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#662 読書論28|白ゆき姫殺人事件(湊かなえ)

前回紹介した「告白」に続いて、イヤミス界の重鎮・湊かなえ先生の
名作・白ゆき姫殺人事件を本日は紹介しましょう。
これもなかなかしんどい小説でしたね。


白ゆき姫殺人事件とは?

化粧品メーカー「日の出化粧品」で働く美人OLの三木典子さん(菜々緒)が、山中で引くくらいめった刺しにされて殺される事件が起きました。

疑われたのは、事件以降連絡が一切取れなくなってしまったそんな典子さんと同期入社であり、典子さんに男をNTRされた地味な見た目の城野美姫(井上真央)で、現在も「母親が危篤」と噓をついて会社を休んでいる状態で、怪しさMAX。

そのような状況で動くのはフリーライターの赤星(綾野剛)
余談ですが赤星って名字は本当にカッコいいですよね。Jドリームも久々に読みたい限りです。
で、この赤星は周りの人達に取材をするんですが、典子さんの後輩たちは「城野さんが犯人」とみんなまくしたてるんです。

そんな取材をしながら赤星はマンマローというSNSで呟きながら、心情を吐露したり情報収集したりするんですが、そんな感じで「取材」と「SNS」が同時並行で動いていくという、これまで前例が無い現代ならではの作品です。
僕はこれは小説が確か先だったと記憶してますが、映画も見てますね。


白ゆき姫殺人事件の魅力

1. SNSとの連携

小説では1章を呼んだあと、1章の時間軸でやり取りが行われたSNSなどを一緒に見ると面白かったりします。その上でSNSのハンドルネームを照らし合わせて、これが現実世界のこの人ね・・・と考えるのもまた一興です。

これも告白と同じ形式で、第1章ではAさんがフリーライターの赤星と電話で話している体で、ずっと独白する構成です。
その上で説明口調になってしまうのですが、それはあまりに来ならないですね。
その電話を聞きながら、赤星はSNSを呟いているのが分かります。
そんな感じで「説明」と「SNS」の連携がこの物語のミソですね。

そして改めてですが、なんでマンマローという名前になったのかは謎です笑
実写映画はTwitter完全協力だったので良かったですね。


2. 井上真央ちゃんのオーラの消しっぷり

これは映画の方の話ですが、とにかく井上真央ちゃんのオーラの消しっぷりがハンパないです。
役柄的に「地味」なキャラクターなのですが、よくぞここまで菜々緒と差を生み出せました。この子も綺麗なのに、よくここまで抑えられましたよね。
本当に凄いです。


3. 金子ノブアキが何気に出演している

RIZEやAA=のドラマーでお馴染みのあっくんこと金子ノブアキが、ダメ上司役で登場してるのもなかなか秀逸です笑


白ゆき姫殺人事件を見た切っ掛け

この映画が公開されたのが2014年3月とのことですが、ちょうどその約1年後の2015年5月…私は奥さんと結婚式をあげようとハワイに向かっていました。
そのハワイに行く飛行機の中で、この映画が見れたんです。
なので僕も見ましたし、妻も見てました笑
小説では無い、映画の最後でやるやつを妻と真似してましたからね笑

そんな感じで偶然見たのがこの映画だったんですね!


まとめ

そんな感じですが、そんな菜々緒を殺したのは・・・
小説か映画を読んでのお楽しみという事で言及は避けますが、とにかくこの作品で伝えたかったことは「SNSは平気で人のプライバシーを傷つける」ということでしょうね。
ものすごく便利なツールなんですけど、使い方には気をつけましょうということですね。



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