#487 TV論24|101回目のプロポーズ
本日は前回紹介した「この世の果て」に引き続き、更に時間を戻して90年代を代表するトレンディドラマ・101回目のプロポーズについて語りましょう(本作も鬼才・野島伸司先生の脚本です)
101回目のプロポーズ あらすじ
主人公の星野達郎(武田鉄矢)は中堅建設会社で働く万年係長で、動機や後輩に出世で先を越されまくりマクリスティーな感じのうだつのあがらない中年です。
で、更に女性にモテず、これまで99回連続でお見合いでフラれているという、追手内洋一くんもビックリする運の悪さでした、が!
100回目のお見合いで来たナオンが、矢吹薫(浅野温子)というイケてるナオンで、達郎は浮かれまくりクリスティーな感じで、その思い込みの激しさ、都合の良い解釈でグイグイ薫さんに迫ります。
で、薫は薫で、結婚式当日に婚約者を事故で亡くすという超絶トラウマを経験しており、恋をする気もなく、前述のお見合いも無理やり設定されたものだったりするアイスガールだったんですが、徐々に達郎の強引なドリブルが薫さんの氷の心を溶かし…ついに薫さんを振り向かせる!
という感じなんですが、終盤でその亡くなった婚約者にクリソツな男が現れて、薫さんは達郎ではなく、その婚約者にクリソツな男を選び、達郎の100回目のお見合いも失敗するんですが…
その後、タイトルにもある101回目のプロポーズがあり…という感じで、すごく素敵な結末で終わります。
是非、見て欲しいですね。
101回目のプロポーズ 魅力
1. 僕は死にましぇん!!
死ぬほど有名なこのフレーズ。
このフレーズだけ知っている人も多いでしょう。
これは薫さんが「婚約者が死んだトラウマがあるから、次に好きになった人がまた死ぬのが怖い」的な事をと言った時に、恋は盲目になりすぎて狂った達郎がトラックの前に飛び出し、前述のセリフを言うのですが…
とにかくトラックの運ちゃんにしてもいい迷惑ですし、普通死にます笑
よしんば助かっても怒ったトラックの運ちゃんに殴り殺されるので、どっちにせよ死にます笑(リリー・フランキーのエッセイより引用しました)
ちなみにこのシーンで達郎というか武田鉄矢は「俺、役で教師やってるのに交通違反していいのか…」と悩んだとのことです。真面目ですね笑
2. 極悪!浅野温子
そんな感じで薫さんは悪いので、達郎に対して「もっと冒険して!ボーナス全額競馬に賭けて!」みたいな地獄のようなことを言って達郎を振り回します。
こんな顔パン(顔面パンチ)されてもおかしくないような狂った発言されても、惚れた弱みで達郎はオールベットして、瞬殺!
まぁ、その投資があって最後と考えればありですが・・・とにかく薫さんは半グレばりの激ワルでした。
3. 田中りっちゃん
薫さんの妹役で田中律子が登場します。
僕は当時小2とかだったので、このドラマは姉とかは気合入れて見てましたが僕はほぼ記憶になく「トラックに飛び込む鉄矢」「主題歌がSAY YES」とか断片的な記憶しか無いにも関わらず、田中律子はすごく綺麗な人だなと幼き日の僕も認識していました。
今徳光さんと土曜日にやってる路線バスの旅でも綺麗ですからね。とにかくりっちゃんは覚えてます。
4. 若き日の竹内力
Vシネの帝王と呼ばれた竹内力がバイオリン奏者(薫の同僚)として登場します。薫に惚れていながら、薫と達郎の恋をアシストする、非常に良いキャラクターでした。
しかし、こんな二枚目俳優が数年後・・・
こうなると誰が予想したでしょうか笑
僕はAfterの方が俄然好きなんですけどね笑
5.感動のラストシーン
そして何といってもこのシーンでしょう。
NTRみたいな感じで、薫さんの婚約者にクリソツな男に一度は奪われ、その男が上司だった達郎は気まずくて会社を辞め、かつての夢の「弁護士」を目指すため司法試験を受けるのですが、それも落ちて…
失意の中、工事現場でアルバイトをしている時に、ウエディングドレスの薫さんが…
今考えるとシュールな絵ですが、とにかく感動の場面ですね。
101回目のプロポーズ まとめ
そんな感じで名作・101回目のプロポーズを紹介しましたが、このドラマが名作である所以として、この主題歌が完璧すぎたのもあるのではないでしょうか?
イントロの「ダーン」の時点の破壊力も、その後のピアノも、とにかくこのドラマを高める最高のタイアップでした。
次回は「愛という名のもとに」を紹介します。
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