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#922 蹴球論80|2008年北京オリンピック ~屈辱の3戦0勝3敗~
コンサドーレがJ2降格・・・
この悲劇についても振り返らなければなりませんが、本日は2008年の北京オリンピックを振り返りましょう。
前回のアテネは同グループに大会2位のパラグアイ、3位のイタリアがおり、善戦するも予選リーグで敗退と言う悔しい結果に終わりました。
そして、リベンジを果たしたい北京オリンピック日本代表です。
アジア予選ではブッチギリの強さで、問題なくアトランタ、シドニー、アテネに続く4大会連続の切符をGET。
個人的に印象に残っているのは本田さんのエグいフリーキックと、青山直が最終予選でゴール決めまくっていたのと、青山敏がピンチを防いだことですかね。
北京五輪 サッカー日本代表メンバー
そして本選に選ばれた18人は意外でした。
最終予選でも気を吐いた青山直、青山敏、柏木が選ばれておらず、この世代を牽引した水野や家長、カレン、そして何といっても平山が選ばれませんでした。
まぁ最終予選から出ておらずプライオリティが低いのは分かっていましたが、19歳で飛び級で前回大会に出場している男が、4年の歳月でレベルアップすることに期待していただけに、悲しかったですね。
ちなみにオーバーエイジに関しては、遠藤保仁と大久保嘉人に白羽の矢が立ったのですが、前者は体調不良、後者はクラブNGで出場できず。残念でしたね・・・
とは言え、Jで結果を出している選手が選出され、上と下の世代も融合され、良いバランスのメンバーだったのではないでしょうか。
1 GK 西川 周作(大分)
2 MF 細貝 萌(浦和)
3 DF 吉田 麻也(名古屋)
4 DF 水本 裕貴(京都)
5 DF 長友 佑都(FC東京)
6 DF 森重 真人(大分)
7 DF 内田 篤人(鹿島)
8 MF 本田 圭佑(VVVフェンロ)
9 FW 豊田 陽平(山形)
10 MF 梶山 陽平(FC東京)
11 FW 岡崎 慎司(清水)
12 MF 谷口 博之(川崎)
13 DF 安田 理大(G大阪)
14 MF 香川 真司(C大阪)
15 FW 森本 貴幸(カターニャ)
16 MF 本田 拓也(清水)
17 FW 李 忠成(柏)
18 GK 山本 海人(清水)
<バックアップ>
GK 林 彰洋(流通経済大)
DF 青山 直晃(清水)
MF 上田 康太(磐田)
MF 梅崎 司(大分)
世代別ではこんな感じですね。
1985年代:7名
水本、豊田、梶山、谷口、本田、李、山本
1986年代:5名
西川、細貝、長友、本田、岡崎
1987年代:3名
森重、内田、安田
1988年代:3名
吉田、香川、森本
※香川は1989年3月生まれなので、次のロンドン大会も対象
ワールドユースに出場しても、そこからのサバイバル・レースに残れるのも一握りなんですね。厳しい世界です。
2007オランダWY出場:6名
水本、梶山、本田、山本、森本、西川
※ 森本は飛び級で選出
2009カナダWY出場:4名
内田、安田、森重、香川
そして、壮行試合でアルゼンチンと戦っていました(全然覚えてないですが…笑)
アルゼンチンはメッシ、アグエロ、ディ・マリアがいて、更にオーバーエイジでリケルメやマスチェラーノがいるという・・・のちに優勝する集団です。
予選リーグ
第1戦|日本 0●1 アメリカ
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初戦のアメリカ戦、スタメンはGK西川、DFは右から内田、森重、水本、長友。MFはボランチが梶山と本田拓で、MFは右から香川、谷口、本田さん(本田圭)。ワントップが森本とかそんな感じです。
シドニーで敗れた借りを、もっと言うと第二次世界大戦の借りを返して欲しいかった限りでしたが、後半開始早々に決められて、0-1で敗戦。
見ていた記憶はあるんですが全然覚えてないですね・・・
同グループのオランダ vs ナイジェリアは0ー0のスコアレスドロー。
初戦を終えて日本は最下位になってしまいました泣
第2戦|日本 1●2 ナイジェリア
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続く2戦目はナイジェリアです。
スタメンは初戦から長友→安田、梶山→細貝、森本→李と3枚チェンジ。
アトランタで敗れた借りを返して欲しかった限りでしたが、オリンピックでナイジェリアには相性が悪いようで・・・後半2失点を喰らいます。
しかし後半24分、谷口からのパスを受けた、途中出場の豊田が右足でゴールに叩き込んで一矢報いるのですが、時すでに遅し。
1-2で2連敗となってしまいました泣
ちなみにアメリカとオランダは2-2のドロー。
2戦終えて、勝ち点順はアメリカ4、ナイジェリア4、オランダ2、日本0ということで・・・
この時点でオランダに勝っても勝ち点3で3位以下ということで、予選敗退が決まってしまったという感じでした泣
第3戦|日本 0●1 オランダ
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そして3戦目、2005年ワールドユースの因縁のオランダです。
日本をチンチンにしたクインシーは謎に伸び悩んでいなくなりましたが、その時にいたパベルやマドゥーロは健在で、更にオーバーエイジでマカーイやシボンがいて、なかなかエグいチームでした。
そんな感じの相手でして、善戦するもPKを決められて、0-1で敗戦。
残念ながら3戦全敗で終わってしまいました。
尚、アメリカとナイジェリアは、2-1でナイジェリアが勝利。
最終的にはナイジェリア7、オランダ5、アメリカ4、日本0という感じでグループリーグ終了でした。
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決勝リーグ
予選を終えて、決勝トーナメントに進んだのは下記の8か国でした。
ヨーロッパ | オランダ、イタリア、ベルギー
南米 | ブラジル、アルゼンチン
アフリカ | ナイジェリア、カメルーン、コートジボワール
とにかくアフリカが3か国中3か国が決勝トーナメントに進出するという勢いの良さを見せてくれましたが、その一方開催国中国含むアジアは4ヵ国すべてが予選敗退という結果だったのですが、日本以外はグループ3位だったのでまだ面目を保てた感じでした。
(日本とホンジュラスのみが全敗でした泣)
で、決勝トーナメントはこんな感じでした。
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1位は前述の豪華メンツのアルゼンチン。アテネに続いて2連覇です。
ロナウジーニョをオーバーエイジで擁したブラジルは3位で、黄金世代(フェライニとかコンパ二)がいたベルギーが4位ですね。
まとめ
そんな感じで全敗に終わってしまった北京五輪代表でしたが、この悔しさを糧に、多くの選手が後のワールドカップや、海外リーグで大活躍したのは説明するまでもないでしょう。
本田さんはミランで10番を背負い、長友はインテル、香川はマンチェスター・ユナイテッド、ウッチーはシャルケ、岡崎はレスターでプレミアを制覇し・・・と、ここで悔しいと感じ、大きく飛躍してくれました。
そんな感じ改めて北京オリンピックサッカー日本代表をリスペクト!
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