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#336 漫画論36|GTO

GTOこと、Great Teacher Onizuka(「づ」ってduじゃなくてzuなんですね、今知りました)は僕らの世代では爆発的に流行っていました。

そのギャグセンス、バカさ、エロさ、そしてマニアックな情報と、最先端のトレンドなど、僕ら中学生が欲しい情報が全て詰まってましたね。
ちょっと無理がある展開や、よくわからん伏線などもありましたが、それをひっくるめてもメチャクチャ面白かった。
今やってる続編も見ましたが、それに関してはノーコメントとして、全25巻のオリジナル(無印)のみについて語ります。



GTOあらすじ

以前にも紹介した湘南純愛組の続編となりますが、主人公の鬼塚英吉が登場する続編という感じなので、GTOからでも楽しめます。

鬼塚は純愛組の連載終了後の数年の動向は謎ですが、登場時は22歳で五流大学(しかも替え玉受験で合格)に通うヤンキー大学生になってました。
で、当時は就職氷河期もあり、就活に苦戦する鬼塚ですが、とある女子高生とパツイチ決めれそうになったはずみで、教師を目指します笑

で、教育実習を成功させるも、教員採用試験の存在を知らずに受けれず、教員免許は取得できないんですが・・・運よく私立高校の臨時教員に採用されます。
で、超絶問題児クラスの担任を任せられるんですが、勢いと運の良さで徐々に問題児達の閉ざされた心をの扉を開いていくんですが、まあトラブルが起きる、起きる笑
最終的には発砲事件や放火とかメチャクチャになり、個人的には「天使」あたりでちょっと盛り下がるんですけど、それでもグダグダ引き伸ばさずに25巻でサクッと終わるのが◎でした。
同時期にROOKIESが連載されており、教師漫画が流行っていた印象がありますね。

あと関係ないですが、僕がちょうどこれを読んでいた時、鬼塚が教えていた元2年4組の生徒は完全に自分と同世代なので、シンパシーを感じたり感じなかったりでした。


GTOの魅力

1.鬼塚がアホ

とにかく鬼塚がアホでいいですね。
ただ前作同様、鬼爆コンビの頭脳担当であるが故に、ずる賢いことや、生命の危機にかかわることの判断は異様にできたりするんですが、基本は頭悪いです。
麗美が初登場した時、「これは教育的興味というやつなんだけど」と言って下ネタがガンガン質問するのとか、すげー笑った記憶がありますね笑


2.フォントを強調する言い回し

あとは藤沢とおる作品の魅力といえば、このフォントの強調でしょう。
この辺の手法は先日紹介した村上龍の69にも通じるものがありますが、すげー好きですね。

「そんな抵抗の多いバミューダで」とか、まだ覚えてますね笑


3.マニアックな知識

僕は全然ガンダムとかエヴァとか全く把握していない人ですが、そういう一部のフリークからも支持されれているように、かなりマニアックな知識が多く、コア層に受ける作風ですね。
純愛組の方はかなり北の国から通には嬉しいネタが多かったですね笑


GTO 好きなキャラクター10選

10位 吉川のぼる

のぼるは登場時には男子生徒から凄惨なイジメを受けており、その後に鬼塚と仲良くなった影響で女子生徒から凄惨なイジメを受けるなど、なかなか悲惨なハイスクールライフを送ります。
鬼塚に心を許す第一号の生徒で、鬼塚の影響でパワーアップし、ヤンキー女に惚れられるくらいに成長するのが良いですね。
純愛組の田丸みたいに、変な方向に行かなくて良かったです。


9位 上原 杏子

この子はPTA会長の娘でありながらも、のぼるに凄惨なイジメを行い、更には飲酒(?)も喫煙もするどうしょうもないアウトローなんですが、徐々に改心し、そしてこれまでイジメていたのぼるを好きになるという歪んだ性癖を授かったキャラクターです笑
でも、こののぼると杏子の恋愛シーンは、同誌のBOYS BE…を彷彿とさせて良いですね。


8位 桜井教諭

桜井先生は英語教師なんですけど、盗撮のプロですね笑
ボットン便所に入ってまで盗撮をしようとする、まさにプロフェッショナル。
そんな桜井が警察から逃げている時、これまでの半生が走馬灯のように描かれるのですが、凄惨なイジメを受けていたり、兄の彼女に欲情したり、風俗で初体験したり、嫁と出会ったり・・・みたいな過去のエピソードが無駄にかなりの分量で書かれており、無駄な藤沢先生のパワーを感じましたね笑


7位 村井國夫

村井は3年4組の男子のリーダー格で、登場時は鬼塚を追い出そうと頑張っていたんですが、徐々に仲良くなってしまい、鬼塚のよき理解者となります。
中学3年生にしては悪い方で、飲酒や喫煙やったりしてますが、恋愛に関しては奥手で、その辺は割と見ていて好感を持てますね。


6位 菊地 善人

菊地はPCスキル高い、勉強できる、空手できる、顔良い(女子にモテる)、タバコ吸ったりしてちょっと悪かったりするなどで、かなりモテ度が高い生徒です。
鬼塚も序盤で菊地を味方にできたのは大きかったですね。


5位 勅使河原先生

勅使河原先生は父親と兄が官僚で、本人も官僚を目指していましたが東大に入学して国一の試験に落ち、鬼塚と同じ学校に赴任し、冬月先生のストーカーになるというエリートの成れの果てみたいな悲しい感じでした。
で、かなりヘヴィーなストーカーになりぶっ壊れるんですが、鬼塚の身体を張った説得で改心する、まさに前作でいう田丸を振り幅多くパワーアップさせた感じでしたね。
この辺がピークで面白かった記憶があります。


4位 神崎 麗美

麗美はかなりGTOにおいてトラブルメーカーとして話を盛り上げたキャラクターですね。
天才児故に阻害され、鬼塚を最初は苦しめるんですが、和解してからは鬼塚に好意を持ち、頼もしい味方になりますが、それでも自殺未遂をしたりして迷惑をかけるんですね。
とにかく、天才児も大変なんだなって感じですね。


3位 相澤 雅

本作のキーパーソンで、鬼塚が最後の最後でようやく打ち解けることができた最後の生徒ですね。
昔は明るくて人気者でクラスの中心人物だったんですが、当時の担任に性的虐待を受けてからは心を閉ざしてしまった、そんな感じだったんですが、その性的虐待は全部「嘘」で、自分のついた嘘が原因でいろんな人が不幸になったりして、更に捻くれてしまう面倒な生徒です笑
僕もリアルタイムで読んでいた時は「このバカメスはどうしょーもねーな!」と憤慨していた記憶がありますね笑


2位 内山田教頭

この作品を盛り上げたのは、間違い無くこの内山田教頭の功績が大きいでしょう。
団塊の世代のマイホーム主義者であり、THE 中間管理職のポジション。
趣味は痴漢というカオスっぷりです笑
で、鬼塚を目の敵にするんですが、大抵悲惨な目に遭ってしまうという笑
コメディリリーフとして外せない、憎めないキャラクターでしたね。


1位 鬼塚 英吉

やはり鬼塚は外せないですね。
個人的には教育実習あたりが好きでしたね。その頃はまだかろうじてまともになろうとしてましたが、もう本採用が決まってからは授業もクソ適当でしたので笑


最後に

そんな感じでGTOについて振り返りましたが、この時期の少年マガジンは本当に面白かったですね。
流石に「しばいたれタカ」とかまでは紹介しませんので、大分マガジンについては語ったのでしばらく離れます!

次は「瑪羅門の家族」辺りを紹介します!


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