャアヴァンギャルドな曲だったかなと思いますね・・・
4位 FUNK FUJIYAMA
この曲も最高にカッコいいですね。
これだけファンクで攻めた曲が89年の時点でオリコン2位だったというのが考えられん笑
海外から見た日本がメチャクチャリスペクトされていつつ、
舐められている感じを歌詞で表すあたりが秀逸ですね笑
ギターとかも滅茶苦茶ファンクでカッコいいですね。
今聞いてもアヴァンギャルドでカッコいいです。
3位 Shake Hip
デビュー直後の2ndシングルですがこの時点でメチャクチャクオリティ高いですね。
とにかく演奏のクオリティがやはり鬼高いです。
ギターもベースも今聞いてもカッコいいですし、ホーンもカッコいい。
そしてメロディも良いですし、ライブでも盛り上がる感じに仕上げているのが凄い。
カールスモーキー石井の天才さの片鱗が早々から感じますね。
このライブバージョンは演奏の前の煽りがメッチャ長いんですが、これはこれでカッコいいので是非飛ばさずに聞いてください笑
2位 君がいるだけで
そしてこの曲ですね。
1992年日本で最も売れた曲であり、累計売上は289万枚と、日本の歴代シングルでも6位というモンスター曲で、恐らく知らない人いないんじゃないですかね?それくらいのパワーがある曲です。
改めて聞きましたがメロディがやはり素晴らしいですね。
サビも良いんですが、「ありがちな罠に」のAメロがとても良くて、「巡り合った時の」のBメロも良いんですね。
このAメロとBメロの素晴らしさがサビを更に高めるという、まさに曲作りの見本のような曲ですね。
そのヒットの裏腹に、これまでの「アングラ的な雰囲気を持った怪しいバンド」から「日本を代表するJ-POPバンド」と認識されるようになり、カールスモーキー石井も「売れすぎた曲」と、手放しで喜んでいないのが何とも言えなかったりですね。
1位 浪漫飛行
そして米米CLUBと言えばこの曲ですね。
累計で170万枚売れたメガヒットソングで、1990年に日本に2番目に売れた曲のようです(1位はおどるポンポコリン)
姉がこの曲のシングルを持っていたので、家でもよく聞いていました。
とにかく聞くだけで、ここまでテンション上がって旅行したくなる曲もそうないですよね。
この曲も「君がいるだけで」同様に、米米CLUBのファンクさとか変態テクニックとかとは相反した曲だったりしますが、いつ聞いてもメロウな感傷に浸れる、そんな曲ですね。
まとめ
改めて久々に聞きましたが、「J-POPの王道」である顔と、「変態ファンクバンド」である顔の両面を持っていながら、ここまでチャートで愛されたバンドもそういない気がしますね。
個人的には後者の方が好きですが、小さいころに聞いていた前者ももちろん思い入れは強いので、そう思っている人は多いと思います。
改めてリスペクト!